俺のVR人生棚ボタすぎワロタwwwww
いきなり15件のブックマークが!
皆さん有難うございます!
俺の脳みその一部は、電脳だ。
普通の人が聞いたら「それ何てメタグ○ス?」とか言って流されるような話だろう。
けど、マジな話で俺の頭には電脳、まあ要するにスパコンが埋め込まれている。
機能は前頭葉と側頭葉の補助。
前頭葉は理性の強化と運動能力の補助、側頭葉は記憶力の補助と聴覚の補助だ。
他にも、大脳全体のスペックの向上とかもある。
まあ、そこら辺はあくまで前頭葉と側頭葉の補助の負荷を減らすためのものだが。
因みに、こんなトンデモスパコンを持っているのは俺だけだ。
他にもスパコンによる補助を必要としてた人もいたみたいだが、手術がうまく行かなかったり色々あって…………。
まあ、平たくいえば全員死んだ。
で、突然だがここでVRMMOの話に戻る。
俺が電脳を埋め込まれたのは小4の夏、今から5年前。
VRMMOという技術が完成したのはそれから半年後。
何が言いたいかというと、俺の電脳から取ったデータを使ってVRMMOが完成した、というわけだ。
お陰で、一応VRMMO作成スタッフの中に俺の名前があったりする。
俺は知らず知らずに小4にしてVRMMO開発における重役になっていた訳だ。
そんくらいの権力というかそういうのがあれば、ちょっとゲーム会社の方に直接お願いしてβ版のアカウント位は貰えたりするって訳だ。
それがさっき言った「とあるスジから譲ってもらった」の真相である。
因みに、スレッドとかで「抽選外れたぁあああああ!」みたいなカキコを見ると罪悪感でいっぱいになるのは秘密だ。何かゴメン。
でも仕方がないんだ、俺ETO好きだし。廃プレイしてたし。
そして、今。
セコい手を使ってでも欲しかったETO2β版が、俺の手元にある。
今すぐ中のデータチップをVRコントローラーにぶち込みたいところだが、生憎とサプライズがあるとかで今すぐ起動しても何も起きないらしい。
VRMMO開発の重役の権力を使えばもしかしたらどんなサプライズか聞けるかもしれないが、態々自分の楽しみを自分で奪うほど俺は変人じゃない。
開始時刻は午後6時。
今の時刻は午後5時13分。
この時間を使って廃プレイ用の準備をしようと決めた俺は、早速行動に出ることにした。
廃プレイの為に高性能オムツと舐めるだけで栄養が補完できる携帯食を部屋にギッシリ詰めている人間も十分変人なのだが、それを指摘するものは居なかった。
午後6時。
それを確認した俺は、VRコントローラーというヘルメット式のものを被り、ログインした。
早速ユーザー名とID、パスワードを入力。
――――――――ユーザー名『シルト』
IDを確認。認証しました。パスワードを確認。認証しました。
そのまま、選択画面にある『エレウテリアーオンライン2』を起動する。
因みに、このVRコントローラーは念ずるだけで操作ができる。
脳波を直接感じて操作しているらしい。
俺の特殊な脳でも使えるかどうか不安だったが、どうやら問題はないようだ。
――――――――『エレウテリアーオンライン2』を起動します。
お、来たか。
そう思った途端、視界が白く染まる。
視界が戻ると、そこには妖精の女の子が居た。
ああ、こいつを見るのは久しぶりだな。
こいつはETOでチュートリアル等を担当していたアリスだ。
ゲーム界屈指の高度なAIが積まれており、会話ができる。
多分ETO2でもチュートリアルを担当してくれるのだろう。
そんな俺の予想はあたった。
「はいはーい!こんにちは!チュートリアル、TIP担当のアリスだよー!
あれ?貴方は私を見るのは初めてじゃないみたいだね!
どうする?『エレウテリアーオンライン』の世界についての説明を受けていく?
> はい
いいえ 」
おお、流石アリス。脳波を直接見てこういうことも出来るとは。
このゲームの世界観は飽きるほど知っているので、当然俺はいいえを選択する。
っつーか、このゲームの世界観なんてそんな凄いものじゃない。
最初は人類と魔王の戦いみたいな感じで始まるのだが、このゲームをプレイする上で、そんなものは事実上お星様になっている。
確かに魔王もいるし、何か魔族四天王(笑)見たいのもいる。
が、このゲームの醍醐味は『エレウテリアー』の通り、探検の自由度なのだ。
このゲームの自由度は、半端じゃない。
発売したのは10年前で、5億人ものアカウントがあるのに、未だに未開のダンジョンとかが見つかったりするといえばわかるだろう。
やり込みたい人には向かないが、俺みたいなスリルを味わうことに命をかけている人間からすれば最高のゲームなのだ。
言うのを忘れていたが、前作のETOはVRMMOではなく、普通にパソコンを使うものだった。
それでかなりのスリルを味わえたので、VRMMOになったことでどんな体験が出来るのか楽しみだ。
「じゃあ、次は早速キャラ作成に入るよ!
君の名前を教えて!」
俺がシルト、と念じると
シルト 決定
――――――――
と出たので、そのまま『決定』の方に意識を傾ける。
すると、次の画面に切り替わった。
「君の容姿を決めてね!」
そこに現れたのは、パンツいっちょの男。
性別が男なのはVRコントローラーで脳波から判断したからだろう。
前聞いた研究結果によると、異性の体でVRに入ると現実のほうでホルモンがおかしくなる可能性があるらしい。おお怖い。
いつまでもパンツいっちょにしている訳にもいかないので、早速容姿を変えにかかる。
といっても、肝心の服の方は1種類しか選べないようだ。
ノービスウェア(上)
ノービスウェア(下)
しかない。
どっちかだけ装備するなんてボケはせず、しっかり2つとも着用。
次は髪型か。
いいや、俺の髪型で。
次、髪の色。
うん、白でいいかな。
こんな感じでちゃっちゃと作っていった結果、見事にアク○ロリータもどきが出来上がった。
白い服に、痩せた体。
白い髪に、赤い目。
顔は、まあ俺の顔を少しイケメンにした程度。
よし、オッケー。
下の方に『決定』とあったので、そっちに意識を向けると、「本当にこれでいい?もう変えられないよ?」とアリスが確認を取る。
なんかその言い方だと「本当にそんな容姿でいいの?後悔しても知らないよ?」と言っているように聞こえるんだが。俺の思い違いだろうウンソウニチガイナイ。
再びはいといいえが出てきたので、はいを選択。
「はーい!じゃあ、最後にステータスとスキルを決めよう!」
さーて、遂に来ましたか。
現れ始めたステ振り、スキル振り画面を前に、俺は指をポキポキ鳴らした。
アク○ロリータさん出しても大丈夫ですかねこれ?