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キャンバス~色なき世界のアービトレーター≪仲裁人≫~  作者: ぶーたん
第3章 暗褐色な魔の手編

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第70話 六道の世界

クロはロウを瀕死に追いやった本人を睨みつけていた。


「止めて下さいよ。怖いな。もう」表情は笑っているが、隙がない。


「お前がジョンドゥなのか。それともそこに倒れてるのが、ジョンドゥか?」クロは問うた。


「本気でいってるのですか?笑えない冗談を。この際です名乗っておきます。私は六道の修羅道担当話術師のスピードです。どうぞ、お見知りおきを」


「なんでお前たちは俺たちを襲う?」


「私はそんなことしていませんよ。周りが勝手にそうしただけです。今回の件も、賞金稼ぎの人たちを集め、話をした所、参加すると自主的に決めていただきました。ただ、途中で手柄の件でケンカを始めましたので、黙ってもらうために死んでもらいました。その時に体内に爆弾を仕込んで、爆発したら、面白そうじゃないですか。私はお願いしただけで、勝手に本人たちが勝手にやったことですよ」


「ふざけんな!てめえの能力で操ってるだけだろ」


スピードは呆れていた。


「ご理解できず残念です。人はなぜ争いを起こすのか?争いのない世界それを目指すのが我らの使命。そのためには多少の犠牲はあるのは当然ですよね。死にぞこないのじいさんなんていりますか?」


「お前が全部やったんだろうが」

クロは怒りで我を忘れようになった。自分が傷つくならまだ許せる。だが、大事な仲間が傷つけられて、何も思わないわけがない。


「お前は今殺す。完全獣化(エンジンギア・フルスロットル)

クロは自分の身体などどうでもよかった。本来なら部分的に獣化しないといけないが、苛立って、我慢できなかった。一瞬でも早くあいつを殺したい。そして、帰るんだ。


「残念ながら無理ですよ。私が無策であなたの前に出ると思いますか?」


クロは関係なかった。とにかく一直線にあいつを殴る。地面を思いっきり蹴り、突っ込む。


「起きろ」スピードが呟く。


クロは倒れていた仮面の人物の上を通ると、足が動いた。まだウィッチの魔法を喰らって、生きているのか。クロは空中に飛ばされ、仮面の人物は起き上がり、クロが落ちてきた所に蹴りを喰らわす。吹き飛ぶクロ、どうして何も無かったように動ける。


「どうした殺すんじゃなかったのか。大したことがない。なぜこんな奴が生きているんだか。殺せ」


仮面の人物はクロに向かって、襲い掛かる。クロは避けながら、反撃のチャンスを伺う。動きに無駄がない。だが、自分の考えていることと同じ動きをする。次パンチをしてくるそれに合わせれば、当たる。クロはカウンターパンチで仮面に思い切り殴る。


仮面の人物の仮面は割れ、顔が明らかになった。その正体はクロだった。


「匂いが同じだから変だと思ったが、てめら何がしてえ」


「クローン実験ですよ。私はこいつに興味はありませんが、あなたに興味を持つものがいるんですよ」


クロは踏み込もうとしたら、クローンのクロが吹き飛んで、バラバラになった。


「もう何しているの?本物のクロは傷つけないでよ」聞いたことがある女の声だ。


クロは声がする方を見た。匂いで分かるこの感じ。昔から一緒にいたデータだ。


「てめえ、何をした?」クロはデータを睨みつけた。


「怖い顔してどうしたの?クロ。お姉ちゃんが来たよ」データは笑顔で答えた。


「お前何してんだ。ヒメとオニの血の匂いがする」クロは血の匂いで焦っていた。


データは笑顔で後ろから隠していた物を見せた。


「やっぱり匂いで分かるんだ。これあげる」


データは笑顔でクロの足元にオニの生首を投げてきた。殺したのかオニを誰よりも心優しい奴なのに何をしたってんだ。クロは怒りでデータの方へ突っ込んでいく。


「捕らえろ」スピードが命令すると隠れていた、賞金稼ぎがクロを捕らえた。


「相変わらず悪趣味な能力ね」データはスピードに冷たく言う。


「お前ほどではないだろ。ここは一回撤退する」


「そう・・・。クロ。私ね。六道の畜生道担当の情報収集のデータ。私があなたの酒場に来たのは、黄の国の命令。あなたたちの手配書を作って、弱点を探って、追い込むのが私の仕事。でもね・・・。あなたの気持ちは本当なの。あなたがほしい。全部私の物にしたい。だから、邪魔なものは全部壊すの。またあなたに会う時は、今度こそあなたを捕まえる。その時はあなたは孤独になっているから・・・。あなたに私は必要なの・・・」感情の無い言葉でクロに伝える。


「爆ぜろ。帰還する」スピードが言うと、クロの周囲は爆発し、データと一緒に消えていった。


爆発の中からクロは出てきた。


「舐めんな。こんなので死ぬかよ」


― ディスカラー冷凍庫 ―


カゲは中央貿易都市の武器屋から急いで転移の中に入り込んだ。ロウは意識が無くなり、急いで治療しないといけなかった。


冷凍室では血が広がっていた。首のない巨大な体が横たわっている。


「うそなのだ。オニが・・・」ウィッチは頭が真っ白になった。


カゲも気分が沈みかけたが、一瞬もっと最悪な状況を過ぎった。


「まさか、ヒメ様も・・・」


カゲは急いでウィッチとロウを冷凍室から出すと、血まみれの部屋がそこにあった。


ヒメが両手両足に大きな釘を打ち付けられ、壁に貼り付けにされていた。体は刃物で傷だらけ、目はくり抜かれ、地面に目玉が潰されていた。


カゲは絶望した。主の大切な仲間がこんな目にあって、自分は守れなかった。


「どうして、私は無力なのでしょうか・・・」


ウィッチはパニックになり、その場で発狂した。


ディスカラーには絶望が広がっていた。

いつも読んでいただきありがとうございます。

今回はジョンドゥの正体と衝撃の行動を

書いてみました。

次回も暗い話になるなと思いますが、読んでいただけると嬉しいです

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