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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第2章 アップデートと仲間
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約束と返信

部屋の掃除をしていたら10円見つけたので投稿しました!




「こんにちは〜」


「らっしゃい!ルナ!どうしたんだ?」



 フェルさんの店に来た。弟子の話と、メンテナンスをお願いせねば。



「まず、俺とソルの武器のメンテナンスをお願いします」


「お願いします」


「おう! 任せろ!」



 では武器を出しますかな。...ボロボロの。



「えっルナ君!?」


「おいおい......何したらこんなボロボロになるんだ?」



 そう、耐久値がかなり減っているのだ。

 愛剣のは2割、貰った剣は4割、弓が1割しかない。



「ちょっと幻獣と戦いまして、俺のステータスに耐えられませんでした」


「幻獣っておいおい......マジか?伝説上の生き物だぞ......」


「ステータスに耐えられなかったって......ルナ君、今どんなステータスしてるの?」


「今はSTRが2,610あって、DEXが2,140だな」


「狩りが始まる前のフラグ、回収したんだね......」


「確かにそんなこと言ってたな~」




 あのフラグ通りにSTRだけに振った訳では無いが、剣が壊れる手前までいくステータスになったんだ。回収したと言っていいだろう。




 そんな事を考えていたらフェルさんが、



「なるほどな。そのステータスなら耐えられねぇのも分かる。と言うより今まで良く無事だったな」



 まぁ、それもそうだ。普通は緩やかに強くなる所を急激に強くなったからな。そこが気になるのだろう。



「はい、幻獣と戦ってる最中にSPを振ったので、その前は弱かったんですよ。『最弱』の称号が着くくらいには」


「そうだったのか......ルナが『最弱』とは思えねぇな。前に来た語り人の方が弱そうだったぞ。で、幻獣との戦いはどうなったんだ? やっぱり負けたか?」



 ふっふっふ!! フェルさん、聞いて驚け!!



「倒してテイムしました。その幻獣がこの子です」



 そう言ってリルを抱っこした。



「リルです。『フェンリル』やってました」



 リルよ、その自己紹介はどうかと思うぞ。

 まぁ、俺が抱っこしてるせいなんだろうけど。



「おいおい。冗談はよせ。その子、どう見ても普通の子じゃねぇか」




 あるぇ? 信じてない??




「フェルさん、あなたの弟子になる人の話は、信じられませんか?」


「ぐっ......ってようやくか! 弟子になってくれるか!」



「はい。お金稼ぎのバタバタがそろそろ片付くので、ちゃんと弟子になりますよ。

 それと、フェンリルの話をしますので聞いてください」




 それから俺は、あの後アルトム森林へ狩りにいき、夜にフェンリルと戦ったことを話した。




「っかぁ! 満月の時はモンスターが強くなるのは知ってたが、まさか幻獣が出るなんてな!驚いたぞ!! よく頑張ったな、ルナ」


「ありがとうございます」


「じゃあメンテナンス始めるか。弟子になったらそこら辺のことも教えるぞ」



 ま! じ! か!



「ありがとうございます! 早く用事を終わらせますね!」


「おう!」



 そして数分でメンテナンスが終わった。



「そういやリル嬢ちゃんの武器はあるのか?」



 確かに。リルの武器がないな。



「リルの武器、確かにありませんね。戦闘系スキルは取れるようなので、後で教えるとします」


「それじゃあ、リル。武器は何がいい? 好きなの選んでくれ」


「はい! 父様」



 俺がそう言うと、リルは武器を見に行った。




「いいの? ここで『鋼糸』とか選んだら、私達は教えられないよ?」



 ソルが尤もな疑問をぶつけてきた。



「その時は俺が『糸術』を覚えよう。ギルドで聞いたり、開発すればいいしな。それとな、俺の予想じゃリルはここの武器は選ばないと思うぞ」



 だって......ステータスが高すぎるんだもん。

 武器が耐えられん。



「どうして?」


「見てたら分かるぞ」



 リルが戻ってきた。そして―



「父様、ここの武器では私のステータスに耐えられません」



 やっぱりな。予想通りだ。



「えっ!? リルちゃんどんなステータスしてるの!?」


「STRが約7千、DEXが約5千だな。剣も弓も、多分数回使ったらゴミになる」



「「た、高すぎる......」」



 ソルとフェルさんがハモった。ま、それだけ幻獣は強いってこった。多分、リルは最初の幻獣だろうからな、これでも弱い方なんじゃないか? 知らんけど。



「そういう訳なんでフェルさん、ちゃんと武器の作り方教えてくださいね? リルに耐えられる武器を作りたいので」



 リルの武器は俺が作ろう。俺がテイムした子だしな、それぐらいはやりたい。



「分かった。俺の技術全てをお前に教える。

 俺の作れる物で、リル嬢ちゃんに耐えられるのは、多分『聖剣』や『魔剣』くらいだろうからな」




 えっ!!!!!




「フェルさん、そんなものまで作れるんですか?」


「おうよ! これでも元々は国で一番の鍛冶師だったんだぜ? ま、俺は王都が嫌になったからこっちに来たがよ」




 そういやリンさんが言ってたな。『性能が高すぎて売れないのがある』って。そういう事か。

 そしてその技術を習えるのか!! 国一番の! 鍛冶師の!

 頑張ろう! 俺。



「じゃ、また来いよ!!」


「はい! ありがとうございました!」


「「ありがとうございました!」」





 フェルさんのお店を出て、俺達はリンさんの服屋に向かう。



「リルの服を買おうか」



 今のリルの服は白いワンピースだ。

 獣人に変身した時に来ていたやつだな。中々に可愛い。



「そうだね! 今の服も可愛いけど、バリエーションを増やしたいね!」


「良いのですか?」


「もちろんだ。ソルにだけ服を贈るってのは俺が嫌だからな。リルにもちゃんとした服を買ってあげたい」



 可愛いんだもの。良い服を着て更に可愛くなってくださいな。



「リルちゃん、強くて可愛いとかそれもう最強だよね」


「何を今更、俺は出会った時からリルが最強だと思ったぞ」



 ソルと俺ではニュアンスが違う。俺のはただのパワーやスピードの、戦闘面オンリーだからな。



「もう、そっちの意味じゃないよ!」


「ははは! わかってるよ」


「ありがとうございます。父様、母様」



 キャー! もう最高! このゲーム、神ゲーだな!

 あとはもう、家を買ってのんびりしながら全スキル極めたい!!家あるのか知らんけど!



 こうして、俺の中の目標が少しずつズレた。





「こんにちは〜リンさん」


「ルナ君! いらっしゃい! 彼女さんと......子ども!?」



 そういやリンさんはそういう人だった。

 ちゃんと訂正しないとな。



「そうですけど違いますよ」



 どっちやねん。



「どいうこと?」


「俺達の子どもという事ですけど、本当はテイムした子です。幻獣って知ってますか?」


「分かるけど......もしかして?」



 イェス!!



「はい、リンさんの予想通りだと思いますよ。この子、リルは元々『フェンリル』です」


「ほんとに!? 凄い!! 伝説の生き物だよ!? どこで会ったの!? 知りたい!」


「リルです。よろしくお願いします」



 おっとこのタイミングで自己紹介を挟むかリル。



「私はリンだよ! よろしくね?」



 凄い。よく対応できるなリンさん。



 それからフェンリル談義をした。




「リンさん、リルに似合う服はありますか?出来れば魔糸製で。巫女服の方はもう少しで大金が手に入るので問題ないです」



 服の事はリンさんに聞こう。


 大金についてだが、運営はあの報酬を飲むはずだ。きっと、それほど幻獣を倒すというのはデカいことなんだろう。だってリルのレベル、150だし...PSとスキルレベルのゴリ押しだった。



「まっかせて! 最高に可愛いのを選ぶわ!」



 そう言ってリンさんは店の奥に行った。








「いや〜それにしても早くソルの巫女服姿を見たい。きっとその時、俺は死ぬほど舞い上がるだろうな」



 リルの服が楽しみだな。





 あれ?





「あ、言ってる事と思ってる事が逆だ」


「ちょ!? ルナ君!?」



 顔が真っ赤だな、ソル。多分俺もだが。


 ここでリルが爆弾発言をした。



「ふふふ! 父様と母様はラブラブですね!」


「うぇお!? な、何を言ってんだリル!」



 ちょ待て待て待て!!!!



「えふぁい!? リルちゃん!?」



 と、そこで



「お待たせ! ってあれ?どしたの?」


「何でもありませんよ、リンさん」




 リル!! お前確信犯か!!




「そう? 2人は顔真っ赤っかだけど。あ、はいこれ、リルちゃんの服! どうかな?」



 落ち着け。落ち着いて餅つけ。


 性能を......! 性能を見るんだ!


 ━━━━━━━━━━━━━━━


『魔糸製のワンピース 』Rare:10


 防御力180

 耐久値∞

 魔法適正『水』『風』『雷』『氷』

 付与効果『魔法適正値:中』『自動調整』『自動修復』『魔法防御補正:中』『物理防御補正:小』『AGI補正:大』

 ━━━━━━━━━━━━━━━



「つっよ」



 高性能な上に、エメラルドグリーンの綺麗なワンピースだ。今の白のワンピースもいいが、こちらも良く似合うだろう。



「これはリルちゃんにぴったりだね!」


「リンさん、これ幾らですか?」



 買える値段であってくれ。頼んます。



「40万Lでいいよ! リルちゃん可愛いし!」



 神よ!!



「買います。はい、40万Lです」



 普通に防具としてみても、とんでもなく高性能だ。

 あ、全然防具屋行ってねぇや。どうしよ。



「毎度あり! 早速着てく?」


「お願いします。リル、行っておいで」


「はい! 父様!」



 服屋には試着室があるのでそこで着替えるように言う。




 そして――




「リルちゃん可愛い!!」


「可愛いね!! 私のセンスはバッチリだね!」


「よく似合ってるぞ、リル」




 めちゃめちゃ可愛かった。


 これが美少女×可愛い服のパワーなのか!?



「皆様ありがとうございます!」



 もうね、こっちがありがとうございますと言いたいよ。



「ではリンさん、また来ますね!」


「「ありがとうございました!」」


「うん! まったね〜!」





 そして服屋から宿屋に戻る最中に、





 ━━━━━━━━━━━━━━━

 ルナ様へ

 Your story運営です。

 条件と報酬の件、全て問題ありません。


 ・配信サイトは第1回公式生放送と同じ、『You Brown』です。

 ・配信日程は現実時間で明日(日)の正午です。

 ・撮影場所はYour story内です。現実時間午前11時頃に『語りの広場』に来てください。特設エリアに転送します。

 ・出演者は『カズキ』『レイジ』『キアラ』とルナ様です。

 ・ルナ様が公開する情報は『幻獣狼:フェンリル』戦の話のみです。


 報酬に関しては、生放送終了後直ぐにお送りします。

 よろしくお願い致します。

 ━━━━━━━━━━━━━━━



「返信きた」


「どうだった?」


「条件、報酬共に全部飲んでくれたよ」


「まぁ、そこまで難しくないだろうしね。そう言えば報酬に『真鍮のインゴット』を頼んでたけどどうして?確かにまだ、鉱石とか採れるところに誰も行けてないから、価値は高いけど」


「秘密だ。そこそこ長期的な作業になるからな。終わるまで言わないよ」



 秘密なのだ。ヒントを出すなら、『狐っ娘』『巫女服』だな。俺はどうしても『アレ』が必要だと思ったから、真鍮を報酬に選んだのだ。



「分かった! 終わったら話してね? 約束だよ?」


「もちろんだ。約束する」



 ソルの為に頑張らねば。








 そして宿屋に戻って、称号の確認をする事にした。






 ━━━━━━━━━━━━━━━


 名前:ルナ Lv60

 所持金: 685,050L→285,050L

 種族:人間

 職業:『剣士』

 称号:『スライムキラー』

 所属ギルド:冒険者 (E)


 HP:690

 MP:690

 STR:2,610(200SP)

 INT: 510

 VIT: 1,120(50SP)

 DEX: 2,140(150SP)

 AGI: 810(20SP)

 LUC:305

 CRT:43


 残りSP:170

 取得スキル

 戦闘系


『剣王』Lv50

『王弓』Lv43

『走法』Lv0

『手加減』Lv0


 魔法


『木魔法』Lv82


 生産系


『鍛治』Lv1

『金細工』Lv1

『裁縫』Lv1

『調薬』Lv1

『付与』Lv5

『木工』Lv1

『料理』Lv5

『錬金術』Lv1


 その他


『テイム』Lv2

 ━━━━━━━━━━━━━━━


リルちゃんの服で1日働いた分が飛んでいきましたね!

リルチャンカワイイヤッター!

あと、どんどんルナ君は甘々のデロデロになりますねぇ


次回、何回目かの確認ですね!


...実は3回目の誤字脱字チェックで、称号の確認について気づきました。元々はそのまま、生放送の日までぶっ飛ばすところでした。てへ。

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