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キャンバス~色なき世界のアービトレーター≪仲裁人≫~  作者: ぶーたん
第2章 ギルド結成編

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第41話 ドワーフの名工

クロは一人で買い食いしながら、歩いていた。店を構えている武器屋がないものか、歩き回っていた。だが、中央貿易都市は広いため、一周すると一週間はかかる。それでもいいが、宿まで遠くなってしまう。買い食いついでに武器屋の情報を聞いて回った。


「武器屋ならあの先にあるエルフがやっている所が、この辺じゃ人気だよ」


「へえ。エルフの店ねえ。ありがとう。ちょっと見てみるわ」


クロは教えてもらった武器屋に向かった。見えてくると行列が出来ていた。本当に人気の店だ。ディスプレイには宝石が彩られた武器や防具があり、冒険者のおしゃれ目的の店なんだ。こういうおしゃれなのじゃなくて性能にこだわった店がいいんだが、どうしたものか。並んで素材だけ売るか。


悩んでいると向かいの方に活気のない武器屋があった。「バール」という店だ。客が一人もいないが、見てみるか。


「邪魔するぞ」店の人が見当たらない。


クロはとりあえず置いてある武器を見た。かなり見た目は悪いが、魔力が奇麗に流れており、かなり丈夫そうだ。


「誰だ。お前さんは?」ドワーフが話しかけてきた。


禿げた頭にタオルを巻いて、髭は長く、ドワーフならではのガタイの良さ、職人って感じだ。


「ああ。武器屋を探していてな」


「ガキに売る武器なんぞないわ!」急に怒り出した。


「なんだよ。そんなもん知らねえよ」


「最近の若いもんはおしゃれだ。なんだ言い出しおって」愚痴を言い始めた。


「俺はおしゃれな武器には興味ない。性能の良い武器を作ってほしいんだ」


「ほう。少しはわかるガキじゃないか。予算はいくらだ」


「金は今はねえ」


「馬鹿野郎!そんなんでこのバール様が作ると思うか」


「バールっていうのか。名前持ちのドワーフってことは腕利きなんだな」


「なんでえ。ドワーフについて詳しいじゃねえか」


「前に赤の国でドワーフに助けてもらってな。酒飲んだ時に聞いた」


「そういうことなら早く言えよ。悪かったな怒鳴って。お前さん名は?」


「クロだ。よろしく」


「わしはバールじゃ」


「よし、じゃあ決めた。ここで取引してもらう」


「取引?」バールは髭を触った。


「素材の買取できるだろ」


「まあできるが、さすがにゴブリンの爪とかなら値はつかんぞ」


クロはローブのポケットから素材を一つ取り出した。


「クロ。いい素材じゃねか。これなら買い取れるぞ」


「じゃあ、結構あるから出していいか」


クロはポケットから大量の素材を出そうとした。


「待て待て。そんなの店頭に置かれたらたまったもんじゃねえ。裏に素材置き場があるそこまでついて来てくれ」


クロはバールについていった。一人でやっている割には裏もあるとは、大きい工房だ。道具もかなりあり職人って感じがする。裏に着くと素材が分けて置かれていた。


「ここに置いてくれ」


クロは大量の素材を置いた。バールは驚きの顔を隠せずにいた。こんなローブに山のような素材が入っているのだから。


「これはすぐに換金は出来んぞ。そんなに金持ってないからな」バールは困った顔をした。


「別にあとからでも払ってくれればいいさ。ただちょっと手持ちの金がほしい」


「まあ、そんぐらいなら出せる。本当に後でいいんだな」


「ああ、それとナイフ作ってほしいんだ。割と急ぎで。いつできる?」


「それなら、今日中に作れるが、いいのかナイフだけで」


「今のところはそれでいい。ただ銃と弾も作ってほしい」


「まあいいさ、こんだけの素材があれば余裕よ」


「じゃあギルド証に後で振り込んでおいてくれ。明日ナイフ取りに来る。それと素材があったらまた買い取ってくれるか?」


「当ったり前だろ。こんないい客逃す方が馬鹿ってもんよ」


「じゃあ、そのうち、転移魔術の刻印させてくれ。遠方から送る」


「転移魔術ってそんな金どこから来るんだ?」


「俺の仲間にやってもらうから、場所だけ用意しといてくれればいいよ」


「とんだ太客が来たもんだ。これからよろしくなクロ」


「こちらこそよろしくバール」


二人は握手をした。ドワーフはなんだかんだいっていい奴らだ。情に厚い人間より人間味がある。ギルド証にお金を振り込んでもらうとクロは店を後にした。


クロは宿に向かって帰ろうとすると人が集まっていた。たくさんの驚きの声が聞こえる。殺人事件でもあったのか。それとも貴族の誘拐事件か。とりあえず人混みを抜けていくか。


「緊急ニュースだよ。中央ギルド国家の王イリア・ロドスと武術国家メラクレスの王女殿下ヒュメルドーナ・メラクレスの結婚が決まったよ」新聞屋が号外を配りながら、人々に渡していた。


報告を聞いた民衆は冷ややかだ。お祝いムードではなかった。


「武術国家もついに地に落ちたね」


「あんな自分たちだけ値上げするからだ」


「知っているか。武術国家は防衛隊を雇う金すらないらしい」


「また何か企んでいるに決まっている」


様々な不満・噂が周囲から聞こえる。それもすべて武術国家に対してだ。数年の間に何かあったらしい。仕方ない、情報屋で話でも聞きに行くか。それともギルドで聞くか。


クロは人混みを抜けて歩いて行った。

いつも読んでいただきありがとうございます。

更新すると読んでいただけるのは大変ありがたく思っております。

ドワーフは人間味あふれる感じのおじさんキャラにしてみました。

今後どう登場させるか悩みですが、考えてはいませんが・・・。

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