始まりの街 イニティ 1
楽しんでくださいね!
目を開けると、そこは異世界だった...... なんてな。
いやでもマジでビックリよ。目を開けたらめちゃくちゃデカい広場に立ってたんだもん。
とりあえず落ち着いてから、探索しようか。
こうして、語り人ルナの物語は始まった。
広場に立ってる看板に地図が書いてあった。
その地図を見るに、この広場のある街の名前は『イニティ』、そしてこの広場の名前は『語りの広場』とのこと。まぁ、大事なのは街の名前くらいでしょう。
覚えとこ。っとと話が逸れた、地図にはこの広場を中心に分かりやすくマークが付けられている場所があった。
なるほど、まずは何をしようか。うーん。探索はやっぱ後でいいしな......
そして考えること2秒──
「よし、友達作るか!」
広場から北に道を歩いていると地図に書いてあった『剣と弓が交差しているマーク』の建物に着いた。
そう、ここはみんな大好き『冒険者ギルド』だ!!
ってなわけで入りますか、友達を作りに。
まず扉を開けて広がるのは明らかに外から見た建物より広い空間だった。そこは1階は手前側はレストランのように机と椅子が置いてあり、奥の方にカウンターがあった。迷わずカウンターに向かう。どんな人がいるかのお楽しみは後に取っておくのだ。
「冒険者ギルドへようこそ! 本日はどのようなご要件ですか?」
そう受付嬢が答えた。うん。めちゃんこ美人だね。胸に着いている名札を見ると『レイナ』という名前だった。日本人ぽいけど全然違うね。髪色透き通るような水色で、瞳が金色だもの。
「今日は冒険者登録をしに来ました」
俺史上2番目くらいの笑顔が出来たと思う。
「登録ですね! 分かりました!少々お待ちください!」
そう言ってレイナさんは奥の方に行ってしまった。
今のうちにギルドの雰囲気を見ておこうと思う。
その雰囲気に合わせた口調、態度で接しようと思ったからだ。ま、レイナさんのようにギルド関係者には敬語を使うけどね。何かあったら怖いし。
そしたらテーブルでご飯を食べている人が目に入った。
格好や雰囲気からして『語り人』だろうな。
でもあの人は友達にはならない。何故か?俺が作るのは『現地人の友達』だ!同じ語り人とよく話すようになると、どうしても会話に現実の情報が多くなると思ったからな、こちらの世界にいる時くらい、この世界の住人になろうではないか。ふっふっふ。
「お待たせしました! こちらの紙の必須事項の欄に書いてくださいね!」
そういって羽根ペンを渡された。
うん、なになに?紙には名前、職業、前衛、中衛、後衛のどれかと、普段使う攻撃手段とな。
うん。職業について知らないな。ヘルプさーん!
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職業は称号欄に表示できます
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えーまじか。
ならとりあえず名前は『ルナ』職業は『剣士』、『前衛』で攻撃手段は『剣で切る』と。
剣術はギルド関係者に教えてもらうか自力で習得するしかないか。
「書けました。確認お願いします」
「はい、確認しますね! ......はい、問題ありません。ではルナさんの冒険者カードを発行しますね! ランクについての説明は必要ですか?」
「お願いします」
そしてランクについてはまぁ、よくある『E、D、C、B、 A、S』の順に上がるようだ。上がる基準は依頼達成率や依頼達成数、後は住民からの評価とからしい。
では、ここに来た目的をこなしますか。
「お姉さん、俺と友達になってくれませんか?」
ん?なんか空気が凍った気がする。さっきまで賑わっていたテーブルも静かになってるし、あれ?そんな大きい声じゃなかったはずなんだけどなぁ。まぁ、いいか。
「いいですよ? 私でよければ友達になりましょう!」
「ホントに? やったー! では改めて、俺はルナです。語り人で、さっき広場に来ました」
「私はレイナです。冒険者ギルドイニティ支部の受付嬢をしていますが冒険者ランクはBランクです」
え、高ランク冒険者なの!? かなりビックリした。
そこからはイニティの街のオススメの武器屋、防具屋、木工道具屋、アクセサリー屋と服屋を教えてもらった。
「ありがとう。レイナさん。教えてもらったお店に行ったり、もっと街を見てくるよ」
そう伝えて俺は冒険者ギルドから立ち去った。
街の人との交流は大事です。