周回プレイ!人生周回しました
初めまして、ヨイトコロです。
このサイトで皆の小説を読んで、自分も作ってみたい!と思って書きました
「装備資機材を有効活用し、受傷事故の防止に努めよ」―――薄れゆく意識の中で最後に聞いた無線は、お約束だが自分が守れなかった指令だ。
何がいけなかったのか?応援を待たなかった事か、それとも準備を怠った事か?何れにしてももう遅いだろう。
「お客さん、ゲームオーバーですよ」誰かが俺を揺さぶっている。
目を開けると無機質な白い天井と、俺の体に手をかけている女性が居た。
身長は155cm、やせ形、白いローブ?、そして‥金髪?
女性の外観を見るに、看護師では無いだろうな。
俺はその女性に「すいません、署の関係者はいませんか?」と質問をした。
女性がくすくすと笑いながら壁を指差すと、そこには血塗れで倒れ伏す俺の姿が映し出されていた。
「貴方は命を失いましたので、あの世界にはログイン出来ません。」
「次も似たような世界にしますか?」
女性はまるで決められた様にすらすらと話す。
こんな簡単に貴方は死にましたと言われても実感が湧かないし、ログインだとかまるでゲームか何かの話みたいだ。
多分夢か何かだろう。
俺はその女性に「じゃあ同じ様な世界観で頼むよ、家族や友人にももう一度会いたいから人間関係もそのままでね。あと名前は何て言うの?」と返した。どうせ夢だしため口で。
女性は「夢子です。夢ちゃんでも良いですが‥まずは貴方の名前を決めて下さい。」と適当な感じで答えた。
名前なら親がつけてくれた浮島ワタルという名前があるのでそのままで。
彼女は「本名プレイとは珍しいですね、遊び心が無いと言われた事は無いですか?」と何が面白いのかしきりに笑っているが、こちらとしては早く目が覚めて欲しい。
俺は「そろそろ覚めるんじゃないか?もし次の世界に行くんなら、何か特典とかないの?ゲームみたいな物なんでしょ。オプションとかステータス、ポーズ機能とか無いの。取り敢えずお休み」と突き放し、ベッドに身を預けた。
彼女は「はい。貴方は信じないと思いますが、次の世界では周回プレイの特典として今周回までの記憶の保持と、ステータス開示機能を解放します。貴方が今回たどり着いたエンディングは下の下なので与えられるのはこれくらいですね。あとは―――」
耳を閉じて聞いていると、これは寝れるな。まるで子守唄みたいだ。
「―――残機は大事にして下さいね」
震えた声だけが耳に残った。
アドバイスがあればよろしくお願いします( ノ;_ _)ノ