休日と関西弁
誤字報告、圧倒的感謝...!!!
あと数話ダラダラしたら生放送をして、第2章は終わりです。3章は戦闘の...あっ...言えません!
「今日はのんびりするぞぉ!!」
「「おー!」」
現実時間で朝9時になり、ユアストでは土の曜日の朝になった。俺達は生放送のある、次の土の曜日まで休みだ。この休みで戦闘以外、思いっきり楽しもうでは無いか。
『闘術』だけは、取りたいが。
これは結構重要な問題だと思う。
今の俺のステータスだと、狩りをするのに武器が適していない。ゆえに、武器を使っての狩りは暫くは控えたいのだ。戦っている最中に耐久値を気にしたら、精神が持たないぞ。
始まりの街でレベル60になるやつがどこにおんねん......って話なんだがな。なってしまったものはしゃーない。何事もやり過ぎは良くないと言う事だな。
......幻獣と出会わなかったらもう少しレベルは低かっただろうが、リルと出会えて良かったと思ってるからな。それは考えないようにしよう。
「じゃあ今日はオバチャンとこで調味料買うか。
ついでに幾つか食材も買って、料理をしよう」
思考を切り替え、オバチャンの店へ歩きながら話す。
「そうしよう! リルちゃん、食品店のオバチャンはね、結構強烈な人だと思うけど、本当は優しいから大丈夫だからね!」
「そうなのですか? 何が強烈かは分かりませんが、母様を信じます」
まぁ、関西弁でマシンガントークされたら、そこそこ怖いと感じる人は多いだろうしな。昔、商店街でお店の人に話しかけられてビクビクしてる他地方の人を見た。
「そうだな。どうせだし、演じてみるか? 俺の中のあのオバチャンなら、何を言うか少し想像できるぞ」
「......ふふっ、やってみてよルナ君」
演じる、などと丁寧に言ったがただのモノマネだな。
「じゃあ......う゛っう゛ん『お?あの時の兄ちゃんか? よう来たなぁ! 飴ちゃん作れたか?どうやった?今日はどうしたん? あ、これとか安いで! 見てってき!』......うん、こんな感じか?」
我ながら上手くいったと思う。
「ふふふっ! 結構な再現度だね!リルちゃん、こんな感じで話してくる人よ、オバチャンは。でも言葉を文字にしてみて。そうしたら本当は、相手のことを思って心配したり、安い商品を教えてくれたりと、優しいのよ」
「そうなのですね! それは会うのが楽しみです!」
せやなぁ。あと、足りないのがひとつある。
「リル、オバチャンが使う口調、まぁ方言だな。関西弁と言うんだが、これは伝染るぞ」
「伝染る? どういうことですか?」
「言葉通りだな。普段通り話していても、関西弁が少し混じるんだ。関西弁の相手の言葉を聞いて、その相手と話すと高確率で伝染る」
小学生の時、関東から転校してきた子が、たった数週間でコテコテの関西弁になってた時はびっくりした。『え? 君関西人?』ってレベルで関西弁になっていた。
「そうなのですね。関西弁とは不思議です」
「リルちゃんの関西弁は聞いてみたいけどね!」
「う〜ん、なんかそれは俺の中のリルのイメージが崩れそうな気がする」
リルが『おはようさん』とか『なんでやねん、そこは違いますやろ?』とか言ってきたら、俺、今までとのギャップでポカーンとするぞ。
「ま、リルなら大丈夫だろ。知らんけど」
「まぁ、それもそうかもね! っていうかリルちゃん。ルナ君って実は関西弁......というより関西人に良くある特徴を結構持っているよ?」
え? マジか?
「そうなのですか? 関西人というのがよく分かりませんが、関西という場所の人という事ですか?さっきお話してた、関西弁と言うのも同じように、関西という場所の言葉遣いなのでしょう?」
賢い。何も知らないで関西弁や関西人の事を話されたのに、関西が場所であること、関西人が関西の人であることをよく考えたな。
「そうだよ! それと関西についてはその認識で大丈夫だよ!」
なら、ここで
「なぁソル。さっき言ってた関西人の特徴について教えてくれるか?」
気になるのだ! 自分では分からない、周りから教えてもらわないと気づけない事もあるしな。
「ふふふ、それはね、何にでも『ちゃん』をつける、と言うのと、言葉の最後に『知らんけど』を付けるのが特徴よ!」
ナンニデモ、チャン? シランケド?
「ん〜? 良くわからんな」
「気づいてないの? 飴ちゃんだけじゃなく、『蔦ちゃん』や『茨ちゃん』って魔法のことを呼んでるでしょ? それにさっきも言ってたよ。『知らんけど』って」
あぁ!! そういう事か!!
「今気づいたわ。確かに付けてるな。『ちゃん』はなんか、付けないと気持ち悪いって言うか、こう、しっくり来ないんだ」
知らんけど。
なんつってな。ははは!!!
「今、心の中で『知らんけど』って思ったでしょ?」
なにぃ!? エスパーか?
「よく分かったな! 驚いたぞ! 読心術を身につけたのか? いやぁん、心が丸裸〜!」
なんか、何も考えないで言葉を発するのは良くない気がしてきた。いや、良くないんだな。気がする、では無いわ。
「ルナ君のテンションがおかしい。リルちゃん、どうしよう」
「大丈夫です。そんな父様も素晴らしいのです」
あ、はい。落ち着きます。
「あ、着いたな。ほらリル、あそこだぞ」
そんな話をしてたら着いてしまった。
「はい、見えました」
ではでは、入りますか。
「こんにちは!」
「いらっしゃい! お? あの時の兄ちゃんか? よう来たなぁ! 子どもおったんか! 飴ちゃんは作れたか? どうやった? 今日はどうしたん? あ、これとか安いで! 見てってき!」
俺、マジで再現度高かったな。誇れそう。
「今日は買い物です。生肉以外の食材や調味料ですね。良いのはありますか?」
こういうのは店の人に直接聞くのが良い。
少なくとも地元では、それが一番良かった。
......俺の見る目が無いだけかもしれんがな。
「そっかそっか! なら調味料はこっち、食材はこっちがええで! 値段は他と一緒にやけど、質はウチがええで! あと、娘ちゃん可愛ええなぁ! 飴ちゃんいるか?」
そうそう、このマシンガンな感じ。慣れると意外と心地いいのだ。というより、俺の周りにマシンガントークをする人がいないから、懐かしいと感じてるだけかな?知らんけど
「あ、はい。ありがとうございます。頂きます」
「はい、どーぞ。娘ちゃん、しっかりしてんなぁ! オトンやオカンの教育の賜物か?」
ちゃうねん、オバチャン。その子、幻獣だし、お喋りが好きだからしっかりしてるのよ......
ま、ここは乗るか。
「せやで! ウチの子、賢いやろ? それに、ごっつ可愛ええねん、最高やで!」
なんかテンション上がってきた!
「ホンマに可愛ええなぁ! 彼女さんもべっぴんさんやし、兄ちゃんもカッコイイし、そら娘ちゃんも可愛ええ子になるなぁ!」
そんな感じで話しつつ、調味料や食材を買った。
「ほい、全部で10,520Lやな! 1万Lにまけとくで!」
これよ、これこれ。店の人と仲良くなると、端数はまけてくれたりするのだ。ホントによく再現している。
「オバチャンありがとう! また来るで!」
「おおきに! ほなな〜!」
「という事だ、リル。よく分かったか?」
「はい、確かに言葉の数が多かったり、色んな言い回しがありましたが、あの人の優しさを感じました」
「ふふふ、流石に1回じゃ関西弁は伝染らないか。これからが楽しみだね!ルナ君」
「そうだなぁ〜。俺的に、リルはそのままでいて欲しいよ。今のままの可愛いリルでいておくれ」
「はい! 父様!」
「じゃ、生産所で料理作るか」
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名前:ルナ Lv60
所持金: 285,050L→275,050L
種族:人間
職業:『剣士』
称号:『スライムキラー』
所属ギルド:冒険者 (E)
HP:690
MP:690
STR:2,610(200SP)
INT: 610
VIT: 1,120(50SP)
DEX: 2,140(150SP)
AGI: 810(20SP)
LUC:305
CRT:43
残りSP:170
取得スキル
戦闘系
『剣王』Lv50
『王弓』Lv43
『走法』Lv0
『手加減』Lv0
魔法
『木魔法』Lv82
生産系
『鍛治』Lv1
『金細工』Lv1
『裁縫』Lv1
『調薬』Lv1
『付与』Lv6
『木工』Lv1
『料理』Lv6
『錬金術』Lv1
その他
『テイム』Lv2
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作者、関西人なんですけど、この話を書いている時に「関西弁とか関西人の特徴ってなんやろ?(関西弁)」って思い、調べてみたんですよ。
そうしたら日常で使ってる言葉はほぼほぼ関西弁でめちゃくちゃびっくりしました。『ええやろ(いいやろ)』とか『おんねん(いるの)』とか結構関西弁と知らずに使う事が多いです。ただ、それだけです。すみません。( ´͈ ᵕ `͈ )
数回読み直しましたが多分、誤字があると思います。
誤字報告をしてくださると、とても助かります!(*˘˘*)




