一枚の写真
本当にただの偶然だったのだと思う
なんとなくスマフォを手に取り、なんとなくアルバムを開き、なんとなく過去の写真までスクロールしていく
ああ、でも、どうしてこの写真で手が止まったのだろうか
昔のなんてことないよくある写真の一枚
その一枚の写真から、当時を思い出してしまった
ああ、もう、この子には会えないのだなと思うと寂しさなのか、悲しさなのか判別できない気持ちが込み上げてきた
私のせいでもう会えないあの子
会えなくなってから一年と半年も立つのに今更想いが込み上げてきた
会えなくなったその時、私は声をあげて泣いていたはずなのに、
会えないという事実を、日々の忙しさの中に隠してしまっていたことに今気づいた
ああ、私は、あの子を失ったことに向き合えていなかったのか
ああ、とても会いたい
当時、ずっと一緒にいられるとは思ってなかったけど、あんなに早く別れがきてしまうとは、思ってはいなかった
私のせいで失ってしまった
大切に想っていたはずだった
いや、大切に想っている
ああ、とてもあの子に会いたいよ