鉱山へピクニック!〜〇〇を添えて〜 後編
誤字脱字が.....止まら、ない.....です。
『ペリクロ草原』から『ドゥルム鉱山』へ歩いている最中――
「あ〜はいはい。なるほど」
「どうしたの?」
「なんか更に新しい魔法を入手したんだけどな、使えない事が分かった」
古代魔法。こいつはかなりの曲者だった。
「最初に覚えた魔法の消費MPがな......多いんだ」
「どれくらい? 2000?」
「......ん」
「え?」
「20万.....」
最初に覚えた古代魔法、『空間生成』こいつの消費MPが20万なんだ。バカだね。
「に、20万? 2万じゃなくて?......いや、2万でもおかしいんだけど」
「バッチリカッチリ20万だ。これは多分、エンドコンテンツ的なやつだろ」
「あ〜なるほど。それなら理解できるね」
まぁ、エンドコンテンツだとしたら見つけるのが早すぎるんだけどな。
俺の取得スキル欄に『古代魔法』がレベル1でずっと居座ることになるの、少し悲しいな。
「『龍魔法』は......使えそうだな」
「だね。『ファイアブレス』で600MPならまだ使えるよね」
『古代魔法』先輩のインパクトが強すぎて、龍魔法の600MPが少なく感じる。
「この魔法はまだ使える部類だから鍛えないとな〜」
総合部門で隠し技として使いたい。雷はワイバーン戦の時に、とんでもない音と共にバレただろうからな。念には念を、だ。
そして歩く事数十分――
「「着いた〜!!」」
「着きましたね〜」
やっとこさ鉱山に着いた。遠かった〜
「もうお昼を少し過ぎたとこだし、お弁当食べよっか」
「だな、そうするか」
「はい、そうしましょう!」
「ほい、『ルナちゃん特製スイーツ☆サンド』だ。多分デザート枠だな」
「ねぇ、態々名前を言う辺り、実はその名前気に入ってる?」
「まっさか〜!!............はい、ほんの少し気に入っています」
「んうぅ。それ、諦めじゃなくて吹っ切れてるんじゃないかな」
んうぅ!? んうぅって初めて聞いたぞ!?
......うん、そんな事は今はどうでもいいや。
「まぁ、いいだろ? もしこれからアイテムの販売要素が追加されたら『ルナちゃん特製』シリーズで売るのもいいかもしれないしな」
「うん、一旦落ち着こうね」
......少し落ち着いてから、お弁当タイムをしました。
「「「ごちそうさまでした」」」
サンドイッチ、美味しかったです。また食べたいです。
「さて、本来の目的を果たすか」
「だね! 忘れるところだったよ」
さぁさぁみんな大好き砂鉄採取のお時間だ。
「これって......鉱山内で使った方がいいのか?」
「あっ、う〜んどうだろうね? 試しに外で1回使ってみる?」
「だな、そうしようか。リル、周囲の警戒頼む」
「はい! お任せ下さい」
さて、どうやってマグナを使ったものか。
今は鉱山と草原の境界にいるから、ここら一帯を魔法の板で地面に押し付けてみるか。
こんな事になるなら魔法を作る時のイメージを個体にしておけば良かった。なんで現象でイメージを固めたのか......はぁ。
「『マグナ』! とりあえず全開で!」
バチバチッ! っと音を立て、雷で出来た15m四方の板が生成される。
「は? これどうすんの?」
「触れ......なさそうかな?」
「触ってみるか。磁力の塊みたいなもんだし、多分無理だろ」
覚悟を決めてマグナを持ってみる。
「お? おぉ! めちゃくちゃ軽い!......でもデカすぎだな。小さくしま〜す」
15cm四方まで小さくした。さようなら、俺のMP達。
「ほら、ソルも持ってみるか?」
「うん! どんな感じ?」
ソルにマグナを渡す。すると――
「「あれ?」」
マグナはソルをすり抜けて落ちた。
「父様、それは魔法の使用者しか使えない部類のものだと思います」
「あ〜なるほど。あの謎理論が働いているわけだな」
考えても見るか。本来目に見えないはずの磁力が雷で出来た板になった上に、手で持てるなんておかしいもんな。
「う〜ん、残念。私も何かしたいな〜」
「そうだな............何も思いつかないな」
はぁ......ソルの事を考えていなかった。反省だ。どんな物事にも第2のプランを考えるべきだったな。
「ごめんソル。考えが足りなかった。すぐに終わらしてくる」
「ふふっ、大丈夫だよ? 何かしたいとは言ったけど、別に何もしなくてもルナ君と一緒にいれるなら大丈夫だから」
「ありがとう」
次に一緒に何かするときは、もっと色々考えてからするようにしよう。
「じゃあもう1つ、『マグナ』!」
両手にマグナを持てばその分効率が上がる......よね? って言うか砂鉄採れる?
......マグナを鉱山側の地面に近づけてみる。
すると『ピタッ!』とマグナに砂鉄が集まってきた。
「「「おぉ〜」」」
謎の感動が生まれた。やはり砂鉄採取は楽しいな。
「でも、これはどうやったらアイテム化するんだ?」
「「さぁ?」」
困った。このままじゃただ砂鉄が集まっただけで、アイテムになっていない。どうすればいいんだろう。
「まぁ、このゲーム的に必要なのは......『器』かな」
「なるほど。それは可能性が高そうだね! でも、ルナ君は砂鉄を入れるものを持ってるの? 私は無いよ!」
「俺も無いな。無いということは作るしかないな」
「え? 外で生産するの?」
「そうだ。一応鉄は少しあるし、道具は常に持ち歩いている。あとは周囲の安全を......2人に任せていいか?」
「うん! まっかせて!」
「勿論です」
ありがとう。感謝の気持ちでいっぱいだ。用意の悪い俺でごめんよ......
「ありがとう。じゃあすぐに作るから」
20分後――
「出来た。2人ともありがとう」
「どういたしまして、かな? 特に敵は来なかったからね」
「お疲れ様です父様」
「そっちもお疲れ様。それじゃあ早速砂鉄を集めつつ、こいつに入れてくか」
今回作った砂鉄用の器はこんな感じ。
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『非磁性の容器』Rare:9 製作者:ルナ
内容物:なし
付与効果:『非磁性』
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徳利の様な形状の器だ。これなら持つ時に落としにくいだろうからな。
それと『非磁性』ってのはマグナとかにくっ付かなくする効果だな。適当にイメージしたら出来た。
そしてマグナで砂鉄を集め、器に入れると――
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内容物:『砂鉄』×2
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「採れたぞぉ!!」
「やったねルナちゃん!」
「それはやめて?」
平気な顔でとんでもねぇ事を言いやがったな。
「それは......それはアカンよ。僕の心は傷ついた! 1パーセント程」
「全然問題なさそうだね」
「まぁな。この程度の傷だったらソルとリルの力で修復よゆ〜」
そんな軽口を叩きながら砂鉄を集めていく。
「よいせ、っと。こんなもんでいいか」
昼から夕方まで砂鉄を集めた結果、4000個ほどの砂鉄が採れた。
いやね、器の表記には4000と書いてあるが、砂鉄1が大体小さじ1杯程の量だった。だから砂鉄を水と同じ重さとするなら、約20kg程の砂鉄が集まった。
いや〜砂鉄を集めるの、かなり疲れた。でも今後はこれを繰り返すことになるんだろうな......
「お疲れ様、ルナ君。中々時間かかったね」
「そうだな、今回はありがとな。リルも見張っててくれてありがとう」
「お役に立てて何よりです」
2人には感謝が尽きないな。
「じゃあ帰るか。ソル、あっちで一緒にお昼食べるか?」
「うん! 後でそっちに行くね!」
さぁ、ログアウトしたら昼ご飯を陽菜と食べて、その後に刀を作るとするか。
ピクニック編の〇〇に砂鉄を入れるかワイバーンを入れるか悩んだ結果、〇〇にしちゃいました。
えぇ、選ぶ事から逃げたのです。私は。
ソルさんの「んうぅ」の時の表情は、頑張って想像するしかありません。私に絵の才能があれば、Twitterの方で載せるんですけどね.....
あ、次回から再開する武術大会の準備編ですが、そうですね.....ルナ君のせいで半分程悲しい事になるんですよね。早く気づいて、ルナ君!ソルさんもルールを再確認してあげてー!
ではでは評価・ブックマーク宜しくお願いします!
誤字脱字報告、とても助かってます!.....本当に。




