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囚われていた子供達

 私は変身の指輪でウサギの獣人に変装した。瞳を赤色にして、髪は白髪でおさげにし、ウサギの耳がしっかりとついている。


「すげーこの耳とかお嬢ちゃん変装うまいな!絶対に人だってバレないぜ?」


「お嬢ちゃんじゃありません!私はアドラです!!」


 少しだけお嬢ちゃん呼びを気にしていたアデレイドだった。


 作戦はこうだ、私が人気のない場所を歩いて攫われそうになった所を隠れていた冒険者が捕まえると言う作戦だ。


「私達が守るから安心して、囮よろしくお願いね」


「はい!!任せてください、みんなでロン君を助けましょう!!」


 私は路地裏や人気のない所を歩き回った。怪しまれないように時々買い物をしたりしながら……すると、人気のない路地に差し掛かった時、アデレイドのサーチに怪しげな影が引っかかる。


 合図を送ろうとしたその時視界が暗転した。


「ちくしょう、やられた俺たちは何してたんだ!!」

「せっかくアドラちゃんが囮になってくれたのに!!クソッ」

「アドラちゃん…………私、ごめんなさい、ごめんなさい守るって言ったのに…………うぅ……」


 冒険者の大人達が悔やんでいる頃、アデレイドは敵のアジトに潜入完了していた。


「あの〜私これからどーなるんですか?」


 犯人に問いかける。犯人の男は痩せていて目つきがすごく悪く、普通の子供だったら泣いてしまっていたかもしれない。しかし、アデレイドにとったら先生のスパルタより怖いものなんて無いのだ。


「うるせぇ!!お前は売られるんだよ!!」


「改造じゃなくて?売られるんですか?」


「??お前、なんで知ってる…………」


 …………どうしよう、先生のように精神操作できたら、自白させられるのに…………


「改造かっこいいのに、私強いですよ?それでも売られちゃいます?」


「ハッ、お前ウサギの獣人のくせに強いとか嘘ついてんじゃねーよ」


 はぁ…………もうダメだ私は知能戦向いてないかも


 アデレイドは男をロープでぐるぐる巻きにした、もちろん口もだ。男の体を探り、瞬間移動で使ったであろう魔石や、その他攻撃で使うような魔石を全部回収した。


「ふん!私強いって言ったよね!バーカバーカ」


 男はこんな子供にやられた事実を受け入れたくないのか放心状態だ。


「さっ、他もやっつけて皆んなを連れて帰るぞ」


 サーチで次々に男達を発見し、ロープで縛り、魔石を回収していく。一ヶ所に悪者達をまとめ、子供達の元へ向かう。


 子供の気配は三ヶ所からでていた。まず一ヶ所目


「皆んな大丈夫?」


 ここは多分奴隷として売られる予定だった子供達だろう。どことなく皆んな顔が良いし、身綺麗にされている。大勢の子供の中から羊の獣人の女の子が一人怯えながら話しかけてくる。


「お姉さんは誰ですか?」


 泣いたであろう目を真っ赤にして……


「私はアドラ、冒険者だよ!!貴方達を助けに来たの」


 なるべく怖がらせないように笑顔で話しかける。


「わ、私達助かるの?たす……か……ぅ……うわーーん」


 羊の女の子が泣くと、みんなもつられて泣きはじめた。安心したんだろう、しかし、他の子達も急いで助けないといけない。


「みんな、泣くのはここを出てからにしよう!!他にも閉じ込められてる子達がいるから今はお願い泣き止んで」


 アデレイドがそう言うと、少しづつ鳴き声が止んだ。大勢で歩き回るのは危険と判断し、瞬間移動でこの子達をギルドまで届ける事にした。


 しかし、先生と一緒になら瞬間移動した事があるが、この人数を一緒に瞬間移動できるか不安だったが、やるしかない。


 結果は30人の人質の子供達と瞬間移動する事ができた。瞬間移動で現れたアデレイドと子供達にギルド職員や、その場にいた冒険者はびっくりして声を出せずにいた。


「皆さん、この子達が攫われてた子供達です!まだ囚われてて、また行ってくるので、この子達をケアしてあげてください」


 それだけ言い残すと、また戻っていった。子供達が囚われている場所に向かう。


「助けに来ましたよ!!私は冒険者のアドラです!!」


 今度は改造用の子供達だろう。みんな体がでかかったり、肉食系の獣人が多い。すると、見覚えのある顔が、ロンだ!!


「ロン君!!迎えに来たよ、他の子達も一緒に帰れるよ!早く帰ろう」


 呼びかけるが、みんな怯えた顔をしている。その中でロンだけは私と顔見知りで安心したのか、「ミャウミャウ」と泣き始めたのだ。


「おウチに帰りたい……ミャウミャゥ……」


 ロンの頭を撫でる。「もう安心だよ」と慰める。それを見た他の子達もだんだんとアデレイドに寄ってくる。


「じゃぁまず、こんな場所からバイバイしよう、皆んな手を繋いでしっかり捕まっててね」


 そう言うと、淡い光に包まれながら瞬間移動をする。ギルドに到着すると、アデレイドと一緒に犯人を捕まえようとしてた冒険者達が合流していた。もちろんロンの両親もだ。


「「ロン!!!」」


「父ちゃん!!母ちゃん!!」


 親子感動の再会である。しかし、他の子供達のケアも大事なのだ、この子達はさっきの子達よりも怯えている。もしかしたら魔石改造の実験を見たのではないか……もし、そうじゃなかったとしてもこの怯え方は異常だ……


 アデレイドはこの先のどんなことが起こるか不安を隠しきれなかった。

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