表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
なんでもやります!? よろず同好会  作者: 岩戸 勇太
夏休みはどうしようか?
21/67

唐突にモテモテ

「慶次さんと魅成ちゃんを一緒にするのは危険です。ここは年長者の私が慶次君の面倒を見るという形で、一緒に組むことに……」

「何が年長者よ! 一年学年が違うだけじゃない!」

「だめ。ヨシ兄は私と一緒にいくの」

 見空と砂彩の言い争いに、魅成も参加していく。

 これはモテモテといえる状態なのか……? 俺は今、ツンケンと、レズっ気ありと、デロデロ心霊少女の、三人に取り合いをされている状態だ。

「別に勘違いするんじゃないわよ! あんたと組みたいんじゃなくて、この二人と組むのが嫌なだけなの!」

「俺の心の中を読んだ! 悪かったよ! ちょっと調子に乗ってそんな事を考えてました!」

 俺が言うと、見空がふう……とため息を吐き、頭を振りながら言った。

「荷物持ち兼、ランチ用のお財布代わりにちょうどよさそうですからね」

「それ、心の底からの本気っぽいな! 絶対付いて行きたくねぇよ!」

 魅成が、俺の事を見上げながら言う。

「私はそんな事思ってない。荷物だって私が持つし、お昼はお弁当を作ってきてあげる」

 魅成だけは、一緒についていきたくなるような事を言ってくれる。どう考えても、これなら魅成一択だよな……。

 だが、残りの二人がキッ……と俺の事を睨んだ。

「この変態……」

 冷たい声で砂彩が言い出す。

「ロリコンは犯罪です」

 それに呼応して、見空がまた言い出す。この二人は本当に、こういう時だけは息がぴったりになる。

 さっきから黙っていただけなのに、気付けばロリコンの変態として烙印を押されてしまった。

 さっきから、魅成が何か言うと、なぜか俺が怒られる。という、ループが続いている。この理不尽なループの原因は、一体何なんだ……?

「もういいわよ! こうなったら勝負で決るわよ!」

「望むところです! 受けて立ちましょう!」

「絶対負けない」

 いつの間にか、俺を取り合って勝負を始めるという話になってきてしまった。何これ……おかしくないか?

 だが、その中でも、俺の頭は動いている。

 こうなってしまったなら、その勝負で魅成に勝ってもらおう。俺は魅成と組み、砂彩と、見空は、どこなりとランデブーに行ってくれればいい。

 そうなれば、確実に魅成に花を持たせる事のできる勝負をする必要が出てくる。

「慶次! 勝負は何にすればいいと思う?」

 砂彩が俺に向けて聞いていた。これはチャンスだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ