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マギスター オブ アークエネミー  作者: (羽根ペン)
1章 勇者救助編
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第三十六話 side :ジュルス 子どもに失禁させられたものの末路

ふと目を覚ますと、そこは僕のいつも寝ているベッドの上だった。


「あれ?僕は・・・何故?確かアルナ様をお茶に誘って・・・あんのがきゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


あのガキめ。僕はヒューマノイドなんだぞ?なぜあのガキのあんな一言と威圧で倒れたんだ?そうだ!!きっと魔道具か何かで魔力を増幅させて自身の言葉に乗せて威圧したんだ!!きっとそうだ!!!じゃなかったらこの僕があんな奴の威圧で倒れるわけがない。そうとなったら・・・。


「父上~!!父上~!!!少し話したいことがあるのですが~!!どこにいらっしゃいますか~!?」


「おお!これは坊ちゃま。御当主様は今出かけてらっしゃいますよ。」


「そうか。ありがとう爺。」


「いえ。持ったいのうお言葉。」


「僕はこれからあの方を・・・アルナ様を手にいれるぞ。父上が出かけたということだが、どこに行ったか分かるか?」


「はい。御当主様は今東の森に借りに行っております。」


「分かった。じゃあな爺。それでは行ってくる!!」


「いってらっしゃいませ若様。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


あれから数時間経過して、今僕は東の森に来ている。目的はもちろん、父上を探すためだ。


「父上~!どこですか~?」


「おお!!ジュルス!?どうしてこんなところに来たんだ?」


「はい。実はですね・・・。」


僕はこれまでのことを父上に話した。


「そして僕は何らかの魔道具を使われて意識を失い、気が付いたら家にいたため、父上を探したということでございます。」


「なるほどな・・・。一つ聞くが、その者は本当に黒髪黒目で黒いローブを纏い、銀色の魔力を放出したというのだな?」


「はい!!それも、ものすごく強大な魔力だったので、きっと魔道具でしょう。あのような魔力量を持つものはこの世にはおりますまい。ですので、父上に、道具の力に頼る馬鹿なガキの始末をしてほしいのです!!!」


「フンっ!!」


父上がそう気張った声を出すのと同時に、僕の体が4~5メートルほど吹っ飛ぶ。


「な、何故ですか父上?」


数秒遅れて、父上が僕の顔を殴りつけたのだと理解した。


「自分の起こした問題も自分でけじめつけられないような奴を殴っただけだ。」


そう、ドスの聞いた声で父上が僕を怒鳴りつける。


「は?何を言って・・・。」


「冒険者ランクΩのお方にケンカを吹っ掛けた馬鹿息子を殴っただけだと言ったんだ。」


は?父上もついにボケてしまわれたのか?あんなガキがΩランクの冒険者なわけあるか!?


「父上。失礼なことを申しますが、あのような子供がΩランクなわけありません。せいぜいDランク程度でしょう?」


出なければおかしんだ!!あんなやつが、あんな餓鬼がΩランクなはずないんだ!!!


「おい!誰かこの者を家の牢獄に連れていけ!!」


父上が僕のことを指差して周りの兵士にそう命令した。


「そんな!?父上!!??」


「「「「「ぎ、御意!!」」」」」


兵士たちは一瞬驚いたようだったが、父上の命に従い、僕の体を半ば強引に引きずって言った。


「なぜですか!?父上!!???」


何故かはわからないが父上は血迷ってしまったようだ。こんな優秀な息子を馬鹿と称してあんなガキをΩランクの冒険者というなんて・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「おら!!さっさと入れこの野郎!!!」


「な、なにをする!?無礼だぞ!!???」


「うるせえ!いいからさっさと入れ!!」


「ったく。仕事増やすなよこの馬鹿息子が。」


「何だと!?無礼だぞ!!僕に謝れ!!!たかが兵士の分際で!!!僕に馬鹿とは何事だ!?」


なんなんだこの兵士達は!?無礼にもほどがあるだろう!!??この僕に馬鹿とは!!!侯爵家の跡取りにばかというなど。ありえん!!!


「はぁ。もういいよ。さっさと出ようぜお前ら。」


「そうだな。こんな奴に構ってたら昇進できねえ。」


「ちげえねえ!!」


「「「ひゃははははは!!!」」」


なんだこいつらは?僕をさげすんでいるのか?この僕を?気に入らない。だいたい、あのガキが何もかも悪いのに、何故僕がこんな目に?


「何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ!!!??????????」


「おい。なんだこいつ?なんか言ってるぞ?」


「おい。さっさと帰ろうぜ?」


こいつらは逃がさない。この僕をコケにしたやつを許すつもりはない!!


「何を帰ろうとしてるんだ?僕がお前らを逃がすはず無いだろう?」


ズワァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!


というほどの魔力が僕から放出される。


途端に、兵士たちの体が恐怖で停止した。


「さあ!始めようか!?この僕による華麗なるエクディキシスを!!!!!」


僕は魔力を開放し、詠唱を開始した。


「我が魔力よ永遠の炎となってこの者たちを焼き続けよ!!炎系上級魔法『強欲之焔獄ヘル・グリーディア・フレイム』!!!」


「あ?何してんだ?お前?」


「「「ぎぃぃやああああああああああああ!!!!!!!!!!」」」


「うわっ!?え?いきなり燃えたんだけど!!??は!?どゆこと!!???」


さっきから聞こえていたが、この声は・・・!?


「・・・ん?これお前がやったのか?」


「がぁぁきぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!」


この世で今最も殺したい相手ガキがいた。


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