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第4話 強くなりたくて

食堂にて


アレス・テツオ・ダミア・ダンガンの4人がテーブルを囲んで夜ご飯を食べていた。


「ねえ、その顔のケガ大丈夫なの?」ダミアがアレスとテツオのボロボロの顔を見て心配する。


「ああ、少し痛むが大丈夫だ。自分から頼んだんだ。弱音は吐いていられない。」


「クロももう少し加減すればいいのに」何も知らないダミアは2人に言ってはいけない一言を言う。


2人の表情が曇る。それもそうだ。組手は最初だけで、相手にならないからと氷像で相手されて、このザマとは言えない。


「まあ、色々考えがあるんだろ」ダンガンが察して話に入る。


こうして何とも言えない空気で食事が終わる。


「じゃあ、これから夜の訓練あるから俺とテツオは行くよ」


「え?もう終わりじゃないの?そんなにボロボロなのに」ダミアが心配する。


「いや、一日で諦めるわけにいかない。行くぞテツオ。」そうして2人は食堂を後にする。



訓練場にて

2人が到着するとクロは寝ていた。


「ん?もう飯食って来たのか。まあ、やる気あるなら一発ぐらいは当ててほしいな」クロはそういうと氷像を出した。アレスは両手に剣を出し、テツオは拳のみを鉄にする。


「やるぞ。」アレスは自身を鼓舞して氷像に飛びかかる。だが、吹き飛ばされる。そんな、飛びかかっては吹き飛ばされを繰り返し、日付が変わっていた。


「もう終わりにする。明日は朝4時からやるからここに集合で」クロが一発も当てられない2人を見て飽きれて言う。


「くそ」2人が自分に向かっていう。2人はよろよろと歩きながら訓練場を後にする。

残されたクロは氷像を自分に向かわせる。クロは飛びかかり、2体の氷像の頭を蹴りで吹き飛ばす。寂しそうに訓練場の中央で1人立ち尽くすクロであったが、扉が開き誰か入ってくる。


「こんな遅くまで特訓しているのか?クロ」


「ブラッドか。なんか用でもあるの?」


「いや。さっき疲れ切った2人が寮に向かっていたから、まだいると思ってな。お前は休まず、訓練するのか?」


「別に暇だからいいだろ。疲れたら寝るし、今日は疲れてないから、訓練してもいいだろ。」


「昔も言ったが、いずれお前より強い奴がいて、理解してくれる仲間が出来ると言ったが、そんなに毎日夜遅くから朝まで訓練していたら体が持たないぞ。」


「そんなやわな体じゃないから、心配無用だよ」


「でもな、もっと周りと仲良くやってもいいじゃないか。まだ12歳だ。子供らしくしていいんだ」


「そうも言ってられないだろ。俺は実験体なんだ。成果を出せなきゃ。この先がまずいだろ」


「もうその実験は禁止になったろ。お前はそんなこと気にしないでいいんだ」


「俺は自分の強さの限界を知りたいんだ。ブラッドお前にはわからないよ。この力を手に入れて試す場所がほしいんだ」


「そんなことしなくていいんだ。お前は自分のやりたいことを見つけて、夢に向かって生きていけばいい。」


「夢?なら、目の前の気に入らない悪党を全て潰すってのはいいのか。」


「待て。まさか去年のあの事件のこと気にしているのか」ブラッドは血相を変えて質問する。


「あの時のことは気にはしてないさ。ただ、あの時あの瞬間、自分の心がスッとしていく感覚があった。あれをまた味わいたい。普通の生活なんて、退屈で戻りたくないね」クロは不敵な笑みを浮かべ、語る。


「俺はお前にそんな道を辿ってほしくて、育てたわけじゃない。わかってくれよ。」


「どう進むかは俺の自由だ。」クロはそういうとブラッドから去っていった。大粒の雨が降り出し、立ちすくむブラッドは濡れるのを構わず、ただじっとしていた。



翌日訓練場朝4時

昨日の大雨が止まないまま、3人は訓練場に集まる。


「天候の良し悪しは実践では関係ない。今日は氷像に一撃当てるまで終わらせないから覚悟しておけ」クロは機嫌悪そうに氷像2体出す。


2人は覚悟していたのか、引き締まった顔をして、構えを取る。


「いくぞ、テツオ!」


「ああ、アレス!」


氷像に勢いよく向かっていく。だが、昨日同様、吹き飛ばされる。クロはため息をつき、2人を見つめていた。そして、そうこうしているうちに夜になった。


「2人して昨日と何も変わっていない。氷像をよく見ろ。次の動きを見極め、能力を活用しろ。できるな?」クロは2人にプレッシャーを与える。


「わかってる」アレスは食いしばりながら、構えを取る。


アレスは氷像に飛びかかり、右手の剣を振り下ろす。しかし、避けられ、氷像が右手で殴り掛かる。その瞬間、アレスは能力で右手の剣を逆手に切り替えた。右手の剣を地面に刺し、自分の体を持ち上げ、空中で氷像の後ろに回り込んだ。バランスを崩しならも左手の剣先で氷像の背中に当て、勢いそのまま地面に転げ落ちる。


「当たった。当たったぞ。どうだ。見たか。クロ」興奮しているのか、ものすごい早口だ。


「今日の所は合格だ」アレスに告げると次はテツオを見る。


テツオは氷像の前に立ち、右手を鉄化させて、殴ろうとする。氷像は拳を避けて、腹部に殴りかかった。ドンっと鈍い音がしたが、テツオは飛ばされていない。腹部を鉄化していた。


氷像の手にヒビが入り、テツオの左拳が氷像の顔面を捕らえる。顔面にダメージはなかったが、動きを止めた。


「テツオも合格だ」クロが告げると2人は喜びを出す。


「今日はここまでだ。明日からは壊れるまでやってもらう。」


気が付くと、いつの間にか大雨が止んでいた。

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