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158・見知った女子生徒


「遅かったね、光野君。もしかして自分の教室が分からず、迷ってたのかな?」


「え?り、理緒さん!?」


サクヤが教室に入ると、そこには見知った人物...華宮理緒がいた。


「うふふ、久しぶりだね光野君。卒業式以来かな?」


理緒がそう言うと、ニコリと微笑む。


「へぇ~理緒さんもこの学校だったんだね?あ!理緒さんがここにいるって事は、もしかして理緒さんもCクラスなのかな?」


「うん、そうだよ♪そういう事だから、これから一年間よろしくね、光野君!」


サクヤの疑問に、理緒が満面の笑みを浮かべ答える。


「うん、こちらこそよろしく!同じ出身校の生徒が同じクラスにいるのはとても心強いよ!」


サクヤも理緒に満面の笑みを返す。


「でも理緒さん、何でまだ教室にいるんだい?新入生は体育館に移動してくれってアナウンスで言ってたけど?」


「それはね、光野君の事を待っていたんだよ」


「え?お、俺をかい?」


「うん。だって光野君、ひとりで体育館に行ってもクラスのみんなとは初対面だから、並ぶ場所を探すのに苦労しちゃうでしょう?私は一応みんなとは顔合わせをしているから、光野君を案内出来ると思ってさ!」


何故理緒が体育館に行っていないのか、その理由と訳をサクヤに説明する。


「そっか、ありがとね理緒さん!うん理緒さんの言う通り、Cクラスのみんなとはまだ会っていないから、多分迷ったかも知れないね!」


サクヤは理緒さんの心遣いに感謝する。


「ふふ♪いいよいいよ、お礼なんて。光野君とは元クラスメイトで知らない仲じゃないんだからさ!それじゃ~時間も迫ってるし、そろそろ体育館に向かおうか、光野君!」


「あ、ホントだ!」


サクヤは教室の時計に目をやる。


「やべ!?集合時間まで数分しかないじゃん!?急いで体育館に行かなきゃ!初日から遅刻はご勘弁だ!」


集合時間が迫っている事に気付いたサクヤは、理緒と共に入学式が始まる前に急ぎ足で体育館へと移動する。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「ふう、危ない危ない!な、何とか式が始まる時間前に、Cクラスと合流する事が出来たな!」


「ふふ。そういえば光野君って、時間系はうるさかったもんね♪」


理緒はクスクスと笑いながら、中学時代サクヤが時間厳守な行動をしていた事をふと思い出す。


「そりゃそうさ。だって陰キャラが時間にルーズしてたら、陽キャラ...特にイケメンどもからマウント取られるのは目に見えているからね!」


自分の事は思いっきり棚に上げてさ!


「そんなマウント、死んでも取られるのは御免被るっ!」


「......はは。さ、西城さん達から聞いてはいたけど、本当に陽キャラやイケメンが嫌いなんだね、光野君って......」


サクヤの見せる露骨なまでの嫌悪感顔を見て、理緒は困惑顔で苦笑いをこぼす。


「イヤイヤ、何を仰る理緒さんよ。あれを好きになれる陰キャラは、そうそういませんって!」


困惑顔で苦笑いをこぼす理緒にサクヤはそう言うと、人差し指をとある方向に向ける。


「くあははははははっ!!生徒諸君....おっと、違うな!コホン!男子以外の女子生徒諸君っ!!この僕が首席で冒険ギルドの期待の星『栄光の虹橋』のパーティリーダー、響堂雄馬だっ!!」


先程体育館の前で女子生徒達にキャーキャー言われていた響堂雄馬が、爽やかな微笑みで主席挨拶をしていた。


「今年入ってきた新入生の女子も上級生の女子も、何か困りごとがなるのならば、この僕を是非に頼ってきたまえっ!僕は文武両道だから、その困りごとが例え勉学だろうとも冒険についてだろうとも、じっくり詳しく教えてあげるから♪勿論、僕の彼女になりたいという嘆願もウエルカムだよ♪」


響堂が歯をキラリと光らせそう言うと、女子生徒達に向かって投げキッスを投げる。


そんな響堂に対し、


「こらぁぁあ!響堂ぉぉおっ!!それが主席の挨拶かぁぁあっ!!」


「ちゃんと真面目に挨拶をしないかぁぁあっ!!」


「ふざけるな、響堂!そこはお前の講演会の場じゃないんだぞっ!!」


「謝罪して、挨拶を一からやり直せっ!!」


体育館にいる教師...主に男性教師達が、自分勝手な挨拶をしている響堂に怒りを露にした説教の叫声を荒らげる。


「あはははは♪もう、そんなに怒らないでくださいよ、先生方。肩肘を張った真面目な挨拶なんて僕らしくないじゃありませんか。そうだよねぇ、僕のファンのみんな~♪」



「そうだ、そうだっ!」


「引っ込め、間抜け面の教師どもっ!」


「イケメン様は正義なんだよっ!」


「イケメンのやる事に出しゃばるなっ!」


「負け犬三枚目顔はおととい来やがれやっ!」


「私の目と耳の幸せを、あんたらの汚い顔や声で邪魔しないでよっ!」


「ホントホント。せっかくの幸せ感が台無しじゃんかさっ!」



「「「「う、うぐ......っ!!」」」」



女子生徒達の圧と殺のこもった叫声に、先生達が汗をだらだらと流してたじろぐ。


「......どう、理緒さん?あれを好きになれる陰キャラがいると思うかい?」


「あ、あれは特殊だと思うんだけど......」


「あはは。分かってないね、理緒さんは♪陽キャラやイケメンはねぇ、自分を人類の中で最高の存分だと思っているから、ああいう態度がとれるんだよ。逆に取らない方が特殊なのさ。理緒さんを拉致ろうとしていたあの残念イケメンや元同級生だった古島が良い例だろ?」


「うぐ。そ、その二人を例に出されたら、ぐうの音も出ないよ......」


理緒はサクヤの出した例、北城&古島の粗業の悪さ、横柄な態度を思い出すと苦笑いしか口から出なかった。


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