~弦~独り遊び
半音を上下する黒の鍵盤が掻き鳴らされるように
その指先は一束の髪を掬い弧を描くよう
それらを緩く巻き付けていた。
「君の髪は綺麗だ」
赤みがかった癖毛がコンプレックスである少女に
とある青年がこう言った。
エンゲージリングさながらに
燃えるようなプロミネンスを指先へまとうと
ほのかに香る甘いリコリスの花が
ふわりとその鼻腔をくすぐりつ通り去ってゆく。
「いやだわ、こんなみっともない」
昔からこの髪色のせいでひどくいじめられていたのだ。
まさかこのような事を言われるとは夢にも思ってなかったのであろう。
美しい白銀色の髪を持つ青年は自分をひどくからかっているのだと
過去からの経験が目の前の好意をおのずと否定してしまう。
「君は、自分をわかっていない」
バリトンの囁きが慰めるようにしてその耳元をかすめると
うなじから背筋まで痺れるような稲妻が走るのを感じ取れた。
柔らかく愛おしいような脳髄に響き渡るその感覚。
じんわりと身体に染み入るような心地良さがその全てを支配する。
これらは全て私の願望なのか・・・それとも・・・。
思いつきで書いたけど飽きたので途中まで書いてやめました。
たまに心の中で独り言とか話してる時に
「自分の意志じゃなく他人が自分に対して言っている事を復唱
(オウム鳥みたいに同じ事を言ってしまう)してしまう」
みたいな感覚とかがあってなんか「自分が自分じゃなくなる感じとかあって凄く怖いなあ」
って思う事があって(それが好き嫌い褒める悪口に関わらず、です)
「果たして今自分が喋ったり頭の中で考えて喋ってる事は本当に自分の意志で言っている事なのか、
もしかして誰かに言わされてるんじゃないのか」
って思ったりする事が時々あったりします。
自分が落ち込んでる時慰めてくれるような声が聞こえたりもするんだけれども
こういう場合はやっぱり自分の心の声で
悪口なんかを言われてる時なんかは他人の心の声を受信してたりなんかあるんですかね?
なんか怖いですよね。そういうの。
多分こういう風に感じてるの私だけじゃないと思うんですけど。