EPISODE:013 [他のプレイヤー達の現状]
スミマセンが進化は次回ですね。
今回はあまり面白くないかもしれません;;
AWTからログアウトすると、腹が空いていたのでキッチンへと向かう。
時間を確認してみると時計の針は6を指しており、ログインしてから6時間も経っていたことが分かる。
私はその事に少し反省しながらも、冷蔵庫を開いて中を物色する。
しかし、残念ながら冷蔵庫の中にはネギ等の薬味や、ソース等の調味料しか入っていなかった。
あ。買うの忘れてた………
念の為、野菜室や冷凍室も確認したがろくな物が無かった。
セツナはその事に落胆したが、今から買いに行くのも面倒くさいので夜もカップラーメンにする事にした。
流石に昼も夜もカップラーメンというのは健康に影響が出るため、野菜室に残っていたトマトを串切りにし、これまた野菜室に残っていたレタスから何枚かちぎり、食べやすいように更にちぎった。
ちぎったレタスをプラスチックのボウルに入れ、取り出したるはツナ缶。油漬けの物で、これをレタスを入れたボウルに入れて全体をかき混ぜる。そして最後にボウルにパラパラと塩を掛けて完成。
ボウルからレタスとツナと塩を混ぜたものを器に移してトマトを上に載せる。
残ったのはトマトもボウルに入れ、ラップを掛けて冷蔵庫に入れておく。焼いたりはしておらず、切って混ぜただけなので何日かは持つ。
次はカップラーメンを作るために小鍋に水を入れて加熱する。
水が沸騰するまで時間が空いたので、その間にパソコンでAWTについて調べてみる。
AWTの評価は物凄く高く、どのサイトでも☆が4.9だった。主な評価はやはり、そのリアルさと謳い文句の自由度だった。
人間を選んだプレイヤーは最初に国を選び、その国の始まりの町とやらに降り立つらしい。これはプレイヤーを分散させるためらしく、理由は一カ所に何千何万のプレイヤーを密集させないためだそうだ。
そして、始まりの町というのは一つの国に何個もあり、そのどれもが石や木、土で作った豆腐建築の集まりらしい。
ここにもこのゲームのリアルさが出ていて、これは『プレイヤーが来るからその為の町の基盤を作っておいて』といった内容の神の声が全ての人間に降り、それを聞いた各国は直ぐに町の建築を行ったらしい。というのも神託が下ったのは3年前らしく、その間に十数個もの町の基盤を作れと言われたのだ。そりゃ直ぐにやらないと間に合わないだろう。
それに、この世界は強力な魔物が結構居るらしく、それを勝手に討伐してくれて、死んでも直ぐに生き返る人たちが来るのだ。出来るだけ多く確保するために空の町も多く作ったのだという。
それと町が豆腐建築な理由は時間が無かったからだそうだ。なので、町の外観はプレイヤー達の好きにしていいらしい。
それに加えて、始まりの町には最近のファンタジー小説特有の、組合があるという。
定番の冒険者組合に加えて魔術や薬師組合等も在るそうで、職業の数だけ組合があると言っても過言では無いらしい。
そして、実はこのゲームは魔族も選べたのだが、魔族は人類とは敵対関係があるらしく、度々人類と魔族で戦争を起こしてるそうだ。
そんな魔族の社会は実力主義の社会で、戦いに強い者が尊ばれるらしい。その所為か、魔族の上に立つ者は政治が出来ない者も多いという。
それと魔族の国には組合は無く、始まりの町も人間のものよりかは雑だったが、その代わりに国民の一人一人が強いらしい。
その理由は、魔族は人間よりも寿命が長い為だという。
このような事もあり、人類と魔族を選んだプレイヤーはなかなか良いスタートを切ったようだ。
というか何故この様な事がリリース1日目で分かったかというと、人間側では勇者と呼ばれる存在がプレイヤーから出て、魔族側では実力を認められて魔族の軍、魔王軍にスカウトされた奴が多数出たらしい。
ラノベ主人公かよ。
逆に魔物はどうかと言われると、こちらは悲惨なことになっている。
人類や魔族は説明する人が居るが、魔物は強制ソロプレイに加えて、もし同類に会えても意志疎通は全く出来なかったという。
この時点で実力が無い奴の大半が消え、残ったプレイヤー達は掲示板などで互いに励まし合いながら、魔物プレイヤー同士で合流を目指して頑張っているらしい。
今の現状を見てみると、最終的には人類4:魔族4:魔物2といった配分になりそうだ。
私がそう結論付けていると、ボコボコボコとキッチンから異音が聞こえてくる。
やべっ。お湯の事忘れてた!
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あの後、お湯が鍋から結構吹き出てしまい。お湯を沸かせ直す羽目になった。
その所為で少し時間は掛かったが、私は晩御飯を食べ終えてまたAWTにログインした。
ログインして辺りを見回すと、死屍累々の有り様だった。辺りには死体(亡者共)、死体(死んでいる亡者共)、ガラクタ(鎧達)、ガラクタ(ボロボロのローブ)。
こ れ は ひ ど い
ていうかそんな事よりも、生きている亡者共が全員こっちを向いているのが怖いんだが(笑)。
中には血の跡から分かったのだが、私に向かって何メートルも這って来ていた奴が何体かいた。キモかったので、仲良く長剣で頭を割っておいた。
みんなはこんな事せずに大人しく静かになろうね♡
セツナが作っていたサラダ、結構美味しいですよ。




