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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第3章 弟子と王都
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卒業とサブマスター

進められる喜びを感じます...

 



「おはよう」


「おはようございます、父様」



 よし、大丈夫だ。覚えている。前みたいに疲れて忘れている、なんて事はない。

 それに、証拠も出せる。



「顕現せよ、ステラ」



 そう呼ぶと、手にステラが現れた。



「へぇ〜こんな感じなんだな」


「凄いですね!顕現効果のある武器は殆どが神器なんですけど、父様と母様が作れば、神器じゃなくても出来るんですね!」


「そうなのか......」



 王都に行ったら、あっちのプレイヤーとか、現地人に神器の事を聞いてみるか。


 王都でやりたいことが増えた。そう思いつつ、ステラをインベントリに仕舞う。



「さぁ、ソルは起きてるかな?」


「起きてるよ〜」



 ソルが入ってきた。......少しビックリした。



「おはよう、ソル」


「おはよう! ルナ君、リルちゃん!」


「おはようございます、母様」



「じゃあソルも合流した事だし、卒業出来るかどうか、聞いてみるか」


「うん!」


「はい! 卒業出来たら、父様はまた戦闘を主に活動するのですか?」


「そうだな〜、家とかあるなら買いたいしなぁ。冒険者として依頼でもこなすとしよう」



 もう宿暮らしは嫌だ。ちゃんとした家が欲しい。

 そう思うのは、強欲だろうか。



「いいね! 私もルナ君と一緒に冒険者やりたいよ!」



 やったぁ!



「まぁ、家が買えるのか分からんからな。とりあえず王都に行く前に、弟子の卒業をしないとな」




 そうしてフェルさんの武器屋に来た。




「「「こんにちは〜」」」


「おう!いらっしゃい!今日も練習か?」



 ふっふっふ。



「フェルさん、これを見てください。顕現せよ、ステラ」



 これ、カッコイイ。凄く気に入った!



「おいおいおいおい、マジかよ!」


「マジです。製作者と名前と性能を見てください。これで卒業できますか?」




 たっぷり5分、フェルさんはステラをチェックした。





「あぁ。問題ねぇ。俺は『聖剣』を作ると思ったんだが......まさか『聖魔剣』を作るとはなぁ......」


「やっぱり聖魔剣は凄いんですか?」


「当たり前だ。そもそも『聖魔』の名のつくアイテムってのは、矛盾するものだからな。『聖なる力』と『魔を宿した力』、これは本来、反発し合うんだよ。......だから『聖魔』の力を持つ物は、神にしか作れない、とも言われるな」



 マジか。これまで結構作った気がする。




「ま、そういう訳で、100点で合格のところを、2人は150点以上取ったわけだ。これにてルナ、お前は俺の弟子を卒業だ。おめでとう」





「ありがとうございました!」





「おめでとう! ルナ君!」


「父様、おめでとうございます!」



「師匠らしい事、出来なくてすまんな」


「いいんですよ。沢山貰いましたから」



 作業場所、知恵、経験、道具、材料もくれた。そんなフェルさんを責める事はできないし、したくない。



「そう言ってくれると助かるぜ」




 あ! イニティを出るなら、アレを買っておこうかな。




「フェルさん、『刀』をくれませんか?」


「刀? いいぞ。卒業祝いに、好きなだけ持ってけ」



 有難い! 俺、アルトム森林のボス戦で刀を使いたいんだ。



「ソルとリルは何本使う?」


「私は1本かな。二刀流は合わなかったからね〜」


「私は使ったことがありませんので、とりあえず1本でお願いします」



 俺も1本でいいかな。刀と直剣、1本ずつの二刀流で行こう。



「って事で3本下さい」


「はいよ、3本だ。改めて卒業おめでとう。これから王都に行くルナ達に、俺からの忠告だ。王都には色んな鍛冶師がいる。友好的な奴から、敵対的なやつまでな。だから、付き合う人には気をつけろよ? もし、王都での生活に疲れたら、何時でも戻って来いよ?」



「はい! もちろんです。この街には俺の数少ない友達がいますからね! 遊びに来ますよ!」


「おう! その時を待ってるとしよう。それじゃあ、行ってこい!」



「「「行ってきます!」」」




 こうして刀を貰い、王都に行くためにインフィル草原に向かって歩こうと思ったのだが......




「ギルドに行っておくか」


「そうだね。レイナさんとか、スパーダさんに知らせておこう!」




 そして冒険者ギルドに来た。




「そこそこ人がいるな」


「そうだね! って言うか、色んな人がいるね〜ほら、あそこの人とか、弓と剣の両方を持ってるよ」



 ゲームならではの2つの装備だが、両方を装備していると動きにくいんだよな。




「それじゃ、大人しく並ぼう」



 そうして待っていると、色んな話し声が聞こえた。




 ――あれ、ルナじゃね?

 ――マジ?どれどれ?

 ――ほら、あそこ

 ――うわ、マジじゃん。生産メインを辞めたのか?



 う〜ん。まだ、まだ耐えられる。



 ――見ろよあれ、巫女服だぞ。

 ――すげぇ。あんなの服屋にあったか?

 ――知らん。作ったんじゃないか?

 ――そうだったら凄いな。っていうか、めちゃくちゃ美人だな。



 あぁぁ......やばい......心のHPが凄まじい勢いで削れる......



「ソル......俺、心折れそう......」


「ふふっ、大丈夫だよ」



 そう言ってソルが手を繋いでくれた。



「ありがとう」



 俺、精神面で弱すぎるな。どうにかして鍛えないと、何かあった時に動けなくなるかもしれないな。




 その後、リルも一緒に手を繋いで順番を待つ。




「こんにちは、レイナさん」


「ルナさん! ソルさんとリルちゃんも! お久しぶりです!」


「今日はお話があって来ました。スパーダさんを呼んでもらう事は出来ますか?」


「お話ですね、分かりました! 訓練場の方でいいですか?」


「はい。お願いします」




 そして訓練場に行き、待つこと3分。




「よぉ! 久しぶりだな、ルナ」


「お久しぶりです、スパーダさん......と、あれ? そちらの方は?」



 スパーダさんが来たと思ったら、隣に黒髪黒目の和服を来た女性が居た。



「こいつはここのサブマスターだ」


「カレンと言います。『刀神』の二つ名を持ってます。今は冒険者ギルドのサブマスターをしています。よろしくお願いします」


「は、はぁ。ルナです。よろしくお願いします」


「ソルです」


「リルです!」


「ソルさんに、リルさんですね。ルナさんのご家族ですか?」



 !? ......こ、答えにくい......



「そうですよ! 私は父様と母様の娘です!」




 リルさん!? ど、ど、どうしよう。



 ......もうそれでいっかな? 考えるの面倒くさくなってきた。




「そうなのですね。ふふふ」



 この人の目的が分からねぇ!



「スパーダさん、お話があるんですよ」


「そうだったな。なんだ?」


「俺達、王都に行きます」



「「えっ」」


「え?」



 ギルマスとサブマスが驚いてらっしゃる。なぜ?



「どうしてカレンさんまで驚いてるんですか?」


「そ、そうですね。少しショックというか、残念というか......」



 なんでだよ! 分からねぇよ!



「あのな、ルナ。実は、お前さんみたいになりたいって言って、冒険者になる語り人が増えたんだよ。それで、その中に結構優秀な人材が居たりしてな、ギルドとしてはかなり助かってたんだ」


「え? なんで俺みたいな奴になりたい人がいるんですか?」



 好きなことして、楽しんでるだけなんだけどなぁ。



「知らんぞ。まぁ、その語り人達が言うには、『フェンリルと戦ってみたい!』とか、『ルナと戦いたい!』とか言ってる奴が多いから、お前目当てなのは確かだ」



 フェンリルはともかく、俺と戦いたい奴がいるのか......怖いけど、楽しみでもあるな。



「そうなんですね。武術大会で会ったら、コテンパンにするとしましょう」


「そう! それです!」


「え?」



 コテンパンにすると言ったら、カレンさんが声を大にして言った。......ビックリした〜



「ルナさん、あなた、『剣術』のレベルは幾つなんですか? 私が今まで出会ってきた人の中で、1番高い気がするのです!」



 なんなんだ? 本当にこの人は何が言いたいんだ?



「ス、スパーダさん?」


「あぁ〜っとな、コイツ、昔から剣で戦うのが好きなやつでな。見た目から、大体のレベルが分かるんだが、ルナを見て、戦いたくなったんじゃないか?」


「あの、それでも説明が足りません......」



 2割くらいしか理解してない。



「そう......だよな。少し長くなるけどいいか?カレンは喋るなよ?お前が話すと俺より長くなるからな」


「「「「はい」」」」




 それからスパーダさんによる、カレンさんという人物の紹介が始まった。



 まず、生まれが東の島国という事。

 次に、その国で1番の剣士になったので、ここの国の、武術大会に出るために来たということ。



 東の島国は、日本ポジションの国だろうな。



 そして、武術大会の『刀術』部門で優勝し、『総合』部門でスパーダさんに負け、当時からギルドマスターをやっていたスパーダさんの部下の、サブマスターとしてギルドに就任したこと。


 そして最後に、戦闘が大好きであること。


 戦闘が好きで、相手を見れば戦闘系のスキルレベルが大体分かるそうだ。



 何それずるい。俺も欲しい。



 そして、俺を見て『剣術』のスキルレベルが計り知れないということで、戦いたくなったと言うことらしい。




「ところで、どうしてカレンさんはここに来たんですか?俺に何か目的があったんですか?...戦闘以外で」


「それはですね、レイナや他の冒険者が、ずっとルナさんについて話しているからですね。前から気になっていたんですよ、どんな人か。そしたら、ちょうど今日来てくれたので、私も来たと言うわけです」


「そうですか」



 絶対戦いたいだけだろうな......やってみるか?




「カレンさん、俺と戦いますか?」


「いいのですか!? 是非! 是非とも!」



「いいのか? ルナ。コイツ、これでも『刀神』だからかなり強いぞ?」


「えぇ、やるだけやってみます。アクセサリーと、新しい剣を使って戦うので、多分大丈夫です」



 真・ギュゲースの指輪とステラを使う予定だ。



 あ、そういえばソルから貰った指輪の効果、まだ知らないな。



「カレンさん、少し待ってもらっていいですか?」


「はい! もちろんです!」



 よし、なら聞こう。




「なぁソル、ソルから貰った指輪の効果ってどんなのなんだ?」


「あ、解放してなかったね! ちょっと待ってね、今解放するから。『愛を誓う』」



 そうソルが唱えると、ウィンドウが出てきた。


 ━━━━━━━━━━━━━━━

『聖具:愛の指輪』Rare:17 製作者ソル


 付与効果『全戦闘系スキル補正:大』『全魔法補正:大』『全生産系スキル補正:大』『感情強化:愛』『不滅の愛』『専用装備:ルナ』『装備指定:左手の薬指』

 -----------------------------

『感情強化:愛』

 ・装備者が誰かを愛している時、STR、DEX、AGIが1.2倍になる。


『不滅の愛』

 ・装備者が製作者を愛している場合、HPが0になってもその場で復活する。(1度のみ)

 ━━━━━━━━━━━━━━━



「凄いな......」


 効果がとんでもない。全スキルに1.5倍の補正だ。

 それに、『不滅の愛』の効果で俺も、実質残機が1増えたようなもんだ。



「ありがとう。改めて大切にするよ」


「うん! 頑張ってね!」




 お話は終わりだ。戦おうか。




「カレンさん、準備出来ました」




「分かりました! 早速やりましょう!」

対して重要でもないサブマスターの登場だぁ!

さぁ、彼女はどんな戦闘をするのか楽しみですね!


あと3話か4話くらいで王都に行けるといいですね...

あと、その前に掲示板回を挟みたいのですが、時系列に悩みますね...



では次回、『刀神vs自称最弱』お楽しみに!



...戦闘シーン、やばいです。(色んな意味で)




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作者Twitter

くだらないことやユアストのあれこれ(ネタバレ有)を呟いてます!

https://twitter.com/yuzuame_narou

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