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聖女③

リィンがどうしても残ると言うので俺たちは盗み聞きを継続すると、ノインがロバートの言葉を否定している。


 「二人が恋仲だと言うのですか?そうでしょうか。リィン様はリエル殿に脅迫をされていますから仕方ないといった気持ではないでしょうか」


 「脅迫とは穏やかではないな」


 「リィン様は国を救って欲しければあの豊満な身体を差し出せとリエル殿に脅迫されているのです」


 んん?そんなに直接的な話じゃなかっただろう。人聞きの悪い。

 俺がリィンの事を見ると、恥ずかしそうに真っ赤になってうつむいている。


 「そんな取引をしていたのですか?師匠もなかなか悪いですなあ。あんな顔して」


 「そうなのです。悪い人なのです。リィン様の肉体を好き放題にむさぼろうとている悪人なのです。ただおのれの欲望のために・・・。そこに恋仲の様な純粋な愛はありません。それなのにリィン様はあの外見にすっかり騙されて、」


 「まあ、師匠は美形だからなあ・・・」


 うんうんと頷きあっているロバートとノインに、


 「違います!ノインは私の事をそんな風に見ていたんですか!」


 リィンが大声で抗議するが二人はまったく反応しない。当然だ。俺の『認識操作』は完ぺきだからな。


 「無駄だぞ。こいつらは俺たちが認識できないんだ」


 俺が冷静にリィンに言うと、


 「リィン様も美形が好きですからねえ。本人は認識はしてないんでしょうけど」


 タイミングよくノインが言った言葉に合わせて


 「今すぐ認識できるようにしてください!早く!」


 リィンが言うのでなんか変な感じに話がつながっている。


 とりあえずリィンのリクエストに応えてやるか。

 『認識操作』を使ってっと・・・。


 「わたしは美形が好きだったのですね。今まで気づいていませんでした。人を外見で判断するなんて聖女失格です」


 なんか間違ったかな。リィンは落ち込んでいた。

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