イロモノ誕生
シルト 男 レベル1
STR(物理攻撃力) 1 ?
VIT(物理防御力) 1
INT(魔法攻撃力) 1
MND(魔法防御力) 1
DEX(命中、詠唱) 1
AGI(速さ、回避) 1
ステータスポイント 94
スキル一覧
・近接戦闘系スキル ?
・魔術師系スキル
・シーフ系スキル
・プリースト系スキル
・アーチャー系スキル
・エンチャンター系スキル
・サモナー系スキル
・武具生産系スキル
・その他の生産系スキル
・便利なスキル
・ネタスキル
スキルポイント10
ステータス表とスキル表を見て唖然とする俺に、アリスは声をかけた。
「シルト君、なにか私に聞きたいことはある?」
「いや、無いな。」
簡潔に答え、俺は早速ステ振りに集中することにした。
まず、俺は魔法を使うからintは確定と。
strは必要かな………。
あれ、ちょっと待て。右上の方にヘルプとかでよくある?があるぞ。
見ておこう。
俺がそちらに意識を向けると、より詳しいステータスの説明が出てきた。
STR 物理攻撃力に強く影響する。HPが上がる。アイテムボックスの限界が上がる。
VIT 物理防御力に強く影響する。HPがかなり上がる。
INT 魔法攻撃力に強く影響する。MPが上がる。消費MPが減る。
MND 魔法防御力に強く影響する。MPがかなり上がる。
DEX 物理攻撃が当たりやすくなる。魔法の詠唱がやりやすくなる。
AGI 移動スピードが上がる。自動回避の成功率が上がる。
レベルアップ一回につき、このステータス分の能力値が増えます。
(例STR15→レベルアップ時にSTRが15増加)
うおお、ヤバイ見落とす所だった。
まあ、ETOとはそんなに変わったところがないけど。
因みに、自動回避というのは他のゲームで言うmiss!とかavoid!のことだ。
相手の物理攻撃限定だが、何もしなくても勝手に体が動いて攻撃を回避してくれる現象のことを言う。
さて、STRのアイテムボックスに関しては寺本に任せればいいだろう。
DEXの魔法の詠唱補助は………。最悪この俺の電脳を使えばいけるだろう。
一応俺本体の大脳も他の人より少しスペックが高いし、あまり要らないはずだ。
因みに、このETOにおいて魔法は当たれば絶対にヒットしたことになる。
要するに、DEXを上げなくても魔法さえ使っていればmissが起きることはないのだ。
そう考えると、えーと………で、こう………で、あ………こうかな?
結局、俺のステータスはこうなった。
シルト 男 レベル1
STR(物理攻撃力) 0 ?
VIT(物理防御力) 0
INT(魔法攻撃力) 40
MND(魔法防御力) 0
DEX(命中、詠唱) 0
AGI(速さ、回避) 60
ステータスポイント 0
はい、極端なステータスにしてみましたー!
あれだ、シ○アさんの「当たらなければどうということはない!」を見事に体現したステ振りといえよう。
ぶっちゃけ、回避盾っぽいことをしていれば寺本が決めてくれるに違いない。
アイツは何だかんだ言って剣道の全国大会ベスト4だしな。
あと、物理攻撃力と魔法防御力は後々防具で上げられるから大丈夫だろう。
その前に、全攻撃を物理的に回避してやるつもりだから防御とかあまり必要なさそうだが。
次に、スキル振りだ。
・近接戦闘系スキル ?
・魔術師系スキル
・シーフ系スキル
・プリースト系スキル
・アーチャー系スキル
・エンチャンター系スキル
・サモナー系スキル
・武具生産系スキル
・その他の生産系スキル
・便利なスキル
・ネタスキル
スキルポイント10
もう一度スキル一覧を見直し、俺は魔術師系スキルの項目を選択した。
まあ、魔術師やるんだから当たり前だわな。
魔術師系スキル
・火属性魔法
・水属性魔法
・雷属性魔法
・土属性魔法
・風属性魔法
・光属性魔法
・闇属性魔法
・木属性魔法
・氷属性魔法
とりあえず、無難な火属性魔法をとっておく。
火属性魔法は非常に使い勝手がいいのだ。
MP消費も悪くなく、火力も悪くない。そして、何より炎症が付与されるのがデカイ。
因みに、このゲームでのスキルはこのような感じになる
火属性魔法 スキルレベル1
アクティブスキル
火属性魔法が使えるようになる
火属性魔法の攻撃力が1%増加し、火属性魔法のMP消費が1減少する。
使用できる魔法
ファイアーボール
炎の玉を対象に向けて放つ魔法。
MP消費30(29) 威力 322(325)
ETOでは、使用できる魔法はスキルレベルが1,3,5,7,9の時にそれぞれ増えた。
多分、このゲームでも同じだろう。
ただ、前作は火属性魔法がフレイムという魔法だったのに対し、こっちはファイアーボールという全く別のものになっている。
これは、前作の知識ばっかりアテにしてはいけないということだろう。
こんな調子で他のスキルも決めていくことにした俺は、次に便利なスキル一覧を見ることにした。
色々あるな。
お、ステータス上昇系もあるじゃん。
へぇ、前作と半分くらいラインナップが変わっているな。
かるーく見ていた俺は、その中で面白そうなスキルを発見した。
前作にはなかったもので、『生命探知』と『魔力探知』というものだ。
生命探知
パッシブスキル
回りにいる生物の位置、HPがわかる。
魔力探知
アクティブスキル
周りの地形、生物の位置、MPがわかる。
※範囲は生命探知より高い ※使用中はMPが減少します
面白そうなスキルだ、と思った俺は、魔力探知を取得しておく。
更に『便利なスキル』を見ていると、『危機一髪』というスキルを見つけた。
危機一髪
パッシブスキル
HPがゼロになる攻撃を、一度だけHP1で耐えられる。
うおおおおおお!あったああああああ!
ぶっちゃけ、これは前作にもあったからあるんじゃないかと思っていたんだ。
俺が何の躊躇もなくVITとMNDをゼロにしたのもこれがあると思っていたからだ。
血走った目で、『危機一髪』を取得する。いや、赤目だから何方にせよ血走っているけど。
残る便利なスキル一覧が4分1となった所で、又もや俺は使えそうなスキルを見つけた。
空間魔法
アクティブスキル
空間魔法が使えるようになる。
※直接相手に攻撃できる魔法はありません。
俺の中二心にビビっときたので取得。格好良いじゃん、空間とかって。
すると、このような結果になった。
空間魔法 スキルレベル1
アクティブスキル
空間魔法が使えるようになる。
空間魔法のMP消費が1減少する。
使用できる魔法
アイテムボックス 消費MP 1(0)
インベントリが4増える
うーん、まあ、いっか。使えないこともないし。
ちょっと効果地味だったなぁ。
因みに、ここまで取得した俺のスキルを纏めるとこうなる。
火属性魔法 レベル1
魔力探知 レベル1
危機一髪 レベル1
空間魔法 レベル1
他に、便利なスキルでビビッとくるものがなかったので、便利なスキルは保留。
そのままエンチャンターの枠を見てみたが、特に使ってみたいと思えるものはなかった。
サモナーの枠も同様だ。楽しそうなものがない。
それより、さっきから気になっていたところがある。
『ネタスキル』
何だこの甘美な響きは。
これはもう、見るしか無いじゃないか!
意を決して開いた俺の眼の前に浮かんできたのは、使えなさそうなスキルの数々。
例えば、こんな感じだ。
打ち上げ花火
アクティブスキル
花火をその場でうつことが出来る。綺麗だね。た~まや~。
※ダメージは与えられません。
説明すらもネタであるとは、流石『ネタスキル』。
何ども吹き出しそうになりながらスキルを見ていた俺は、途中で何か面白そうなスキルを見つけた。
跳躍強化
パッシブスキル
ジャンプの高さが上がる。
さあ!君も跳ぼう!遙かなる未来へ!
誰が使うんだこんなスキル。
が、取るしかあるまい!俺がこの世界で初めて『跳躍強化』を取得した人間になるんだッ!
若干ハイテンションでとってしまったが、何だかんだ言ってこの『跳躍強化』には色んな可能性が秘められていると思う。
探索の自由度が高いETOだからこそ、このスキルは活きそうな気がするのだ。
あくまで予想だけどな。
次に目に止まったのは、又もや変なスキル。
中二病
STR、VIT、MND、DEX、AGIが下がり、INTが上がる。
偶に右手が疼く。序に額も疼く。
こんなスキル取る奴なんていねーだろw by運営
…………。
何だこりゃ。しかも運営のコメントどうなってんだ。
突っ込みどころが非常に多い気がしないでもないが、取ってみようと思う。
ダメだったらすぐやめれるし。
それに、俺の場合INTとAGI以外は全部ゼロだから、デメリットもそんなに無い。取る価値はあるかもしれない。
取ってみた結果は、こうなった。
中二病 スキルレベル1
STR、VIT、MND、DEX、AGI-20%
INT+4%
こんなスキル、本当に取ったのかよw by運営
お、おう。
なんかデメリットが凄いぞ。-20%ってなんだ。
でも、このINT上昇率はヤバイことになりそうだ。
前作であるETOと同じならば、多分このINTはスキルレベルが1上がるごとに4%上がっていく筈だ。
そう考えると、スキルレベルの最大は10なのでINTが40%も上がることになる。
一見ネタだが、意外とこれ、強いんじゃないだろうか?
よし、使おう。
他にめぼしいスキルがなかったので、残ったスキルポイント4は『中二病』と『火属性魔法』に2ずつ振った。
案の定、『中二病』のintは12%上昇に変化した。
さらに、『火属性魔法』に『フレイムバレット』という魔法が加わったというテロップが出てきたので、それも確認。
フレイムバレット
炎の弾丸を打ち出す。
MP消費22(20) 威力265(272)
MP効率を上げた魔法か。成る程。
フレイムバレットを確認した俺は、右下にある『確認』を選択した。
俺の容姿とステータス、スキルが表示される。
うん、特別問題はないな。
「最終確認だよー!
容姿とステータスは変えることができなくなるんだけど、これでいいかな?
> はい
いいえ 」
はい、を選択すると、アリスがニッコリと微笑んだ。
「じゃあ、『エレウテリアーオンライン2』の世界に送るよ?
3、2、1!ゴー!」
再び、俺の視界が白く染まった。
あとがきには、主人公たちのステータスを書いていきます。
シルト 男 レベル1
HP 100/100 MP 159/159
STR 0(0)
VIT 0(0)
INT 40(44)
MND 0(0)
DEX 0(0)
AGI 60(48)
スキル
火属性魔法 レベル3
ファイアーボール フレイムバレット
魔力探知 レベル1
危機一髪 レベル1
空間魔法 レベル1
跳躍強化 レベル1
中二病 レベル3
スキルポイント 0
武器 なし
上防具 ノービスウェア(上)
下防具 ノービスウェア(下)
アクセサリ1 なし
アクセサリ2 なし