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代償は伴うもの

私は知り合いが少ないので流行っている話についていけたことが無い。

そんな私が今流行りの「幸せを買える」という話を聞けたのは流行ってから随分後のことだったようだ。

友人は全員が勿論知っているだろうという口ぶりでこう言った。

「あの幸せ買えるやつさなんか事件あったらしいよ。」

ここでようやく私は幸せを買う話を聞いた。私は幸せを買うことも知らなければ事件があったらしいことも知らない。

「な、なにそれ?」

私はとんちんかんな声を出しながらそう聞いた。

「のあは幸せを買えるって所からわからない?」

友人は私を馬鹿にはせずに優しくそう聞いてくれた。そんな友人だからこんな私が付き合えているのだろうなと思いつつ首を縦にふった。

「えっとねえ私も聞いた話だから本当かどうかも分からないんだけどね、幸せな人生を買えるらしい。代償は寿命だってさ。どうやって寿命なんかを削れるんだろうって大半の人は嘘だろうって馬鹿にしてると思うけどね。」

そんな意味のわからない話が流行っていることに私は今の時代どうなっているんだと不思議に思った。

「そんな売り物があるんだね。事件っていうのは?」

「事件は、えっとね、多くの寿命を売って幸せな人生を買ったら必然的にすぐ死んでしまうじゃない?」

人の寿命にもよりそうだが、60歳まで生きるとして59年を売ったら1年しか生きれないもんな。そう考えてるうちに彼女は話を続けた。

「子供がね寿命を売って死んでしまったらしくて、その親がそんな意味のわからない話を信じられない、変な麻薬的な何かだって激怒してる事件を最近聞いた。」

まあ現実的なところ麻薬的な何かだと思うのが妥当かもしれないな。

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