表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/56

戦い③

ロバートの聖剣がアンドロマリウスの右の掌に食い込んでいく。


 このまま押し切れるか?

 

 だが・・・。

 

 ガキンッ!

 

 鈍い金属音を立てて聖剣が真っ二つに折れてしまう。聖剣の力をもってしてもアンドロマリウスの肉体の強さには耐えられなかったようだ。

 

 「少々驚いたが、ここまでだな」


 アンドロマリウスは勝ち誇って勝利宣言をするが、それはまだまだ早いぜ。


 「ロバート!!」


 俺はすかさずロバートにスペアの聖剣を空間転移で渡す。


 「なに?」


 アンドロマリウスは再び現れた聖剣に警戒の色を浮かべるが、ロバートは俺との打ち合わせ通りに無理をしないでリィンの元へ退いていく。

 

 俺たちは時間稼ぎをすれば確実に勝てるのだ。無茶な攻めをして死ぬことはない。

 ただ、守りすぎてもその意図をアンドロマリウスに探られるので、適度に攻める。

 これを繰り返すのみだ。


 アンドロマリウスが動く。

 足場を壊す。

 動けないところを攻撃。

 反撃しようとするとすかさず引く。


 単純だがこれが効果的な時間稼ぎというものだ。

 スペアの武器はいくらでもあるのだ。

 何度でもやってやるぞ。その時がくるまでな。


 やがてアンドロマリウスがしびれを切らしたのか、  


 「動かなくともこの場で始末してくれるわ!」


 その場から動く事をあきらめたアンドロマリウスは火、風、氷、水、土、雷とあらゆる種類の魔法の上級魔法を連発してくるが全て俺の魔法で迎撃される。


 ざんねーん。

 そういうことをすれば時間稼ぎをしたい俺からしたら好都合なんだよ。


 「アンドロマリウス、あんまり慌てるなよ。まともに戦ったらお前の方が強いかもしれないが魔法に関しては俺の方が上だろ。それくらいはわかっているだろ」


 連発された一つ一つが人間の魔法使い(上級)では数十人がかりでも防げないほどの魔法だが、俺にとってはこの程度なら防ぐのはそう難しい事ではない。


 「師匠ってマジで魔法の方が得意だったんだな・・・」


 ロバートは呆然と感心している。

 

 「いや、これは得意ってレベルじゃないですよ・・・」


 リィンはロバートよりは魔法に詳しいのでそのすごさがよりわかっているようだ。


 魔将レベルの魔族でしかも戦闘スタイルが魔法主体ならばこれくらいはできて当然なのだがな。

 

 さあ、どうする?


 これであきらめるようなやつだったらいいんだが、もう一波乱あるだろうな。

 

 俺は最後の仕掛けをロバートとリィンに目で合図するのだった。

 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ