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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第3章 弟子と王都
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神匠フェルの弟子 3 聖剣講座

前回、2020年の目標の100話の折り返し、50話でしたね!今年はまだまだたくさん書きますよ!

 

 聖剣講座が始まった。


「まず、『聖剣』とは何か、からいくか。『魔剣』は魔力を宿した剣だったな。では聖剣は?」


「その答えはな、実は曖昧なんだ」


「「そうなんですか?」」


 フェルさんの言葉に、俺とソルがハモって答えてしまったよ。だって驚くでしょ、魔剣ほど分かりやすい理由がないってさ。





「う〜んとな、まぁ、大まかに言えばわかりやすい。だが難しいんだ。そのためにもソル嬢ちゃんが必要なんだ」


「まずな、聖剣は『心宿す』と考えてくれていい。それも善の心。何かを殺す心ではなく、誰かを守る心」


「それとな、おとぎ話じゃ、勇者や英雄が聖剣を持ってたりするが、あれはアイツらの意思で出来ている聖剣だ。強すぎる想いが、武器という形となり、使われたって事だな」



 アイツら? もしかしてフェルさんは勇者や英雄と呼ばれる人に会ったことがあるのか?


 ......まぁ、質問は後にしよう。まずは話を聞かねば。



「それでだな、つまりは『強い想い』、それも『善の心』でないといけない」


「分かりました」



 俺が魔剣を作った時のように、『楽しい』という感情ではなく、他の誰かを想う気持ちがあれば出来るということだな。



「おう。次は聖剣の作り方だな。これは至って単純だ。鍛造の時に想いを込める。これだけだな」



 めっちゃ単純だった。魔剣のように、魔力打ちをしたり、運の要素が絡んだりしないようだ。



「それだけで出来ちゃう物なんですね」


「ふっふっふ。ソル嬢ちゃん、実はな、これが全然簡単にはいかねぇのよ」


「そうなんですか?」


「おうよ! これは誰かを想う気持ちが相当に強くないといけねぇ。それも恨みじゃだめだ。では恨み以外で誰かを想う、強い心とはなんだ?」



 なるほど。俺は見当がつくぞ。『恋心』だろうな。



「あっ、もしかして『恋心』ですか?」


「そうだ! 大正解だな! これで俺がソル嬢ちゃんが必要な理由は分かるだろう? ルナと2人で聖剣を作ってみるといい」


「「えっ!?」」



 おいおいおいおいマジかフェルさん!?

 俺はウェルカムですがソルさんの気持ちが分からないのですよね。


「え......えっと......るなくんは、いいのかな?」


「もちろんですわよ?」


「うんうん。なら俺の弟子の卒業には2人で作った聖剣を見せてくれ。それを以て卒業とする」



 えぇぇ! ?それってめちゃくちゃ難しいのでは!?

 ......これは......近いうちに覚悟決めるか?



「「は、はい」」



 な、何故だ!? 何故聖剣の話のはずが恋の話になっている!?



「じゃあ聖剣に関してはこれくらいだな。ちょうど良い卒業条件も出来たし、後はルナのスキルレベルぐらいか」


「と、ということは、後は繰り返しですか?」


「そうだな。『錆び付いた剣』はあの箱の分はやるが、それ以上はそっちで集めてくれ」


「はい。手持ちで200本はありますし、リルにも行ってもらおうと思います」


「そうか。分かった」


「じゃあソル、今回はありがとうな。また後で会おう、それまで沢山武器を作るとするよ」


「うん! またね! 一緒に聖剣、作ろうね?」


「あぁ、もちろんだ」




 そうしてソルは生産系スキルの取得に戻っていった。




「それじゃあリル、アルトム森林までゴブリン狩りを頼んでいいか?」


「はい! 父様、いっぱい集めてきます!」


「あぁ、頼むよ。それと少しいいか?」


「はい、何でしょう?」


「リル、多分リルはな、他の語り人に話しかけられると思う。だけど、答えちゃダメだぞ」


「そうなんですか?」


「あぁ。怖い話だが、リルが誘拐されたり、最悪殺される可能性もある。ま、出来ないだろうがな」



 リルがフェンリルの獣人である事を知っている人は片手で数えられる人数しかいない。それに、もし捕まったとしても直ぐに抜け出せることだろう。



「だからな、もし、俺やソルの名前がでても無視していい。それでもリルに何かしようとして、強引に近づいてきたりしたら、『闘術』を込めて全力でぶん殴ってやれ。そうしたらそいつはもう、関わってこないだろう」


「分かりました。そうします。では、行ってきます!」


「あぁ。行ってらっしゃい」



 おぉ、なんか今の、すっごく親子っぽい!!



「これで本物の親子じゃないってルナ達は本当によく分からんな。」


「まぁ、いいんですよ。今は」


「そうか。それはそうと、いつソルとくっ付くんだ? このままじゃ全然くっつかなそうだから、あの条件を出したんだが......」


「......うぅ。近いうちにソルに言いますよ。足りないのは覚悟と勇気です」


「なら大丈夫そうだな。さ、ルナは魔力打ちや普通の打ち方でアイアンソードを作るといい。魔力打ちで作った武器は幾つか付与効果が付いてるだろうが、あまり気にしなくていい。『付与』のスキルレベルが80を超えた辺りで、大幅に強くなるからな」


「分かりました。反復練習は得意です」


「おう! 頑張れよ!」


「はい! 全力でやらせてもらいます!」

絶対にくっ付けてやると言う意志を、フェルさんから感じますね!リルちゃんの初めてのおつかいや、ソルのスキル習得は順調なのでしょうか?


次回、『練習と息抜き』デュ〇ルスタンバイ!

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