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第六話

入学試験編スタート!ちょこちょこアリアも挟んでいきますが……

入学試験編はこまめに区切って眺めに書こうと思っていますので、どうぞ気長にお付き合いください!

「よし!明日こそは!」 

 

 すっかり体力を回復し、明日の先頭に向けて張り切るマックスを見て、僕は小さくため息をついた。

それに気づいたマックスは不思議そうな顔をした。


「?どうしたんだアル、疲れてるのか?」

「あのさぁマックス、忘れてないと信じてるけど、明後日は筆記試験からスタートだよ?」

「……ごめんもう一回行って?ちょっと意味が分からん」


僕はその瞬間容赦なく彼の頭にチョップした。

マックスは脳天を抑えてうずくまる。


「なにすんだよアル!いってー、俺こう見えても貴族なんですけど!?」

「はいはい貴族様すみませんでしたー。あまりにもまぬけな反応に自制がききませんでしたー」

「謝罪が棒読みすぎる!あと貴族様はやめて……俺が悪かったから」


マックスが貴族としての特別扱いを苦手としていることは勿論忘れていない。

しかし今回は向こうが自分から言ったのだから問題はないだろう。

僕はあやまるマックスに微笑みを返すと、用意していた一言でとどめを刺す。


「いいよ、僕も力を入れすぎた。」

「アル……」

「じゃあマックスは試験に備えて、明日は一日座学だよね?」

「……」


予想以上に凍り付いたマックスを見て、思わず吹き出してしまった。

もしかしてとは思っていたが、マックスは戦闘以外で試験がアルトは知りもせず、剣都にやって来たのだろう。

それでせっかくできた友達が試験に落ちるのは嫌だったし、マックスの様子がだんだん楽しくなってきた僕は続ける。


「とりあえず、今夜からがんばろうか」

「アルトさんそれだけは勘弁してください」

「安心してよマックス、ちゃんと休みも入れながらだから」

「まじで!?」

「二時間頑張れば十分休めるなんてどうかな?」

「お前鬼畜か!?死ぬわ!」


そんな言い合いをしているとすぐに『鷹の爪』に着いた。

その夜から次の日まで、マックスは本当に勉強をやりきったのだが、それは別で話した方が面白いだろう。

試験前日の夜、彼はこう言い残して爆睡した。


「俺、アルトだけは敵にまわしたくねぇな、こんな鬼畜が敵なんて想像もしたくないからな」


なんて失礼な。

僕は鬼畜なんかじゃないというのに………




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


翌朝。

ついに入学試験の日がやってきた。

 

「おうアル、いよいよ本番か、頑張って来いよ。んでまた飯を食いに来い。」


そう声をかけてくれたのは『鷹の爪』の主人のおじさん。

知らない人ばかりの土地で、知り合ったばかりの僕を応援してくれる人がいることのありがたさに、思わず目が熱くなる。

剣都にきて数日、おじさんの作るご飯がなければ鍛錬を続けることはできなかっただろう。

そんな感謝と感動を感じながら、食べる朝食は、いつも通りの香辛料の辛さも少し心地よく感じる気がしていたのだが……


「ところでアル、マックスはまだ起きてこないが、時間とか大丈夫なのか?」

「あ………」


その後、時間ギリギリで起きてきたマックスは信じられない速さで辛い朝食を掻き込み、僕はむせるマックスと共に試験会場に走るのだった。









ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『それではこれより剣都立剣士養育学園入学試験実技の部を始める!』


広大な学園の中心に位置する円状の闘技場に僕やマックスを含む受験者は整列していた。

午前中に筆記試験を終え、実技試験に入る。

筆記試験は難しかったが、マックスと復習したところが運よく多く出題されたおかげもあって、意外と自信があった。

さっきすれ違ったマックスがやつれていた気がしたが、まさか解けなかったとかないよね?

あれだけ教えたし、大丈夫……だよね?


ここからの試験は、事前に聞いていた通り異能持ちと無能力者で試験内容が分かれるらしい。

マックスが落ちるとは思っていないが、ここ数日ずっと一緒に鍛錬していたのもあってか、少し心細い。

そんなことを考えていると、さっきも流れていた大きな声(あとで風系統の異能を利用したものだと知ったのだが)が闘技場に響いた。


『なお、無能力者の諸君は会場が異なるため、係の者の指示に従って第三訓練場に移動してもらう!諸君の健闘を期待する!以上だ!』

「それでは無能力者の方ー、私についてきてくださーい!」


おそらくここの学生であろう女性が声を張り上げている。

学校の印象をよくするために選ばれたのか、なかなかの美人だ。胸はないが。

いや、別に僕が大きいのが好きとかじゃなくて……いや本当に。

それについていくのは見た感じ多く見積もっても四十人程度だろう。

この中で負けるとは思えないが、何人か自信のある表情が見える。

そんな人たちの実力を眼で測りつつ、僕も貧乳のお姉さんの跡を追った。


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新キャラの名前考えるのが一番大変なの僕だけですかね?

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