表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第3章 弟子と王都
61/492

覚悟を決める準備の準備

2020 12 13に間に合わなかったです...(´;ω;`)


楽しんでください!

 



「た......ただい......まぁ......」



 VITの限界を超えて走って帰ってきた。だってリルが爆速で帰るんだもん。ピクシーに追いかけられた時よりしんどいよ。



「おう! おかえり、ルナ。リル嬢ちゃんなら工房で待ってるぞ?」


「フェルさん......ありが......とう、ございます......ちょ、ちょっと休みたいと思います」



 そうして店先で休憩してから工房に入ると、リルとソルがいた。



「「おかえりなさい」」


「ただい......ま......ってあるぇ? ......ソル? どうしたの?」


「ふっふっふ〜! ルナ君にプレゼントを持ってきたよ!」



 プレゼント? なんだろう。



「じゃじゃーん! これだよ!」


「これは......マジ?」


「うん!」



 ソルが渡してきたのは指輪だ。シルバーリングですな。

 受け取ったので詳細を見てみる。


 ━━━━━━━━━━━━━━━

『聖具:――指輪』Rare:17 製作者ソル


 付与効果『詳細隠蔽:条件』『――補正:大』『――補正:大』『――補正:大』『――強化:―』『――の―』『専用装備:ルナ』『装備指定:左手の薬指』

 ━━━━━━━━━━━━━━━



「んー?」



 詳細を見ると、名前や効果の殆どにノイズが走って見えない。......薬指?



「んー、やっぱり見えない。どうなっているんだ?」


「ふふっ、それはね? 私に『金細工』スキルを教えてくれた人が闇属性の魔法が使えてね、私が決めた条件を達成するか、私が許可したら詳細が見えるようになるの」



 闇属性魔法、すげ~



「凄いな、それは。ところで条件を教えてもらうことは?」


「もちろんダメだよ?」


「ですよね〜」



 う〜ん。ソルが条件に選びそうなの......なんだ? 分からんぞ。もう少し深く考えよう。今までのソルを振り返ってみよう。


 広場、狐獣人、レクチャー、弓、生産、狩り、ボス、俺のトラウマ、ハグ、言葉、リル、子ども、料理、親子.........ダメだ、分からない。



「ふふふっ、そんなに急いで考えなくてもいいんだよ?」


「そうなのか? まぁ、ソルがそう言うならそうしよう。」


「うん、ありがとう! それでね?その指輪、付けていて欲しいの!」


「この指輪をか? ......まぁ、良いけど」



 喜んで付けさせてもらおう。



 そして俺は『人差し指』に付けようとした。すると──



 ━━━━━━━━━━━━━━━

 その部位には装備出来ません。

 ━━━━━━━━━━━━━━━



 ...ふぅぅぅ。いや、まだだ。『中指』ならどうだ?


 ━━━━━━━━━━━━━━━

 その部位には装備できません。

 ━━━━━━━━━━━━━━━


 ぐっ! いや、最後の砦、『右手の薬指』がある。どうだ?


 ━━━━━━━━━━━━━━━

 その部位には装備できません。

 ━━━━━━━━━━━━━━━


 ぐはぁ! GAMEOVERだ!


「ルナ君......そんなに付けるの......嫌?」



 その上目遣いに俺は勝てない。フェンリルの1万倍くらい強いぞ。誇ってくれ。



「......付けさせていただきます」



 俺は『左手の薬指』に指輪を付けた。

 ......もういい。俺も覚悟を決める準備の準備として、ソルに言っておこう。



「いいか? ソル。お前も付けることになるんだからな? 覚悟しとけよ?」


「えっ!? ......う、うん! 絶対に付けるよ!」


「言質は取った。録画もしてるからな。俺は絶対にソルに指輪を付けさせるからな!」



 ふ〜はっはっは! もう俺に怖いものはない!



「うん! 待ってるね?」


「あぁ。リアルで明日、楽しみにしてるといい。それと俺は今日、この後鍛冶とアクセサリー作りしたら落ちる予定だ」


「そうなの? 早いね! 明日が楽しみだよ!」



 ログアウトしたら明日用のプレゼントを買いに行きたいんだよな。これは覚悟の準備だ。




 覚悟の準備の準備はした。次の段階に進むだけだ。



「じゃあ、ソルの為に金属弓でも作ろうか。弦は真鍮と鉄を編んだ物を使おう」


「え! そんな事できるの?」


「あぁ。1度試している。この世界ではそんな事も出来ちゃうんだよ」



 ソルの専用装備が出来たらいいな。......いや、『いいな』じゃない。俺が作るんだ。



「じゃあ、作業に入る」


「うん! 頑張ってね! 見守ってるから」



 見守られるのは恥ずかしいけど、何よりも嬉しいな。



 よし、まず『錆び付いた剣』を溶かす所からだな。


 炉に『上質な薪』を入れ、火をつける。

 10分ほど置いておいて、火が輝くタイミングで剣を入れる。


 そして剣を入れたら更に薪を追加する。


 すると炉の中の鉄の音が聞こえる。



 タン! タン!


 タン! タン!


 このタイミングで鉄を取りだし、鋳型に注ぐ。

 今回は弓なので細長い棒のような型だな。



 そして注ぎ終わると鍛造の作業だ。ここで『魔力打ち』で鍛える。

 もうね、魔力打ち以外で金属を打つことがほとんど無い。便利だし、金属も強くなるし、何よりも楽しいのだ。それが1番大事だ。



 そうして魔力を帯びるまで鍛えた鉄の棒を、ようやく弓の形に整える。今回は総MP量の半分くらいで魔力が宿ってくれた。





 さぁ、ここからは『裁縫』と『金細工』の出番だ。

 弦を作るのに『裁縫』がないと編むことは出来ないし、『金細工』がないとそもそも糸状に出来ない。



 俺は真鍮のインゴットを取りだし、魔道具で熱する。......もう真鍮のインゴットも20個くらいしかないな。そろそろ簪を作らねばな。



 温めた真鍮を魔力打ちで叩いていく。ソルへの気持ちを込めて、叩いていく。


 1時間ほど叩いた辺り真鍮に変化が起きた。

 真鍮が『光る』ようになったのだ。





 ......これ、過去に見た事ありますね。えぇ、そうです。『聖魔神器』を作った時の真鍮の反応ですよ。





「っかぁいいだろう。やってやろうじゃねぇか!最強の弓を作るしかねぇだろ!」



 真鍮の名前を見ると、『神真鍮(愛)の板』になっていた。

 指輪の時は全部玉にしたが、今回は全部糸にする。



 次は鉄を糸にする。......これも試しだが、鉄にも魔力と気持ちを宿してみよう。どれほどの覚悟を持っているか、鉄に分からせてあげようではないか! は〜はっは!





 鉄を熱しながら叩くこと2時間。なんと、鉄も『光る』ようになってしまった。


 もうね、顔が梅干し見たいな表情を作ってること間違いないよ。驚きが凄い。



 なんで出来ちゃったの?



 まぁ、いいや。名前チェックだな。


 ━━━━━━━━━━━━━━━

『魔神鉄(愛)の板』Rare― 製作者:ルナ

 ━━━━━━━━━━━━━━━


 わぁお。レア度が見えないぞ。これ程の品物を糸に変えるとか、俺の頭は大丈夫か?


 ......いや、大丈夫だったらこんなになるまで鉄を打たないか。




 そうして鉄も糸にした。



 真鍮と鉄の糸を編み込んで1本の糸にする。それを弦として使うつもりだ。


『裁縫』スキル込で、編み込んでやると弦が出来た。


 ━━━━━━━━━━━━━━━

『神魔合金の弦』Rare:― 製作者:ルナ

 ━━━━━━━━━━━━━━━



 うっわぁ。名前カッコよすぎだろ。中二心がくすぐられる。



 そして出来た弦を弓に取り付ける前に、弓に装飾をする。




 紫色の魔力を纏う弓に、神真鍮の糸を巻き付けていく。指輪の時と同じように、蔦をイメージしている。


 そうして神真鍮の糸の装飾を終えたら、次は魔神鉄の糸でも同じように装飾をする。


 こいつの装飾は少し変えて、『蔦に巻き付く蔦』のイメージだな。


 そうするとまるで金の蔦と銀の蔦が追いかけっこをしているように見える。



 うん、完璧だ。



 そして最後に『神魔合金の弦』を取り付ける。これで完成だ。


 ━━━━━━━━━━━━━━━

『聖魔神器:ミルトルティン』Rare:――

 製作者:ルナ


 攻撃力:1530〜

 耐久値:∞

 付与効果『不壊』『形状変化:弓』『魔力矢生成』『必中』『魔力増強:1000』『全ステータス補正:大』『全戦闘系スキル補正:特大』『全魔法補正:大』『女神の加護』『感情超強化:愛』『専用装備:ソル』

 -----------------------------

『女神の加護』

 ・『ヘラ』・・・『感情超強化:愛』の効果を2倍にする。

 ・『アルテミス』・・・矢に『必中』の効果を付与する。また、月光の下にいる時、装備者に『DEX補正:中』を付与する。

 ━━━━━━━━━━━━━━━



「......ふぅ。マジで最強の弓ができた」


「お疲れ様、ルナ君。どんな性能なの?」


「はい、これだ」





 そう言ってから性能を見せた。


 するとソルは絶句した。





「まぁ、そうなるよな。これ、受け取ってくれないか?」


「......いいの?」


「もちろんだ。もし受け取らなかったらこの弓は溶かさないとダメだからな」


「もう......いじわる」


「ははっ、冗談だよ。じゃあ、この弓を受け取ってくれ」


「うん!」




 ソルにミストルティンを渡した。



「そうだ、ソル。その弓、『形状変化』が出来るから、和弓や洋弓に変えられると思うぞ」


「......ホントだ! 凄いね、これ。大きさも変えられるちゃうから、狭いところでも使えるよ!」


「しかも魔力で矢が出来る上に壊れないという、完璧な弓だ。大切にしてやってくれ」


「もちろんだよ! 一生大切にするよ!」


「ありがとう。喜んでくれたようで嬉しいよ」






 うんうん。ソルは......陽菜は笑顔が似合う。



「じゃあ、いい時間だし落ちるよ」


「うん! 本当にありがとう!」








 そうして金曜日のユアストは終わった。



 -----------------------------



「さて、プレゼントは悩むぞ~」

さぁさぁ、そろそろリアルでの大切なシーンがありますね!楽しみにしてください!


次回のタイトルは未定なので予告できません!シュミマシェン!



評価・ブックマーク宜しくお願いします!


作者Twitter

くだらないことやユアストのあれこれ(ネタバレ有)を呟いてます!

https://twitter.com/yuzuame_narou



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ