表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/21

第六話  ウン子との再開

登場人物


乙姫羽白オトヒメハジロ

 本作の主人公。

 性格が残念で変わり者な所がある。

 本人曰く、手先が器用な事と体を鍛えている事が長所。


●麦蒔まゆり(ムギマキマユリ)

 学校一の超絶美少女にして学年一の才女。

 しかしその正体は、性格が残念すぎる唯我独尊女。

 家から近いというだけの理由でこの高校に通っている。


●白鳥えみり(シラトリエミリ)

 茶髪でミニスカな、よくいる今風女子高生。

 顔は可愛くてスタイルも良い。誰にでも明るく接する性格。

 学内のリア充カーストで上位に位置する。


●朱鷺やよい(トキヤヨイ)

 一年A組担任にして生活指導担当教師。担当科目は国語。

 三十?歳で未だに独身。

 羽白曰く、見た目もスタイルも良いらしい。


   第六話  ウン子との再開



「よう、二人とも。今日もしっかり働いてるか?」

 ぼくらがいつもの通り過していると、やよい先生がノックもせずに部屋に入ってきた。

 働くもなにも、仕事は何もないはずですがね?

「お前の仕事は宿題をやること。麦蒔の仕事は乙姫が宿題をやるように監視すること」

 おい、こら。麦蒔にそんな任務が課せられていたなんてはじめて知ったぞ。

「それで、やよい先生。なにか問題でもあったのですか?」

「お、さすが麦蒔。鋭いな。そこの無駄飯食いとは一味違うな」

 無駄飯食いで悪かったな。

「今日はだな。生中会はじまって以来の大きな仕事を持ってきてやったぞ!」

 と、ドヤ顔のやよい先生。

 ぼくと麦蒔は大きく溜息をついた。

 何が持ってきてやったぞだ。誰も望んでないよ。ぼくは麦蒔の方を向いてアイコンタクトをしてみた。『こいつ、栄養が、おっぱい』

「乙姫くん。こっちを向かないで。セクハラで訴えるわよ?」

「なんでお前が敵になってるんだよ!」

「あら? 私は最初からあなたの敵よ?」

「なんだと? 今日なんてお前のために月曜日に限定十個販売のマンデープリンを買ってきてやったというのに……」

「私は『食べてみたい』と言っただけで、買ってきてと頼んだつもりはないわよ?」

「た、確かに……」

 さすが学年一位だ。頭いいな……。

「あれ? 乙姫くんって麦蒔さんと知り合いだったの?」

 ぼくと麦蒔が漫才をしていると、明るい茶髪の一目でリア充とわかる女の子がドアからひょっこりと顔を出した。子猫のように愛らしい顔とは裏腹に、麦蒔とは比べ物にならないほど大きな胸の持ち主だった。

 まあ女の子のスペックなんてどうでもいいのだが、気になる事が一つ。

「あんた誰?」

「はあ!? 意味わかんないんだけど。あたしだよ? 白鳥だよ? 同じクラスの!」

 白鳥? 誰だよそれ。知るかっつの。自分が有名人か何かと勘違いしてんのか?

「おい乙姫。ちょうど一週間前にお前が遅刻した時に、駅で声をかけてくれた子だぞ?」

 見かねたやよい先生がそう言った。

「え? 一週間前?」

 一週間前に遅刻なんてしたっけ? 麦蒔に起こしてもらってるから遅刻なんて一度もしたこと無い気になってたけど……。

 ああ。思い出したよ。この委員会に入るきっかけになった、あれだ。

「ウンコの女の子だ」

「ウンっっ!? って、何よそれっ!!」

「ウンコって言うのは動物の排泄物の呼び方であって、『ウンコの女の子』を略した斬新な名詞って訳じゃないよ?」

「知ってるよそんなこと!」

 白鳥はずかずか部屋に入ってきて、キーキー叫んでいた。なんでこいつはこんなにイライラしてるのだろうか。生理なのかな?

「あ、そうだ。やよい先生。白鳥に『おかげで助かりました。ありがとうございます』って伝えておいてくれましたか?」

「お前な。目の前にいるんだから自分で言えよ……」

「え? 何でですか?」

「何ででもだよ! しかも、同じクラスなんだからいつでも言えただろ……」

 やよい先生は「やっぱりこいつ駄目だな……」とか言って溜息をついた。

「いやいや。そう言われても、どれが白鳥って人なのか知らなかったし」

「ええっ? もう一ヶ月以上も経つのに? ……そんなんだから乙姫くんってクラスの中で浮いてるんだよ……」

 白鳥が「はぁ」と溜息をつきながらそう言った。

 とか言われても、クラスに溶け込む意味もわからないしね。決して浮いてる訳ではないんだよ。ぼくの方が皆に興味がないだけで……。

 そんなことを考えていると。白鳥がぼくの隣の椅子に座り、覗き込むように上目遣いで顔を近づけてきた。そして真剣な目で見つめられた。

「本当にあたしのこと覚えてないの?」

「……え?」

 だから知らないって言ってるのだが……。

 しかし、そんなこと言えるような雰囲気じゃない。どうしたものか? とりあえず、胸の谷間が良く見える姿勢なのだが。見てても良いってことなのかな?

「乙姫くん。どこを見ているの? セクハラで訴えるわよ? それに白鳥さんも、無防備すぎるわよ。その男から離れなさい」

 麦蒔の忠告で白鳥はぼくの視線の先に気づき、少し距離をとって顔を赤く染めた。

「それで白鳥さん。やよい先生と一緒に来たという事は、なにか問題でもあったのかしら?」




読んでいただきまして、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ