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家族にお披露目

「アデレイド嬢、この前三人で魔物退治した際に話した事なんだけど、君の訓練した魔法は学園では使っちゃダメだよ?約束できる?」


「それなんですが、攻撃と防御くらいだったら使っても大丈夫じないかなぁ……って、私もビューンと魔法で実地訓練とかしてみたいです!」


 先生から溜息が漏れる。


「ハァ……君に希少価値があるって分かったら国に囲われて、最悪王子の嫁なんだけど?

 もしくは、ウチの魔塔の連中におもちゃにされるか、教会のおもちゃかな?それが望みなら止めないけど?」


「希少価値…………」


「そうだよ、君の攻撃魔法もバリアも治癒能力もこれからの伸び代とかも含めて全部だよ」


「全部………でも確かに嫁とか、おもちゃにされるのは絶対に嫌です…………………何とかならないですか?…………ならないんですよねきっと…………」


 魔法が楽しくて頑張っていたせいもあって落ち込んでしまう。すると、頭を優しく撫でられ、


「僕だって禁止したくないよ、君が頑張ってたの分かってるからさ、君は悪くないんだよ?世界が間違ってるんだよ」


 先生が優しい、だがやはり魔法が使えないのは悲しい……


「これからも僕は君の先生なのは変わらないから、何かあったらいつでも相談してよ

 それで、ここからが本題だけど、学園入学前に君のご両親とレオナルド君には、君の能力を知っててもらう必要があると思ったんだよね。知らないと君の事守れないからさ」


 確かに、私の能力は本当だったら少しの怪我を治すか、明かりを灯すだけだったはずなのだ、今では攻撃したり守ったり、多分聖女並の治癒能力だったり……全員きっと驚くだろう。


「分かりました。全部の能力を家族皆んなに披露したいと思います」


 広間には使用人全員を下がらせて、家族と先生だけが残る


「やぁやぁ、集まってもらったのは他でもないアデレイド嬢の事なんだけどね……


「アデルがどうかしたのか!?まさか授業中に怪我でもしたのかい?大丈夫か?アデル!!」

「何があったの?危ない事なの?見る限りは大丈夫そうだけど、アデル大丈夫?」

「アデル、先生に何かされたのかい?言えない事?僕が差し違えてでも殺してあげるよ」


 三者三様早とちりである。特にお兄様ブラックが全面に出過ぎている。かっこいいが少し思想が怖すぎる。


「ちゃんと人の話聞いてもらって良い?アデレイド嬢の魔法の成果を披露したくて呼んだんだよ……

 全く……君たち過保護組は困るねぇ…………じゃぁアデレイド嬢、やりやすい魔法から見せてあげて?」


「はい!!」


 アデレイドに注目が集まる。先生と家族に見守られながら披露するのは、まるで授業参観の様で緊張してしまう。


「まずは、閃光だと眩しいと思うので、ちょっと眩しい光の私を作ります」


 自分より少し小さい私を光で作る。そして目が潰れない程度の眩しさに光を調整して明るくする。


「おおおおーーアデル天才だ!!これは凄いぞ形を作るのも凄いが!こんな眩しい光見た事ない!アデルが生まれた時の様だ」


「小さいアデルかわいいわねぇ」


「何でもできると思ってたけど、凄いねアデル!頑張ったね!!」


 これだけでベタ褒めである。正直恥ずかしい。まだまだこれ以上に凄い魔法があるのに……


「次は攻撃魔法を披露します」


「えっ……アデル攻撃魔法は光魔法じゃ……む…り……」


 お父様が言い終わるか終わらないかでアデルが光の球を出す


「この球に触れると肉が抉られます。この様に自在に操ることもできるので、複数の敵をやっつけるのに役立ちます!

 後は、光の剣ですこれも切れ味抜群です。アダマンタイトならスパッときれます!後は光の鞭です!!これでぐるぐる巻きにしたり、叩いたりもできます!」


「…………………………………………」


 沈黙がながれる。


「さっ!次の魔法見せてアデレイド嬢」


 先生に促されて次の魔法を披露する。


「次は防御魔法です!!光の防御魔法展開!!」


 分かりやすい様にいつもより光強めでのバリアを展開する。バリアの形を自由自在に変えて披露した。因みに、オートバリアは見せるのが難しいので披露するのをやめた。


 お母様が涙をハンカチで抑えながら見ている。


(えっ!お母様が泣いている……続けて良いの?これ)


「まだあるかな?アデレイド嬢」


 戸惑っていると、先生に先を促される。


「次はあそこの壁まで瞬間移動します」


「しゅ、瞬間移動!!」


 お父様が驚きのあまり声をあげる。端の壁まで瞬間移動を見せると家族が拍手で褒めてくれる。


「瞬間移動はすごいよね、普通の魔法使いでも出来ないよ!ではまだあるかな?アデレイド嬢」


「後は、服を直します。事前に汚して破いた服がここにあます。これを綺麗に修復します」


 優しい光が服を包むと、みるみる汚れが綺麗になり、敗れた箇所は修復されていった。


「おぉぉ……まるで手品を見てるみたいだ」

「凄いわ、アデルならなんでも直せちゃうのね!服以外でも出来るのかしら?」

「お母様、アデルならきっとなんでも直せるよ!!アデルとっても魔法の訓練頑張ったんだね」


 ずっと褒められるのは恥ずかしいが、とっても嬉しい。調子に乗って顔が緩んできている。


「もう見せれるのものは確かないよね?アデレイド嬢」


 先生が次はもうないか聞いてくる。次で最後だが、先生に見せてない魔法だった。大丈夫かどうか迷ってしまう、しかし、思い切って披露する事にした。


「まだあります!次で最後です!ここに一枚の紙があります。私が見た景色をここに写すことができます」


 ハイチーズ!と心の中で何となく言ってしまう。家族三人座っている風景を紙に転写する。


「えっ?君こんなに楽しい物作ってたの?僕に教えてくれないなんてどう言う事?」


 先生が写真もどきを持って私に詰め寄ってくる。お兄様だけは今回はニッコリしている。


「す、すみません!お兄様の誕生日に急遽思いついて作った物だったので、先生に伝えてませんでした」


「まぁ、いいや、あとで仕組みを教えて?では、後は隠してる魔法は無いかな?」


 あとで仕組みを教えて?と笑顔で言ってきた顔が少し怖かった。新しい魔法を1番に知る事ができなかった事に拗ねているのかもしれない。


「今のところ他の魔法は治癒魔法くらいです。以上が私のできる精一杯の魔法です。どーでしたか?」


 すると横から先生が、


「因みに、治癒能力もアデレイド嬢は凄いんだ、これは内密な話だけど、公爵家の不治の病を治してくれたのもアデレイド嬢なんだ、もちろん表上は僕が治したことになっててバレてないから安心して欲しい………

 これで分かったと思うけど、アデレイド嬢は聖女並の治癒能力と、もしかしたら勇者並の光の使い手かもしれないって事、だからここにいるみんなの秘密にして、アデレイド嬢を守っていく為に披露の場を設けたのさ」


「なるほど…………よく分かった、これはバレたら一大事だな……」


 お父様が難しい顔で黙る。


「アデルがこんなにも成長してて嬉しいけど、能力は確かに心配になるくらい凄いわね…………」


 お母様が頬に手を当てて困っている。


「アデルの光魔法はとっても凄いね、指輪大事にするね」


 お兄様が写真の指輪マウントしている。可愛い。


「とりあえず僕達で秘密を守ってアデレイド嬢の身を守ろうって事で良い?」


「それしかあるまいな…………今日見た事は皆秘密にする様に」


「はい、あなた……」

「はい!お父様!!」


「アデル、アデルの魔法は素晴らしいからね、これからも健やかにすごしなさい。もし、何かあった場合、私達家族がついている事も忘れないで欲しい、わかったかい?アデル」


 お父様の言葉を聞いて私は安心した。私の今できる全てを見せれてよかった。そして守ってくれる家族が居るって本当に幸せだ。

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