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030・その頃、昇級試験会場では?



―――望月達が新たな試験官の代理人を探している中、

昇級試験会場では。



「先輩達、交渉上手くいくといいですね?」


「そうだね。『黄昏の果て』は次のダンジョンの戦闘プログラムを組み立ている最中だから、恐らく受けてくれないと思うけど、でもさ『戦乙女』パーティなら、気さくで恩情も高いですパーティだし、ひょっとしたら受けてくれるかも!」


「そうなったら、いいですけど......」


「望月先輩もギルド内にC級以上の冒険者がいないかって、探しに行ったけど、あんま時間もないんだし、アナウンスで全フロアにC級以上の冒険者に試験官をやってくれませんかって呼び掛けた方が良かったんじゃないかな?」


「それは駄目ですよ!」


「え?な、なんでさ!?」


「そういう呼び出しは返って反感を買う恐れがあるからです。あなたも経験がありませんか?何かに集中している最中、突如電話がかかってきて集中を欠くから邪魔をするなよと思った事が?」


「ない...とは言えないかな。確かに本やTVにのめり込んで集中している時の電話の呼び出し音はイラッとするもんね......」


「そうでしょう。だからこそちゃんと直接出向いて、顔と顔を合わせながら交渉をするんですよ。きっと『戦乙女』のみなさんなら、誠意を見せればお受けてして下さる可能性は大だと思いますので!」


「ともかく。私達は望月さんのさっきの命通り、こちらでやるべき事をやっておきましょう!」


「よし!それじゃ昇級試験の開始時刻まで、あまり時間も残されていませんから、望月さん達が代理人を連れて帰ってきた時に直ぐにでも試合が出来るよう、みんなで全ての準備を終わらせておくよっ!」



「「「おおぉぉおうっ!!!」」」



望月の命を受けた試験担当係の後輩達が気合いを入れると、自分達の担当するフロアへと猛ダッシュで駆けて行く。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「......何か、試合を担当しているギルド員の人達がめっちゃ慌ただしいな?」


さっき早足でこの場から駆けて行ったお姉さん二人も、かなり焦った表情をしてようだし?


「あのギルド員のお姉さん達のやり取りを見るに、慌ただしい原因って、さっき凄い剣幕でここから去って行った、あのチャラ野郎のせいだろうか?去って行く前に、ギルド員のお姉さん達と言い争いをしてたしさ?」


「うん。そうみたいだよ、お兄ちゃん。ほら見てよ、ここ。今日の予定プログラムの欄に、あいつが昇級試験の担当冒険者だって記載されるもん!」


成美はそういうと、スマホに映し出されている冒険者サイトページを俺に見せてくる。


「お、ホントだ。じゃああいつ、その仕事を放棄していなくなって事か?」


「ここからいなくなったって事はそういう事だろうね。マジでとことん迷惑極まりない奴だよね、あのろくでなしのチャラナンパクソ男っ!そのせいでみんなが迷惑を被ってんじゃんっ!」


人の迷惑を考えずに、ずけずけとナンパしてきたあのチャラ野郎の事を思い出した成美は、表情がイラッとした表情へと変わっていく。


「あのチャラ野郎、見た目も態度も人様の迷惑や考えなんて知るかよってタイプぽかったしなぁ。あ、でもあいつここからがいなくなったとなると、昇級試験の方は中止の方向かな?」


もしそうだったら試験を受けずに済むんで、俺的には都合が良いだが。


「恐らくそれはないと思うから安心しなよ、お兄ちゃん。さっきのお姉さん達、結構敏腕そうだったし、だからきっとあのチャラ野郎の代わりを見つけてくると思うよ♪」


俺の考えを勘違いした成美が、ない胸をドンと叩いてそう豪語してくる。


「い、いや、別にそっち方面の心配をしていたんじゃないんだが......」


そんな成美に対し、俺は心の中でそう突っ込みを入れるのだった。




それから数十分後。


望月が風菜を連れて試合会場に帰って来た。



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― 新着の感想 ―
決まってはいたのか……
[気になる点] >恩情も高い 意味不明表現。 恩情は「高い」とか「低い」とかないから 「ある」か「ない」かだ
[一言] 異世界に行って帰ってくるのは早かったのに、特に中身のない冒険者登録の件は間延びするだけで長いのに登場キャラだけ増やしていくので読み手に負担しかない ずっと取説から進んでいないような印象
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