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キャンバス~色なき世界のアービトレーター≪仲裁人≫~  作者: ぶーたん
第2章 ギルド結成編

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第37話 運命の再会

クロ達は草一つない荒野の道を歩いていた。一体ここはどこなんだ。


「なあ、ウィッチ空飛んで上から周辺見てくれ」


「は~い。この天才魔法使いに任せなさいなのだ」


ウィッチは杖に乗り、上空へ飛んで行った。周囲を見渡した。この周辺は荒野が大半を占めている。道なりに小さな小屋を発見した。こんな人気が無い所になんであるんだ。


「クロ。うちの見立てによると数キロ先に小屋があるのだ」


「ほんとか?なんで小屋なんだ。村とかなかったのか?」


「全然ないのだ。荒野ばかりなのだ」


「仕方ない。行ってみるか。案内できるか?」


「任せるのだ!この道真っ直ぐ行くのだ」


ウィッチは杖に乗り、クロを誘導した。


案内されると本当に小屋が見えてきた。


「本当に小屋があるな。ウィッチの目がバカになったのかと思ったが」


「そんなわけないのだ。この天才魔法使いが見間違えなどするわけがないのだ」


「ん?待て。あのボロ小屋から人の匂いがする。なんかあったことがあるような……」


「クロ。うちをバカと言いすぎて自分がバカになったのか。あんなボロ小屋に人が住めるわけがないのだ。さてはうちを騙そうとしているのだ」


「してねよ。なんか一回会ったことがある気がするんだが、まあ行けばいいか」


小屋に着くと驚いた。この人気がない場所で「BAR」の看板が付いていた。


「こんな小さい小屋でバーだ?」


「クロはおこちゃまだからお酒飲めないか」


「多分俺もう15歳になったぞ」


クロの影から急いでカゲが出てきた。


「主を子供とばかり、勘違いしておりました。申し訳ございません」


「気にすんな。自分でも生まれた日がわかんねえからな。あんまり気にしたことないんだ」


小屋の前で話していると、小屋から人が出てきた。クロは思い出した。なんでこの匂いを忘れていた。2年前の武術国家の武闘大会で優勝したロウだ。


「うるさいの。開店までまだ早いぞ」文句を言いながら扉を開けた。


「お前あの時のじじい。なんでこんなところにいるんだ?」


「それは小僧。お前もだ。こんな辺鄙な所で何してるんだ?」


カゲとウィッチは状況が理解できなかった。二人は知り合いなのか。なんか二人とも仲良さそうだと思った。


「おい、じじい。決着つけようぜ」クロは2年前同様に煽った。


「負けておいて、まだ凝りとらんのか」


「負けてねえ。邪魔が入ったからな。あのままやったら俺が勝ってた」


「そうかの。指一本触れられん小僧しか覚えておらんわ」ロウは煽り返した。


一触即発の二人。ああ、この二人仲良くなんてないんだ。二人はケンカ好きなだけか。


「カゲとウィッチは絶対邪魔するなよ」クロは準備体操をしながら、警告した。


「は~い。早めに終わってね。ここは暑いのだ」


「主の仰せのままに」


カゲとウィッチは小屋の方で椅子に座って見守る。


「3人がかりでもよかったんじゃがな。いいのか1人で」


「当たり前だろ。お前との決着に邪魔が入ったら、意味ねえだろ」クロはローブとTシャツを脱いで投げた。


「ほう。男らしく勝負か」ロウも上着を脱いだ。その身体は筋肉の塊だ。


「なんで男は裸で戦いたがるのだ?カゲはこうなってはダメなのだぞ」


カゲは複雑な顔をした。かっこいいと思った自分がいたのに否定されては何も言い返せない。


クロとロウは目を離さず、睨み合う。太陽が二人の真上を通過した。その瞬間に二人はじっくりと距離を縮めていく。手の内がわかっている以上、お互い無理に攻めない。


手が届く距離になった。クロから仕掛けた、連続してパンチを当てに行くが、受け流される。クロは負けじと、攻撃を止めない。


一見するとクロが押しているように見えるが、クロは手ごたえを感じていなかった。これだけ打ち込んで、まだ一度も当たってない。決まったと思っても、全部受け流される。我慢できずに、大振りで殴り掛かった。ロウは隙を見逃さずに一撃打ち込んで吹き飛ばす。


「こんなもんか。小僧」


「ふざけんな!まだやれる」


クロは立ち上がって、獣化しようと構えた。だが、できない。


「小僧。2年前より魔力がうまく流れておらんな。どうせ無茶な使い方したんだろう」


ロウの言ってることは当たっていた。赤の国で力を使ってから、上手く魔力が使えなくなっていた。だが、どうすればいい。せっかく強い奴が目の前にいるのに……。


「くそ、じじい。だから手を抜いたんじゃねえだろうな!」


「小僧相手に本気など出すものか」ロウは掛かってこいと挑発した。


クロは突っ込むが、簡単に吹き飛ばされた。やはり、単調な攻撃は当たらない。どうしたら獣化できる。


クロは何度も挑むが、吹き飛んでしまう。だが、それと同時に身体が熱くなっていった。


「ちくしょう。見てろ」


クロはどうにかできると考えていた。目は赤くなる。なら部分的にならやれる。魔力も動いて流れが掴めてきた。ゆっくりと動かしていけばいい。


「見せてやるよ。『部分獣化(エンジンギア・アクセル)』」


クロの手と足が獣化した。少しずつなら獣化ができる。これなら戦える。


先ほどより素早く動けるようになり、ロウも受け流しきれなくなってきた。

これならいける。そう思ったが、ロウの拳に魔力が集まる。

なんだこの技。何かまずい。

とっさにガードした。

その上からロウは勢いよく殴って来た。

なんとか防げたと思ったが、腹部に衝撃が走った、勢いよく飛ばされた。


「どうじゃ。諦める気になったかの」


「ゲホ・・・何だよ今の。能力じゃないな」


「わしが編み出した魔力の貫通攻撃『魔撃』じゃ。どんなに表面が堅かろうが、中を打ち抜かれたんじゃ、相当痛いはずじゃよ」


ガードの中を打ち抜かれたのか。道理で痛いわけだ。だが、おかげでいい技思いついた。


「じじい。やっぱお前面白いよ。こっちも見せてやる」クロは立ち上がり、獣の構えを取った。


魔力を身体に流す。この感じだ。今までより時間がかかるが獣化できる。


完全獣化(エンジンギア・フルスロットル)』クロは獣化した。


一気に間合いを詰めて、殴りかかった。ロウは両手で構えを取った。


「くらえ。じじい。『ガイア・シュート』」


ロウの手を目掛けて殴った。クロは吹き飛んだ。ロウはガードしたが、内側から魔力の攻撃で吹き飛んだ。両者ともに倒れる。


「魔撃を一度見ただけで真似るか。だが、まだまだだのう」ロウは軽々と立ち上がった。


「ここからだろ。じじい」クロも負けじと立ち上がる。


お互い引かない殴り合いが夜まで続いた。カゲは熱心に見守り、ウィッチは寝ていた。クロは本当に楽しそうにしていた。

いつも読んでいただきありがとうございます。

男の戦いといえば上半身裸が王道ですよね。

唯一女性のウィッチが突っ込むのがまた味を出しますよね。

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