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キャンバス~色なき世界のアービトレーター≪仲裁人≫~  作者: ぶーたん
第2章 ギルド結成編

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第39話 荒くれ稼業

クロ一同は寝ていた。ロウは近づいて耳元で叫んだ。


「いつまで寝てるんじゃ。早く起きんか!!!」ロウの怒鳴り声が小屋に響き渡った。


「じじい。うるせぞ。そんなでかい声出すとぽっくりいっちまうぞ」クロは呻いた。


「いいから早く準備せえ」


「な~に。ロウ。うちはまだ眠いのだ」ウィッチはグズっている。


「馬鹿垂れどもが。中央貿易都市に向かうと昨日言っておったろうが、朝から動かんでいつ動くんじゃ」ロウは活きのいい罵倒を浴びせた。


「じじい。元気だな。そんなに急がなくて中央貿易都市は閉まんねえよ」


「お前らがダラダラしとるのが、悪いんじゃ。早くせんとついていかんぞ」


「なんだ。じじい。一緒に行く気になったのか。素直じゃねえな」クロはにやりと笑った。


「やったー!うちロウの料理好きなのだ。クロは焼くだけだからすぐ飽きるのだ」


「ロウ様。これから主をよろしくお願いします」カゲは深々と頭を下げた。


「さっさと行くぞ。ここから一週間はかかるんじゃ」


「そんなにかかるのかよ。ウィッチお前転移出来ないのか?」


「魔術の刻印をしないと行けないのだ。うちは中央貿易都市には行ったことがないから無理なのだ」


クロ一行は行く準備をした。ロウのお酒を持っていくのは面倒なので、ウィッチが小屋に隠蔽魔術を施してもらった。


ロウが道を案内してくれるようで、迷わず行けそうだ。


「この先に地割れで崖になっておる所があるんじゃ。そこを渡れれば早いんじゃが。急がんと夜になってしまうわ」


ロウ曰くこの辺りは夜に魔獣が活発になり、襲ってくるようだ。小屋周辺にいないのは大体訓練がてら倒してしまったみたいだ。


「崖ならウィッチで飛んで行けるだろ」


「まあな。うちは天才魔法使いだからな。こんな人数なんてことはないのだ」


「旅とは念には念を入れねばならんもんなんじゃ」ロウは長年冒険者をやっていたこともあって、旅には慎重だ。クロは行き当たりばったりで計画などない。カゲは冒険者じゃないから道を歩くのは苦手で、ずっとクロの影に入っている。ウィッチは何も言うことはない。


何時間か歩くとロウが足を止めた。


「ほれここじゃ」


見てわかる、数キロほど地面が裂けて、向こう側が見えない。地割れの下は深い闇に包まれていた。


「すごいのだ。これはどうなったらできるのだ」


「下を見てみい」ロウが下を指さした。


大型魔獣がたくさんいる。この魔獣たちが歩いて、地面が削れていった跡なんだとか。


「いいねえ。大型魔獣の素材取っておけば、中央貿易都市で売れるぞ」


クロは考えなしに崖から飛び降りた。昨日の魔撃を試すいい機会だ。亀みたいなでかい大型魔獣を狙っていた。拳に魔力を集中させ、当たった時に飛ばす。いける、一撃で倒してやる。


「くらえ。魔撃!」


すさまじい衝撃が走った。魔獣はその場で倒れ、周辺の魔獣が警戒した。


「まずい。やっちまった」クロは焦った。


クロの拳から肩まで骨が折れていた。血が噴き出て来て、力が入らない。


「ミスった。魔力に意識しすぎて、拳に魔力残してなかった」


周囲魔獣がクロを血走った目で睨みつける。


「やば。カゲ出番だ。魔獣の足元を縛れ。じじい、代わりに倒してくれ。ウィッチ、魔法で腕治してくれ」クロは大声で助けを呼ぶ。


「主の仰せのままに」カゲはクロから出て来て、魔獣を黒い影で縛り付ける。


「なんだあのバカは。まったく小僧はしょうがないのう」ロウは飽きれながら崖から飛び降りた。


「は~い。今治療してあげるから死なずに待つのだ」ウィッチは杖に乗って降りていく。


ロウが全ての魔獣を倒すと、クロの方に駆け寄った。心配してくれたのか。さすがは仲間。


「このバカたれが!」ロウはクロに強烈な拳骨をかました。


「いてえな。結果的にうまくいったろ」


「どこがじゃ。むやみに突っ込み出しおって」ロウは顔を真っ赤にしている。


「いいから、早く素材取れよ。日が暮れるぞ」


「お前のせいじゃろうが」


ロウの説教が終わると全員で素材を取った。かなりの量だ。


「これどうやって持っていくつもりじゃ」


「ウィッチいけないのか」


「うちは保管場所がないと魔術は使えないのだ」


「たく。しょうがない」


クロはローブの外ポケットに入れ始めた。どんどん入っていく。一体どういう仕組みだ。


「なんじゃ。小僧最初からお前さんが持てばよかろう」


「いくらでも入るけど、重くなるんだよ。だから持ちたくないんだよ」


クロの持っているマジックアイテムのローブはポケットが付いており、広がって大抵のものなら収容できる。生物は入れることが出来ない。入れた分だけ重くなるが、魔力で軽くしている。


「ウィッチここから飛べるか?」


「う~ん。さすがにどこまであるかわからないから、飛んで行けないのだ」


クロ一行は歩いていくことを余儀なくされた。


「まずは地上を目指すとするかの。壁に沿って行けば、着くじゃろう」


こうして道中、魔獣を討伐し、素材を集めながら、着実(?)に中央貿易都市に向かって行く。

いつも読んでいただきありがとうございます。

クロの性格が初期よりかなり明るくなってきました。

面白い仲間といるとはしゃいでしまうクロ、

子供らしい一面もあり、パーティーのバランスよくなりました。

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