4話-初めての異能バトル?(勝負編)
ギリギリ間に合いました…
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「では、ワシも異能を使うかの【全能】!!」
神(自称)の手には身長程の一本の剣が握られていた。
「え?それだけ?異能の名前のわりに拍子抜けな能力だな…その剣を出すだけか?」
「フフ…知りたいか?知りたいじゃろう!仕方ないの~、少しだけ教えてやっても良いぞ~?」
これまで見たことないレベルのニヤけ顔だった。
「【全能】の能力は、簡単に言えばこの剣を強化する事じゃ、このように形状を変化させることも可能時じゃな。試しに炎の属性を付加、形状を短剣にしてみようかの。ほれ」
剣は小さく発光しながら縮んで…50cm程の短剣になった。
「おぉ…」
「更に…おりゃ!」
神(自称)が短剣を振るうと短剣は炎を纏った。
「まぁこんな感じかの、ではそろそろ…始めるかの」
短剣は元の大きさの剣に戻った。
「それは開始の合図ということでいいのか?」
「…?。そうじゃな、さぁ!どこからでもかかってくるが良いぞ!」
ーーーーーッ!?
次の瞬間には目の前に聖人が立っていた。
「よぉ」 ニヤァ……
「なッ…!?!?」
(コイツ…あの距離を一瞬で!?いや、それよりもワシが気付けぬ速度で動けるというのか!?)
「聞きたいことはわかるぜ?先に行っておくが俺はのんびり歩いてここまで来たぞ?」
「そんなはず…」
「さっきの言葉をそのまま返してやるよ。知りたいか?知りたいだろう?」
「えぇいうるさいわ!別に知りたくも無いわ!!」
「……本当か?」
ーーー次は真後ろに立っていた。
「ッ!?……教えろ(ボソッ」
「…これだよ!!」
聖人が出したものはなんの変哲もない【砂時計】だった。
「……これがお前の【異能】か?」
「まぁ、1割位は正解かな?俺の異能【想像創造】のチカラは文字通り作り出す事にある。」
「その砂時計は異能で作ったということか…」
「ご名答。この砂時計の名前は【砂止計】!この砂時計の砂が落ちきるまで時を止めることができる。っていうアイテムだ、どうだ?なかなかだろ?」
「時を…止める…。成程、だからワシが感知出来ぬままここまで近づけたのか…」
(残念ライター異能じゃない!?ワシピンチ!!!!!)
「この【砂時計】を見てその反応、流石神を自称するまではあるな。」
(マジで!?時を止めるって僕の中でかなり高ランクなイメージだったんだけど…。この感じだと現実にこの程度の【異能者】はゴロゴロ居るんだろうな……帰らなくてもいいかもな。)
「しかしいつの間にそんなものを作ったのじゃ?」
「お前がご自慢の【異能】説明をしてるあいだにちょいちょいっとな。思ったより時間かかってバレないかヒヤヒヤしたぜ…」
「人の話くらい真面目に聞かんか!!」
(これほどの能力を持ったアイテムをあの短時間で…)
「まぁそういう訳だ。これでお前が攻撃しようと何をしようと、僕は時間を止めてその裏を掻くことができる。…まだ続けるか?」
「…仕方ないの…ここは負けを認めるかの。」
「おっおう!」(案外すんなり行ったな…)
「ところでお前…いや、聖人よ」
「なんだ?改まって」
「神にならんk…」
「ならん。」
「……案の定断るか…理由を聞いてもいいかの?」
「ん?簡単なことだ、神になったら全てが手に入るんだろ?そんなのつまらない、俺は全てを手に入れる…だがそれは自分の手でやる事であって他人に与えられるものじゃない!」
「……皆が聖人と同じ考えだったらいいのにの」
「え?」
「いや、なんでないのじゃ。では改めて言おう、この勝負ワシの負けじゃ約束通り体に意識を戻そう。」
「おお!!やっっっと戻れるのか!!!」
「勿論じゃ、神に二言はない!」
「わかった、ところでお前はどうするんだ?」
「んー、神界に戻りたいところなのじゃが実体化したせいで力を使ってしまってしばらく戻れそうにないのじゃ……だから力が戻るまではここに居座ることになるの。」
「…そうか、了解した。」
「…今回は何も請求しないんじゃの」
「まぁ、実体化に関しては僕の責任といえばそうだからな~、その代わり困った時の知恵袋並には働いて貰うぜ?」
「ふむ、その程度なら構わないのじゃ。」
「じゃ、今後ともよろしくな!神友!」
「……センスないのぉ。」
「う、うるせぇ!!」
「じゃがまぁ、嫌いではないの!」ニコッ
(はぁ…これが普通の美幼女ならめっちゃ可愛いのに…はぁ………)
「な、なんじゃその顔は!?まぁいい、ではそろそろ戻すかの。」
「おう!!……さぁ、待ってろよまだ見ぬ【異能者】共!!!」
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とある病院の一室
?「心臓が動き始めた…?」
「…………ッ…ん?病院…そうか一応死んだらしいし、流石に運ばれてるか。」
?「突然ですまない、君は石田聖人君だね?」
「ん?…あぁはい、そうですが…?」
(何この美人さん!?誰!?こんな知り合いいないぞ!?)
「そうか、それはよかった。失礼申し遅れた、私は【異能者】の研究所に所属しているケイトだ。君が死亡してから監視をしていた、一応これでも仕事だ悪く思わないでくれよ?」
「いえいえ、滅相もない!」
(こんな美人が僕の隣にずっと居たんだろ!?むしろご褒美だろ!!!!)
「む、それはなによりだ」
「と、ところで僕はどれくらいの期間寝ていたんですか…?1日…2日…もしかして1週間とか寝ちゃってました!?」
「いや、君が寝ていたのは半年間だよ?本当に起きてくれてよかった、私も半分諦めかけてたんだ。」
「はい?」
どうやら僕は半年間寝てしまっていたらしい。
「半年分のラノベの新刊見逃したああああああああああああああ!!!!!!!!!」
相変わらずネーミングセンス皆無…
いい案あれば教えてください…
いよいよ聖人は現実世界に戻ります!ここからどんどん世界観が広がって行きますのでお楽しみに!
※今後人物や異能の説明のみの回を設けたいと思っています。ここが気になる!という場面があればネタバレにならない限りはそこでお答えしますのでお願いします!