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7話 死神
「ねぇ、理久くん」
「どうしたんです?先輩」
このままじゃ埒が明かないと思い、こんな提案をした
「少し、場所を移動しようか。なんとか、通れそうな道があるし」
「ですね、行きましょう」
「理久くん」
「どうしたんです?」
「また、敬語になってるよ」
「あ・・・ええと・・・」
些細なことだったけど、少しの間、2人で笑いあった
道を進んで行く
以外にも、満足に通れる道が続いていた
しかし、遂にガレキで塞がってる道に行き当たってしまった
向こう側の道が、隙間から見える程度だ
一応、非常階段があったが、下には向かえないほど崩れていた
なんとか、上にはいけそうだ
なんとかならないかと思って
2人でガレキの隙間から覗いていると
いきなり、電話の着信音が聞こえた
自分のでも、理久くんのでもない
ガレキの向こう側からだった
ちょうど、ガレキの少し向こう側で
電話に応えた人物は
自分が、見覚えのある人だった