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0009:奴隷購入?

「よ、よろしくお願いします」


「え、あぁよろしく……服着ていいよ」


「は、はい」


フィリーネがコソコソと洋服を着始めたのでカイはお茶を飲む。


「(紅茶かな?街中では見たことがないけど……高級なのかな?来たばかりだからこっちの事知らない可能性もあるけど……)」


「き、着ました」


 カイは改めてフィリーネを見つめる。

 フィリーネは身長が135cm程で胸は洗濯板、なで肩でお腹や手はかなり細く栄養が足りて居ないのが見て取れる。肌は黄色(おうしょく)白髪(はくはつ)だ。


「あ、あのそんなに見られると……」


「え、あぁ悪い」


 フィリーネが黄色と青のオッドアイを泳がせながら顔を赤くする。


「い、いえ、私はカイ様のものになるので……」


「ま、まぁそんなに酷い扱いをする気はないから……貴族……様の奴隷みたいな対応はできないけど……」


「いえ、ご飯だけいただければ……がんばりますので」


「お待たせいたしました。契約の準備ができましたのでこちらへどうぞ」


「あ、はい」


戻ってきたデニスさんに連れられて部屋を出る。

さっきは緊張して気にしていなかったが、ここは商会の中でもかなり奥の方らしい。

奴隷の首輪をした人と何人かとすれ違いつつ外へと向かう。


「外の奴隷と随分扱いが違うんですね?」


「え?あぁ、外の奴隷たちは一種のパフォーマンスですよ……看板代わりと言ったところです。別つに鍵がかかってる訳でも出るなと命令してるわけでもないので彼女たちは自由に外に出れますよ?」


「え?そうなんですか?」


「えぇ、過去の勇者様が奴隷商店はかくあるべしと言ったという逸話が残ってまして、一部の奴隷商会以外はああして檻に入れた奴隷を看板代わりにしてるのですよ」


「へぇ、そうなんですね(勇者……というのは過去に王都を魔物が襲った時大きな功績を残した英雄らしい……)」


外の檻の前を通って商会の裏へと入って行く。

裏庭には魔法陣が用意してあり、ローブを着たいかにもな魔法使いが待機していた。


「では頼む」


「はい、じゃぁ初めましょうかね。これ契約書ね、内容はその子を永久に君の奴隷にするってだけの内容ね。奴隷は魔法陣の真ん中行ってねね、主人になる君はそっちの丸の中ね。契約書はここ」


「よろしくおねがいします」


「うんうん、よろしくね。と言っても基本は立ってればいいからね。じゃあ始めるよ……■■■」


魔法使いが最後の円の中に入って何かを呟くと魔法陣が光り輝き光がフィリーネへ集まっていく。


「んっ」


全ての光が何かを耐えるようにしているフィリーネへ集まって消えると魔法陣はただの溝になっていた。


「はい、終わったよ」


「はぁ、はぁっはぁ」


「フィリーネ大丈夫?」


「大丈夫です。ご主人さま……」


「えっえぇっと……」


「合ってるよ。この魔方陣が起動したらもう君の奴隷だからね」


「最後に首輪のここに血を垂らして頂けないでしょうか?」


デニスは契約書に問題がないことを確認してフィリーネの首輪を指し示し、ナイフを渡してくる。


「はい(自分で指を切るのは慣れないな……)」


恐る恐る指を切って首輪に血を押し付ける。


「これで首輪はあなたにしか外せなくなりました」


切った親指に温かいザラザラした感覚がしたので慌てて手を引っ込める。


「ピチャッ」


「っちょ!何やってるの!?」


「申し訳ありません。まだ血が出ていたので……」


「だ、大丈夫だから」


そう言ってカイはフィリーネから少し距離を取る。


「フィリーネは借金奴隷で売られてきたので最低限の着替え等は持っていますので一緒にお持ち帰り頂けますよ」


「え、あ、ありがとうございます。フィリーネ取っておいで」


「はい、ご主人さま」


「えっと、そのご主人様っていうのやめない?」


「ではなんとお呼びすれば……?」


「…………おにいちゃん?」


「お兄ちゃんですか?分かりました。お兄ちゃん。荷物とってきます」


 お兄ちゃんと呼ばれたじろいでいるカイを置いてフィリーネは奴隷商会の中へと入っていく。


「くれぐれも例の件は内密に願いますね」


「もちろんです。今回はありがとうございました。また機会があればぜひ越させていただきます」


「えぇ、是非お越しください」


「そういえば、魔法陣が始まる前となんか……違うように思うのですが……」


カイは魔法使いが掃除をしている魔法陣に目を向ける。


「あぁ、魔法を発動したから魔法液が無くなったんですよ。この溝に魔法液を流し込むことで毎回書かないで済むのですよ」


「なるほど……」


「只今戻りました。おにいちゃん」


「おかえり……話し方ももっと軽い感じで良いんだけど……」


「えっと、分かりまし……わかったよ、おにいちゃん」


「難しそうならだんだんでいいけどね」


「では、またのお越しをお待ちしております」


「ありがとうございました」


カイは荷物を取りに行くついでにメイド服へ着替えたフィリーネを連れて奴隷商会を後にした。



次回から更新頻度を落とします。

週3~週1くらいになると思います。

次回更新は月曜日の午前8時です。


白髪はハクハツです。シラガじゃないです。

シラガって行った人は表出てください。


「この子可愛いんだけど」


そりゃ可愛くなるようにしたから……。ってかお兄ちゃんって呼ばせるとか変態じゃん。


「お前の趣味だろ」


そうだけど。


「え、どうしよう、何話せば良いんだ」


コミュ障め。


「ブーメランじゃん」


うぐっ。

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