十二の詩《うた》 第十六回
十二の詩 第十六回
① イチジクに群がる、希望と絶望、その木を這うカミキリムシ。
② 毛筆と硬筆に跨る墨と炭。
③ 磁気が悪い、厄日に重なる必用の毎日。
④ 文字の羅列から見つけ出す、パズルの様な日々。
⑤ 間隙を縫う作業、まれにみる舞台袖、錯乱する金色。
⑥ 堤防で魚釣り、釣れぬバケツを蹴飛ばして、帰るボウズに寂しきを覚える。
⑦ ハイテンションで突き進むドラマ、自身のドラマを考える、寒い明日。
⑧ 魚屋で肉を売る、店主の背中が何故か誇らしい。
⑨ 呪文を唱えた、レベルが上がった、繰り返す日々、でも確実に終わりに届く。
⑩ 計算に合わない、計算、人生の設計ほど難しい物は無い。
⑪ 間違いに継ぐ、間違い、人生間違えてばかり。
⑫ 悠々自適に過ごしたく、今を奮闘する、だが生きれない、金が無い。
平成二十四年一月三十日 記す