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魔石の人体実験

 子供達のケアはここに居る大人達がしてくれるだろう。後は、残されたの子供の保護と事件の後処理だ。


「皆さん!!犯人は捕縛してるんですが、後処理してくれる大人が必要なんです。誰かしてくれる方居ますか?」


「俺が行こう。ギルドマスターのハングマン・ダッチだ。その他雑用や後処理は俺に任せて欲しい」


 ギルドマスターのハングマンと瞬間移動でまずは捉えている悪党達の元へ行く。私は最後取り残された子供達を取り戻しに行こうとしたその時。


「お前らこんな事してタダで済むと思うなよ!!アイツらはもうお前達の手に負えないアハハハハハ」


 ドカッ!!


 ハングマンが悪党を殴る。


「うるせぇ!!お前らはもう終わりだ!!これからは生まれて来なけりゃ良かったと思う様なこと全部味合わせてやるよ」


 ハングマンが一括する。ハングマンは子供達の弱りきった姿を見て自分が救い出せなかった事を悔いていた。


「私、残りの子供達を救出してきます!!」


「フハハハハ、無駄なことするなぁお嬢ちゃんせいぜいがんばれ」


 罵声が聞こえる。今はそれに構ってる暇はない、とにかく救出しなければ


 最後に残された子供達の所へ向かう。扉を開けると今までの牢屋の様な所とは違い、研究施設の様な所だった。


 強化ガラスで仕切られていたその部屋には集団で固まって怯えている子供達と、その隣のガラス張りの部屋には何か一塊の大きな物体と、子供達が対峙している部屋があった。


(あの塊……なんなの?)


 恐る恐る近づいてみると獣人の子供が何人もくっついていて、グロテスクな怪物の様な姿だった。その怪物は凶暴で一緒の部屋に入っている子供たちに襲い掛かり子供たちは必死に戦っていた。


 その姿をまた隣の部屋に居る子供達が見て怯えている。これを見たからあの子達も怯えていたのかもしれない…………


(子供を研究材料にするなんて………あいつらが笑って言ってたことはこれだったんだ…………絶対に許さない!!)


 私は怪物と戦っている子供たちの部屋の扉を開けて入っていく。怪物になった子供達を一旦ぐるぐる巻きにし、戦って気が立っている子供達に話しかける。


「助けにきたからもう大丈夫だよ、もう戦わなくて良いからね、お家にかえろう?」


 すると獣人の子達が泣きながら叫びだす


「ふっ……うぅ……あの怪物の中に友達が居るんだ……うっ……た、たすけて……助けて……うぅぅ……」


「……俺の……ひっく……俺の友達もあの中にいる……お願い……たすけてよぉ……うわぁぁぁーん、戦いたくなかったよーー」


(なんて残酷な、子供達の友達をこんな化け物にして……さらに戦わせるなんてどうかしてる)


 アデレイドは頭に来ていた。罪のない子供を訳のわからない研究に使うなんて、こんなグロテスクな怪物にしてしまうなんて……どうにか元に戻す方法を考える


(魔石の力で怪物になってるのならば、とりあえず魔石を壊して、そこから私の聖女の力で元に戻せるかもしれない、やれるだけやってみよう…………)


 まず、未だロープの中で暴れている怪物の魔石部分に光の剣を突き刺す。すると怪物は苦しみだし、ドロっと溶けていく、このまま消えてしまってはいけないと思いアデレイドは祈りを込めた。


(獣人の子供達、どうか死なないで!!貴方達を待ってる人達が居るのよ!!どうか生きて元の元気な姿に戻りなさい!!)


 すると、眩しい光があたり一面を包む。光が収まったその場所には5人の獣人の子供達が折り重なる様にして現れた。 


「あーーーサムーーサムーーうぅぅーーよかったよぉーー!!」


「コレット!!コレット体大丈夫?何ともない?」


 思い思いに駆け寄る子供達、隣の部屋で見ていた子供達もやっと助かると実感して涙を流している。


 この状況をハングマンさんに一旦伝えないとと思い、子供達を瞬間移動させた後、すぐにハングマンさんの所へ行く。


「ハングマンさん…………大変な事になってました」


 悪党どもはニヤニヤしていた。先程の光景が目に焼きついているアデレイドは、コイツらを殺しても殺し足りないくらいだった。


 先程起こった事柄を伝え、なんとか魔石を壊し、治癒魔法でなんとか回復した事にした。悪党どもは「そんな、まさか」など、動揺していた。ざまぁみろだ


「じゃぁ本当に魔石で子供達の体を弄って研究してたと言う事だな」


「はい、ここに研究資料もたくさん残ってたので調べればわかります」


「じゃぁここからは俺が全部処理しておくからアドラは今日はゆっくり休みな!!」


 疲れていたので改めて宿を探して眠りについた。

 翌朝、新聞の一面記事で子供達の誘拐事件がデカデカと載っていた。もちろん『アドラ』の名前もである。口止めしておけば良かったと思い後悔した。先生とジェイクには伝わってしまうのだ………恥ずかしい……


 アデレイドはとりあえずギルドに向かった。ギルドで魔人の事を聞きたかったからだ、しかし、誘拐事件の後処理や、子供たちの身元確認などでそれどころじゃないみたいだ…………


 ここでの聞き込みは諦めて、先に進む事を決断する。ここから王都までポートというものがあるらしいのでそれに乗っていこうと考えていた。すると、私の後ろからロンが抱きついてきた。


「アドラ!!もういっちゃうの?俺のこと助けてくれてありがとう」


(ロン君かわいいーー!!!)


「アドラちゃん本当にありがとうこれ、お礼と言ったらアレだけど、空を飛ぶ魔石よ、私風属性でこういう魔石作るの得意なの、この魔石飛ぶのにコツがいるけど、楽しいと思うから使ってみてね」


「アドラありがとう、本当になんとお礼を言って良いか、獣人の子供達はみんな無事だったよ」


 ロン達家族からお礼を言われてちょっぴり照れてしまう。


「私はこれからもっと北に行くんですが、なにか注意する事とかありますか?」


「俺の故郷サファランを通ると思うんだが、恥ずかしい話、人間を差別してくる奴らも居るから気をつけたほうがいいかもしれない」


(なるほど……差別があるかもしれないと、一応気を付けておこう)


「では、私は行きますね、またどこかで会ったら今度はゆっくりお茶でもしましょう」


 さよならを告げて、王都をめざしポートがある場所まで歩いた。


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