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手をこまぬく
「逆襲の花嫁」の二十三話に、次のような誤字報告をいただきました。
(現状)「手をこまぬいて」
(報告)「手をこまねいて」
せっかくいただいた報告ですが、適用は見送りました。誤字ではないからです。
ぶっちゃけ、どっちも間違いではありません。もともとは「こまぬく」でしたが、近年では音便形である「こまねく」を使う人が増え、市民権を得た模様。
国語辞典の中には「現代では『こまねく』のほうが一般的」と注釈をつけるものもいくつかありました。逆に「こまねく」は「『こまぬく』のなまり」と記載するものもあります。どちらがより一般的かは、一概に判断できない様子。
自分は言語感覚が少々古くさい自覚は、十分にあります。でも「こまぬく」のほうが座りがよく感じるので、こちらを採用しました。どれだけ「ら抜き言葉」が市民権を得ようと、自分で使おうとは思わないのと同じ感覚です。
そんなわけで、適用を見送りました。あしからずご了承ください。




