2話-白い空間で
予告通り主人公のお話です。
ーーー場所はかわって白空間
何もない空間に閉じ込められた主人公、石田聖人は……
ひたすら腕立て伏せをしていた。
「こういう時ってなんでか筋トレをしたくなるのはきっと男子高校生のサガだな!130…131…!」
白空間で気が付き、その5分後には筋トレを始めていた。
(ここで騒いでも何も起こらないだろうし…ここはどういった場所なんだろ)
ーーーーーーー
「18536…18537……ふぅ、やっぱり疲れないか。どうやらここは現実世界ではないみたいだな…」
(ハッ…!それならワンチャン転生まだあるか!?ここで神様がごめん遅れた〜☆お詫びにチート能力プレゼントして異世界へ御招待〜……あるな!ある!さぁこい!神!!)
(来るか!!!馬鹿者!!!!)
「ファッ!?…コイツ、直接脳内に…!?」
(貴様が気が付いてからずっと語りかけていたというのに…無視して筋トレし続けるとはどういう事じゃ!!!!)
「ん?…あぁ、そういえば筋トレ途中で聞こえてきた声に似てるな…この空間特有の幻聴かと思い込んでいた、すまない」
(そんなわけあるか!!途中でワシが泣きそうになっているのを聞いてニヤついていただろう!貴様!!!)
「いや、記憶に無いな。ところでお前は何なんだ?」
(チッ…話題を変えおって…まぁ良い、私は神の中の神じゃ!手違いで貴様の意識と一体化してしまった!そこで、お前の体を寄越すがよい!!!)
「え?嫌だけど。」
(即答!?え…私、神だよ?)
「だからなんだよ、僕に利がないし却下!」
(うむむ…正論…これは神でも覆せない…)
「だいいち、姿も見えない!声だけ!そんな奴が交渉しろというのもおかしいだろ。はい、論破。さっさと元に戻してくれ、早くラノベの続きが読みたい。」
(……わかった、実体化してみよう。)
「そうそうさっさと元に…ってそこかよ!」
ーーーーパァァァァァァ
「何この演出」
ーーーーーーーー数分後
「これでどうじゃ?貴様の記憶を少し拝借して実体化してm……」
そこには金髪碧眼の美……幼女が現れた。
「おおおおおおおおお!!!!ロリBBAキターーーーー!!!!」
神(?)は100%効果的な交渉道具を手に入れたようです。
ーーーーーーーーーー
「少しは落ち着いたかの?」
「あぁ…すまない、取り乱してしまった。」
「まぁ、良いこれでまともに話はできそうだしのう」
(しかしコイツ、クールキャラかと思っていたらとんでもない変態キャラだったの…人間とはわからん。)
「で、何を話すんだ?体を明け渡せっていうのは勿論却下だぞ?」
「それはもう諦めたのじゃ……」
「ほう…じゃあ次は何を?」
「勝負じゃ。」
「はぁ?」
「この勝負で勝った方が体を手に入れる、負けた方は大人しく去る、じゃ」
「利がない、却下」
(しかも結局諦めてねぇ…)
「待て待て、そう焦るでない!今回はお前にも利がある」
「む、なら話は聞こう」
(切り替えが早いの…)
「お前が勝利した場合、お前の言うところのチート能力をつけてやろう!」
「よし乗った、ルールは?」
「これでもダメか……ん!?いいのかの?」
「あぁ、それで構わない。」
(むしろ完璧だ!完璧過ぎるほどに!!)
リアルで鍛えたポーカーフェイスは神を調子に乗らせないよう働いてくれたようだ。
「それはよかったのじゃ。ルールは特にはない、相手が参ったと言えばそちらの勝利じゃ。」
(ここでは傷一つつかないし、スタミナも無限なようじゃしの)
「わかった、それでいい。しかし武器はどうするんだ?あいにくここには何もないようだが…」
「おっとワシとしたことが忘れておった、武器はあるぞ?」
「何処に」
「使用する武器は…【異能】じゃ」
異能バトルは突然に。
ここまで読んで読んで下さりありがとうございました。
暫くは1日1話ペースで頑張ります!