野営とは……
とある、先生との野営。
「アドラ、いつ何が起こるか分からないから今日は狩りをした後、一泊野営しようと思うよ?いいね?」
そう言うと、先生は「まずは狩りからだね」と言うと私に今日の晩御飯になりそうなものを狩ってこさせた。
私は悩んだ末にロックバードを狩ってきた。オークは味は美味しいが、見た目が…………
「じゃぁまずいつもの様に捌いてみようか?」
最近は魔物を自分で捌く事も先生から習っている。いつ何が起こるかわからないから…………
難なく捌ききると、先生は異空間からコンロを取り出して、料理をし始めた。スパイスも沢山あり、良い匂いがすぐに立ち込める。
「あっ!アドラ、ちゃんとバリア張ってる??匂いで魔物来ちゃうから匂いもちゃんと消しなよ?」
これも訓練の一つである。バリアを張りつつ、匂いは聖女の清潔にする魔法のイメージで消臭していく。
「さぁ、僕お手製のスープと、ソテーだよ。パンはサンサンベーカリーの焼き立てのやつなんだよねぇ、熱いうちに食べちゃお!いただきます」
先生が作ったスープはロックバードの出汁が効いていてとってもコクがあっておいしい。
さらにソテーはスパイスが効いていて少しだけ辛さを感じるが、その中に旨味が凝縮されていた。しかも肉汁が閉じ込められていたのが噛み締めるほどに溢れ出てくる。先生は魔法もだが、料理も天才かもしれない。
「さっ、食器はアドラの清潔魔法で綺麗にしてもらって良い?」
私は魔法でお皿を綺麗にする。お皿を纏めていると、先生が異空間から小さめのテントを取り出した。
「この中僕の魔法で広してるんだよねぇ、疲れたから今日はもぅ中で休もう」
と言うと、先生がテントの中に消えて行った。私も続いて入っていく。すると中は部屋一つ分の広さがあり、ベッドもちゃんと二つあった。さらにはテーブルとソファ、簡易キッチンまで付いていた。
「先生ーー凄いです!!ちっちゃなテントだと思ってたらこんなに広いお部屋に!!なんだか夢みたいです!!」
先生は笑顔で「僕の魔法凄いでしょ」と言って紅茶を注いでくれる。なんと、お菓子まであった。
夜はバリアをずっと張り続けながらベッドでゆっくり休み、朝起きたらまた焼きたてのパンにチーズと野菜と昨日のロックバードの残りのお肉を挟んだサンドイッチを食べた。
ふかふかのパンに濃厚チーズとシャキシャキの野菜、ジューシーなお肉が合わさって極上の一品になっていた。
朝ごはんをすませた後、先生と自分に清潔魔法をかけてスッキリし、また狩りをする。ギルドで換金を済ませたら、瞬間移動で家まで帰ってくる。
これが先生との野営である。
しかし、今回の野営は、食べ物が干し肉と冷めた簡易スープ、堅いパンである。食べれるだけマシだが…………先生の料理が恋しい…………
明日は私が朝ごはん用意しよう!!料理の練習にもなるしね…………そう言い聞かせて干し肉に齧り付いた。
(あれ?………夜はみんなで寝るのかと思った………)
先生の魔法のテントなどは求めてなかったが、正直、みんなで休むと思っていた。なぜなら寝ながらバリアをすれば良いからである。
「なんでみんなで休まないんですか?」
つい、口からこぼれ出ていた。
すると南十字星のメンバーはキョトンという顔をした。なんでって言われてもみたいな顔だ
「アドラちゃん、誰かが、見張りをしないと襲われた時対処できないわよ?」
「でも、寝てる時もバリアを張ってればみんなを守れますよ!!」
またもやポカーンとしている。すると、補助魔法のニックが
「バリアってずっとなんて張ってられないよ魔力がごっそり持っていかれて魔力切れ起こしちゃうじゃないか」
(えっ?そうなの……)
レイシスに鍛えられた結果、アデレイドには一般的な魔法の基準が当てはまらなくなっていた。
「もし良ければなんですが、、、私バリア張ってられるので、みんなで休みませんか?」
……………………
今度は呆気に取られた顔だ、そして、困った顔をしてアデレイドにダグラスが言う
「アドラちゃんに夜の見張りをやってもらおうなんて思ってないから大丈夫だよ?子供はちゃんと寝ないとな!!」
ニカッっと豪快な笑顔で宥められる…………本当のことを言ってるのに信じてもらえなかった瞬間である。
(もういい!!勝手にバリア張っちゃうんだから!!)
意固地になって寝る時にバリアを張ってふて寝をするアデレイドだった。
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