アデレイドへの悪評そして新たな先生?
入学してまもなく、アデレイドへの噂が広まっていた。外見は天使のようでも光属性しか持っておらず、貴族としては出来損ない。そんな子がこの学園に相応しいのか、ましてや第一王子の席の隣、そんな事があって良いのか………そう言った噂が所々で囁かれていた。
「ねぇ、アデルなんで僕達にも内緒にしてたの?光属性だけだって事、そんなに信用なかった?僕達」
ディラン、マーク、ローズに今囲まれて詰められている。皆んな心配そうな顔つきで私を見つめてくる。
「信用してないとかじゃなくって、ただ話す機会が無かっただけで、ごめんね、みんなに内緒にしてたみたいになってしまって……」
しゅんと肩を落とす。本当に内緒にしたかった訳ではなく話題に上がる事がなかったので話さなかっただけなのだ。
「まぁいいわ、これからも私達の関係は変わらないんだもの」
「そうだぜ俺たちはなんも変わらないんだから、何か困ったらいつでも頼れよ?」
「もちろん僕も味方だからね?アデル?」
四人の絆がさらに深まっていった。
しかし、遠巻きに憧れの目でアデレイドを見ていた貴族達も今や、無視や陰口を叩いている。それだけ光属性のみは平民と同じ、蔑まれる対象なのである
「あんな子が侯爵家なんて信じられないわ、だから第一王子のお嫁さん候補から外れたんではなくて?」
「顔だけは良いからな僕の妾にするのも良いかもしれないな」
「光属性だけって、平民と同じじゃない?何故Aクラスにいるの?」
「お兄様は才能あるのに、妹があれじぁねぇ……」
(うんうん、大抵は想像してた通りの悪口だね、前の人生でもこう言うのは多かれ少なかれあったから気にしないけど、お兄様の名前や侯爵家の名前出されると流石にキツイなぁ……ごめんなさいお父様、お母様、お兄様……)
そして、問題の魔法の授業が始まる。属性ごとに分かれて授業が始まるが、アデレイドは行くところがないのだ、本来光属性は基本中の基本、習うまでもない魔法だからだ。
「おい、見ろよあいつどこ行くんだろうな」
「いい気味、男子にチヤホヤされててムカついてたのよね」
(全部聞こえてるんだけど?って聞こえるように言ってるのか……まぁどーでもいいや)
「君達、恥ずかしくないの?悪口ばかり聞こえてきて目障りなんだけど?」
侯爵家のディランが一喝すると周りはすぐに静かになった。さらに、何故か王子が
「そうだぞ!君達の言葉は耳障りだ今後耳に入ってきた場合は処罰を与える!良いな!」
なぜか私の悪口を言ったら罰がくだるらしい。皆恐れて口をつぐんでしまった。
ディランにありがとうの意味を込めて口パクでありがとうと伝えたら、ディランがはにかんでくれた。可愛いね。
そんな中、実は隣に居た王子が自分に言われたと勘違いをして勝手にドキドキしていた事はディランもアデレイドも知らなかったのである。
さて、それはそうと魔法の授業はどこにも行き場はなく、悩んでいた。
(隅っこで魔力あげる訓練するのは無理かなぁ、バレるかなぁ……さて、どーしたら良いものか)
「やぁやぁやぁ……光属性の子はどこかなぁ?僕が先生だよぉ〜」
(えっ!!先生だ!!何でここに?)
突然レイシスが訓練場に現れたのだ。
「君かなぁ?アデレイド嬢?さぁ、僕と一緒に来てもらうよ」
と言うと、いつものように手を繋いで瞬間移動したのである。周りの生徒や、先生は、初めて見る瞬間移動に戸惑ってしばらく動けないのであった。
「せ、先生?何やってるんですか?魔塔の仕事は大丈夫なんですか?」
「ピンチに助ける約束だったでしょ?忘れたの?アデレイド嬢……だから仕事なんてどーでもいいよ」
そんな優しい言葉を聞いて、アデレイドの目からは涙がとめどなく溢れた。気にしないフリをしていたが実は気を張って我慢していただけだった。先生に優しくされて、先生と二人きりの空間だったらもう我慢が出来なくなっていた。
「うっ……うっ……うぅぁぁ……うわぁぁー……ぅぅう」
そんなアデレイドの頭を優しく撫でながら
「頑張りすぎたみたいだね?君の味方は居るから大丈夫だよ。ピンチにちゃんと僕が来ただろう?これから魔法の授業の時はこの部屋を使うと良いよ。ここでなら何したって良いんだから。僕が許可する」
「で、でも、先生が居なきゃ私……うぅ……何も出来ないかも……ヒック……ぅ」
アデレイドは今とっても心が弱っていた。先生にしがみつきたい気持ちでいっぱいだった。
「大丈夫、僕が授業できる時はもちろん僕が教えるよ!もし僕がいない時間でも、薬草を摘みにいっても良いし、君の好きな魔法を編み出しても良いから好きにこの時間を使いなよ!僕ですらまだ解明してない写真を生み出したんだから、君なら何でもできるよ」
「だから存分に泣いた後は笑ってくれるかな?アデレイド嬢?」
「うぅー……はい……せんせい……ヒッ……うぅぅ」
ひとしきり泣いて、スッキリしたアデレイドは、最後は笑顔で先生とお別れしたのであった。
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