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みんなの魔法が見たいんです

 あの魔法の授業の日から王子がしつこい……私は何もしてないのに何故だか事あるごとに絡んでくるようになった。


(王子狙いの人が多くて、陰口がもっと酷くなるからやめてほしいんだけど…………)

 

 アデレイドは気付いてないが、口パクのありがとうのせいだ…………

 

 すると、横から王子が話しかけてくる。


「アデレイド、次は移動教室だよ?一緒に行こうか?」


「あっ、あのディラン達と行く約束をしてるから、、」


 濁して王子に一緒にいけない事を伝えても


「いつものメンバーだね?僕もディランとは友達なんだ一緒に行っても良いかな?」


(行っても良いかな?は、行くよって事でしょ?もう聞かないで着いてくれば良いのでは?)


「アレクシス様が大丈夫なら一緒に行きましょう」


 五人で移動教室先へと向かう。


「ア、アレクシス王子殿下この前の水魔法の授業とっても素晴らしかったです。(わたくし)も見習って今練習中なんですの」


「そうか、だが今は魔法の話はしたくはない気分だからごめんね」


(アデレイドが気にしたらどうする!友達なんじゃ無かったのか?こう言う無神経な女が一番嫌いなんだ……やっぱりコイツは嫌いだな)


 顔では笑顔を浮かべ、心の中でローズへの悪態をつく。

 そんな王子の冷たい態度にアデレイドは腹を立てて、わざと仲間外れにする様にローズに話しかける。


「アレクシス様は魔法嫌いなんですね、私は聞きたいなぁローズの得意な魔法を!!」


(なに!?魔法が使えないのに魔法のことが知りたいなんて、なんて健気なんだ、……俺が守ってあげなければ…………)


 嫌われているにも関わらず相変わらず恋に盲目でその事に気づかないアレクシス、守ってあげる以前の問題だ……


(わたくし)が一番得意なのは火魔法よ、うちの家系が得意とする魔法なの、火魔法は危ないから今度広いところで見せてあげますわね」


 ローズが照れながら言う。とっても可愛い!!こっそり写真撮ろうかな、実は自分用にもカメラの魔石を最近こっそり作っていたアデレイドであった。


「俺は土魔法が得意だぜ?今度俺が作るゴーレム見せてやるよ!可愛いのも作れるからきっと気にいるぜ」


「本当!!?凄く見たい!楽しみにしてるねマーク」


「アデル、僕は水と風が得意だよ。今度空中に一緒に浮いて遊ぼうよ、楽しいよ」


「空中に浮けるの!?楽しそう待ちきれないなぁ……」


 魔法の話を楽しくしていると、王子が急に


「僕も、得意な魔法あるんだ、闇属性以外全部だよ、今度見せてあげようか?」


 すると、すかさずローズが、両手を組んで胸の前に持ってきてお願いポーズをとる。


「王子殿下の魔法是非見てみたいですわ!今度みんなで披露しあいましょう」


 とてもキラキラした目で提案する。私は王子の魔法は興味が無かったが、ローズが見たいなら話は別だ。


「そうだね、今度みんなの魔法見てみたいなぁ、楽しみだなぁ!!」


 アデレイドが、魔法を見るのを楽しみという言葉を聞いて、王子は自分の魔法を見たいと勘違いし、カッコいい所を見せつけようと画策していた。


「アデレイドが僕の魔法をこんなに楽しみにしてるんだ、さっそく今日の放課後みんなで訓練場に集合するのはどうかな?」


「決まりですわね」「僕もそれで良いよ」「俺も大丈夫です」「私も……大丈夫です」


 王子の言葉に全員で頷く。アデレイドだけは頷いたが、少し引っかかっていた。


(私が楽しみにしてるのは王子以外の魔法なんだけど……何だか王子の言い方が引っかかって素直にうなずけないんだけど……)


 約束の放課後がやってきた。アデレイドは嫌な予感はするが、みんな(友達)の魔法はとっても気になるのでワクワクしながら訓練場にやってきた。


「アデル早かったね?僕は早く来すぎちゃったみたい」


「早くきちゃうのわかる気がする!!ワクワクするよね?みんなの魔法が見れるなんてこんな機会滅多にないもんね」


 すると、ディランが少し俯きながら小声で話をし始めた。


「そういえば、アデル……僕ずっと秘密にしてるけど、天使様は元気なの?あの時僕の前に現れて消えたあれは魔法のような気もしたんだけど、天使様の魔法?アデル何か僕達に隠してない?」


(ヤバイ……ディランの前では瞬間移動してたんだった…………でも、ここでは心を鬼にして内緒にしなきゃ……)


「カクシテ……ゔゔん……隠してないよ、瞬間移動は天使様の技だから私の魔法じゃないしね、だからごめんね私の魔法は何もなくて、見せることできないや」


 申し訳なさそうに肩を落としてシュンとしてみる。すると、ディランが焦って両手を振る。


「ごめん!そんな事言わせるつもりじゃ無かったんだ……ただ、あの時の天使様が凄かったから忘れられなくて、また会いたいなって思っちゃっただけなんだ……ほんとにごめんねアデル……」


(涙目のディラン可愛い……しかも、もう一回天使に会いたかったなんて、なんてきゃわわなのぉー、もう一回くらいまたディランの前に天使として会っておいた方がいいかもしれないね)


「ディランと天使様がまた会えるように祈っておくね?」


「ありがとうアデル!!」


 ディランと天使様の話で盛り上がっていると背後からローズ、マークがやってきた。王子はまだ来ないらしい。するとディランが


「王子は今日急遽生徒会の役員挨拶があるらしくて、来れなくなったんだ。これで人数は揃ったから魔法を見せ合おう!!」


(やったぁぁぁ!!王子来ないなら気使わなくていいね最高!!)


 ただ一人ローズだけは寂しそうに「来られないんですのね……」と呟いていた。


 みんなの魔法は凄かった。ローズの火の鳥は不死鳥なんじゃないかと思うくらい大きくて綺麗だった。マークのゴーレムも可愛い兎や、馬などを作ってくれて、触ったり、乗ったりして遊んだ。ただ、ディランの魔法が一番凄かった。風の魔法で初めて空を飛んだ。みんなで空を飛ぶのはとっても気持ちが良かった。ディランは四人同時に飛ばすのは初めてだと言っていたけれど、凄く上手だった。


「今日はとっても貴重な体験ができて嬉しかった、魔法って本当に凄いね!今日はみんなの魔法見せてくれてありがとう」


「そんなに言われると照れるな!!でも楽しんでくれて良かったぜ」


「ディランの魔法はまた体験したいくらい凄かったですわ、また風魔法で遊んでみたいですわ」


「ふふっ、またみんなで空飛ぼうね。僕はローズの火の鳥も迫力があって好きだったよ」


(ローズが空飛ぶの気に入ってて可愛いねぇ、と言いつつ私ももう一回空飛びたいんだよねぇ、楽しかったなぁ)


「私、みんなと友達でよかった、みんなの事大好きこれからもずっと友達でいてください!!」


 なんだか急に好きが込み上げてきて、皆んなに好きと伝えたくなった。青春だ!アデレイドは顔を真っ赤にしながら叫んだ。


(わたくし)も大好きですわ」

「俺もみんなと友達でいれてすげー幸せだぜ」

「アデルは何があっても僕達の仲間だよ、心配しないで辛くなったらいつでも僕達に相談してね」


 三者三様言葉を返してくれる。みんなの顔は夕日に照らされて赤い、最初からなのか、夕日に照らされてなのかはわからない…………その後はお喋りをしながら各々の馬車に乗って自宅に帰って行った。


 アデレイドの心はぽかぽか温かくなっていた。

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