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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第3章 弟子と王都
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念願の巫女服、そして強すぎる巫女服

第3章が始まる...

 



 生放送が終わり次の日(氷の曜日)俺はソルとリルと『語りの広場』で話していた。




「ようやくだ。ようやく買えるんだ......!! 待ちに待った『巫女服』が!」


「そうだね! 今日は巫女服を買いに行こっか!」


「それがいいと思います。母様が父様を癒してあげるのです」




 う〜んその表現は正しいけど危ないな。




「じゃあ、リンさんの店へレッツゴーだ!」


「「おー!」」



 そうして俺達はリンさんの店に来た。




「こんにちは! リンさん!」


「「こんにちは〜」」


「いらっしゃい! ......遂に? 遂に買っちゃう?」



 ふっ......察しが良くて助かるぜ............



「はい! 150万L、用意出来ましたよ!」



 生放送に出た報酬でね!



「分かった! 持ってくるね!」



 そう言ってリンさんは服を取りに行った。


 そういえばソルにまだ言ってないことがあったな。



「ソル......実はな、巫女服だけじゃ俺はまだ満足出来ないと思うんだ」


「え!? ど、どうしたいの?」




「まぁ、巫女服を着てもらうのを了承してくれた時点でそうなるのは分かっていた。だから俺は満足するためにとあるアイテムを報酬にしたんだ」




「あ、『真鍮』? でも真鍮なんて何に使うの?」



 そう、真鍮だ。何に使うかはまだ秘密。



「まだ秘密。良い物が出来たら渡すよ。その時を楽しみにしててくれ」



 絶対に! 何がなんでもアレを作り上げるぞ!!!



「分かった! 楽しみにしてるね!」


「あぁ。ソルに渡す物だからな。全力で取り組ませて貰うぞ。もしかしたら巫女服より時間がかかるかもしれないからな」



 あれを作るには、いや、あれの『性能を』上げるには他のスキルのレベリングも必要だ。

 フェルさんの弟子になった時、そのレベリングも並行してやるぞ。



「ルナ君からのプレゼントか〜、楽しみだな〜」



 そう言って貰えて俺は嬉しいよ。全力で作らせて頂きます。





「はい! お待たせ!」



 そう言ってリンさんが巫女服を持ってきた。


 ━━━━━━━━━━━━━━━

『魔糸製の巫女服』Rare:15


 防御力260

 耐久値∞

 魔法適正『火』『水』『風』『土』

『雷』『氷』『聖』『闇』

 付与効果『魔法適正値:大』『自動調整』

『自動修復』『魔法防御補正:大』

『物理防御補正:中』『刀術補正:大』

『弓術補正:大』『槍術補正:中』『DEX補正:中』

 ━━━━━━━━━━━━━━━


 これだ、この巫女服じゃなきゃ。ソルにあげるんだもの。できる限り良いのがいい。



「では、買います」



 カウンターの上に150万Lを置いた。『ポン』ってより『ドン!』って感じの袋に入ったお金をね。



「毎度あり! 本当にありがとうね! この服も喜んでくれてるはずだよ! じゃあ、早速着てく?」


「あ~、それはソルが決めてくれ」


「分かった。着るよ!」


「じゃ、こっちね〜」



 そう言ってリンさんさソルを試着室に連れてった。



「なぁリル。もう既に心がやばいんだが、どうしよう。テンションアゲアゲファイヤーなんだ」


「父様のその気持ちを母様に伝えてみては?」



 難しいの! それが!



「それはフェンリル3体と同時に戦うより難しい気がするんだ。今の俺に足りないのは......勇気、なんだろうな」


「そうですね。あの時、私と戦った父様の心の強さには驚きました。でも、今の父様は凄く弱いです。やはり、父様は母様に勝てないのですね......」



 あったりめぇだろ!ソルが傷つくくらいなら俺はこの気持ちを心の奥底に仕舞って、そのまま生きるさ。



「ま、ソルとリルの前では馬鹿正直に生きたいよ。ありのままの俺を知ってくれ」


「はい! 父様!」




 そこで巫女服を着たソルが出てきた。





「どう?ルナ君」



 あぁ......俺はこの時の為に生きていたのかもしれない......昔、ネットで見た狐っ娘の巫女服は素晴らしいものだった。それが今、目の前に、それもその人物がソルなのだ! もう......言葉で表せられない............



「ありがとう」



 そう言って俺はソルを抱きしめた。



「えっルナ君!? こ、こちらこそありがとうと言うか、うん、ありがとう」




「そうです。父様はそうすべきだったのです。うんうん」


「そうだねリルちゃん。あの2人はあれぐらいじゃないとダメだよね」


「そうなんです! なのに父様は全然行動に出さないし、母様もあと少しなのに踏み出せていないしで......」


「分かるよ。分かるよリルちゃん」




 そうして俺とソルが離れたのが、5分後の事だった。




「ありがとうございましたリンさん! また服を買いに来ますね!」


「「ありがとうございました!」」


「うん! いいモノ見れたし、良かったよ! まったね〜!」



 そして俺達はリンさんの店を出た。




「あ〜やばい。心が燃えて灰になりそう」


「大丈夫だよ! ルナ君の心は燃え尽きないよ!」


「そうですね。しかも父様はまだこれから、更に燃料を投下するのでしょう?」



 そうだ! なんといっても、アレを作るんだからな!



「そうだな! その為にこの炎は使おうか」



 あ、気になったことを聞くか。



「なぁソル。その巫女服の『DEX補正:中』ってどれ位上がるんだ?」



 これが気になっていた。ただでさえ高いDEXに獣人補正もかかり、更に巫女服でも補正が入る。その上昇値は如何程に?



「えっとね......えっ!?」


「どうしたんだ?」


「えっとね......1.3倍だね」



 えーとつまり? 確かソルのDEXが獣人補正込で3,536で、そこに巫女服の『DEX補正:中』で1.3倍になると......




「え、4,596?」


「うん。とんでもない数字になっちゃってる」



 は、はは......乾いた笑いしか出ねぇよ。



「今のソルが弓を使うと弓はどうなるのかな? 一撃で木屑?」


「それがね、『弓術補正:大』の効果で耐久値減少のスピードも遅くなってるから、多分大丈夫だよ」




 つまりはこういう事だ。




「強すぎだろ、巫女服」


「強すぎるね、巫女服」


「強いですね、巫女服」

始まりは巫女服なり...

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