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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第2章 アップデートと仲間
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新たな仲間...家族?

 



「どうされましたか? 父様」



 俺は今、頭を抱えている。



「あれ?おかしいな。俺はさっきまでフェンリルと戦っていたはずだ。それがなんだ?どうして目の前に女の子がいる? あれ? よく分からない。集中力が切れたのかな」


「と、父様!? 大丈夫ですか?」


「君は誰だ!? 俺に子供はいないぞ!?」


「私です! 『リル』です! さっきまで父様と戦っていた『フェンリル』です!」


「あぁ、俺は頭がおかしくなったようだ」



 ダメだ。どう見ても目の前に女の子がいる。

 狼の耳と尻尾が生えた、銀髪で、金色の瞳をした子が。


 なんか似てるなぁ......俺と。


 ハッ! ダメだ。思考がおかしい。なんか無意識に『この子は俺の子』っていう考えがあった。




「とりあえずソルを呼ぼう」


「誰ですか? その方は」


「ソルは俺の友達......だな。うん」



 そう言ってからソルにメッセージを送る。



『緊急:なんかヤバいので池まで来てくれ』



 送信っと。すると直ぐに返事が来た。はやーい!



『なんかヤバいってワールドアナウンスの事!? 今向かってる!!』



 うん、そうですよ。



「すぐに来るみたいだ。一緒に待とうな」


「はい!」



 そう言って俺は草地にあぐらをかいて座った。



「おいで、リル」


「はい! 父様」



 そう言って俺の足の上に座った。うん、これは多分、外から見たら親子のように見えるんじゃないか?ちょっとカメラを起動してみよう。




 それから、少し離れたところにカメラで撮るように設定した。


『パシャッ!』



「撮れた」


「何をとったんです? 父様」


「写真だよ。ちょっと気になってな」




 そして撮れた写真を手の上に出す。




「う〜ん親子」


「そうですね。父様は父様です」


「父様ってなんだ? 俺はお前の親じゃないぞ?」



 こちとら友達すら少ないやつやぞ!!



「父様は私を救って下さいました。そして、私に名前を付けてくださいました。ですから父様なのです」



「うん。なにが『ですから』だ。それに俺はお前を何から救ったのだ?それと名前は『フェンリル』から取って付けただけだ。だれでも出来る」



「父様は私を私から救って下さいました」


「リルからリルを? どういう事だ?」




「私は......いえ、『フェンリル』は、ただの狼でした。生きるために殺して食べ、自分が死なないように相手を殺す。そんな普通の狼でした。ただ少し、他の生物より強かった。ただ少し、お喋りが好きな、そんな狼です。そんなフェンリルを、ただの狼として死ぬ運命から救って下さいました。テイムされたモンスター、『家族』にして」



 家族、ねぇ......テイムってそこまでなのか? ......まぁ、しゃーないな。テイムしたのは俺だし。



「やっぱりお喋りが好きなんだな」


「はい! 父様と出会えた事で、父様ともっともっとお喋りができます! リルは嬉しいです!」



 あら可愛い。



「そっか。それは良かった」




 それから、リルから色んな話を聞いた。狼に戻れるのか?とか。武器は使えるのか?とか。スキルは新しく覚えられるのか?とかな。


 そうして話していたらソルが着いた。



「ルナ君!? 大丈夫!?」


「あぁ、ソル。大丈夫だ。こっちに来い」


「うん!」



 俺はソルを呼んで、こっちに来てもらった。すると――




「えっだれ? その子」



 驚いた顔でリルを見ていた。まぁ、俺もソルの立場だったら同じような反応をするだろう。



「こいつは『リル』。幻獣狼フェンリルだ」


「リルです! 父様の子です!」



 違うと言ったのに......



「えっ? えっ? ちょっと......処理が追いつかない............」


「まぁ、そうだろうな。それまでゆっくりしていこう」


「え? うん」




 そしてソルの処理が終わったのは5分後だった。





「え〜っとまず、どうしてここに幻獣狼のフェンリルがいるの?」


「俺がテイムしたからだな」


「えぇぇぇ!! ワールドアナウンスには『倒した』って書いてあったよ!?」


「そりゃそうだろうな。キアラとか、幻獣をテイムされると思ってなかったろうしな。用意してなかったんだろ」


「そっか......うん、分かった。じゃあ次は、なんでリルちゃんはルナ君の事を『父様』って呼んでるの?」




 そこで、さっきリル話した事をソルに伝えた。




「そうだったんだね。ならリルちゃん、私の事は『母様』と呼んで?」




 え?




「え?」


「どうしてですか?」


「それはね、ルナ君が父様なんて呼ばれてたら、他の語り人に怪しまれちゃうでしょう?私は普段、ルナ君と一緒に居るから、私達の子供という事にすれば、怪しまれずに済むからよ」




 え?俺の見た目、10代だよ? 怪しまれるよ?




「あの〜ソルさん。俺達、ガッツリ10代の見た目した10代なんですが......」


「大丈夫よ! 見た目なんて、語り人なら最初に変えれるでしょ? そこで若くした夫婦という事にすれば良いのよ!」


「あの〜その設定でいけば俺達、リアルでは夫婦だって事になるんですが......大丈夫ですか?」


「あっ!?」



 ソルの顔が真っ赤になった。尻尾が爆発している。



「もう、だから言ったのに......」



 多分、俺も真っ赤だろうな。そこでリルが――



「分かりました、『母様』と呼ぶようにします!」


「えっ!? ホントに? やったぁ!!」


「えぇ......良いのかよ。まぁ、ソルが良いなら俺もいいや」




 もう、深く考えない。考えるだけ頭がおかしくなりそうだ。




「そういやリザルト見てねぇや」


「そうだルナ君。どれくらい倒したの?」


「さぁ? フェンリルに出会う前にピクシーと出会って3時間は逃げていたから、そこまで多くないと思うぞ」



 そう言って俺はリザルト画面を出した。


 ━━━━━━━━━━━━━━━

『フォレストゴブリン』×1924討伐しました。

『トレント』×103討伐しました。

『オーク』×34討伐しました。

『幻獣狼:フェンリル』を倒しました。

『錆び付いた剣』×1421入手しました。

「木材」×202入手しました。

『薪』×58入手しました。

『リンゴ』×42入手しました。

『豚肉』×150入手しました。

『上質な豚肉』×1入手しました。

『幻獣狼の爪』×2入手しました。

『幻獣狼の毛皮』×3入手しました。

『幻獣狼の牙』×2入手しました。

『幻獣狼の眼』×2入手しました。


 レベルが17上がりました。170SP入手しました。


『剣王』スキルレベルが30上がりました。

『王弓』スキルレベルが42上がりました。

『木魔法』スキルレベルが71上がりました。

『テイム』スキルレベルが1上がりました。


 称号『アルトム森林の殲滅者』を獲得しました。

 称号『幻獣と出会いし者』を獲得しました。

 称号『幻獣に勝利した者』を獲得しました。

 称号『幻獣を従えし者』を獲得しました。

 称号『運営の予想を覆す者』を獲得しました。


『幻獣に出会いし者』は『幻獣に勝利した者』に統合されます。

『幻獣に勝利した者』は『幻獣を従えし者』に統合されます。

 ━━━━━━━━━━━━━━━



「3つ、言いたいことがある」


「どうしたの? ルナ君」


「どうされましたか? 父様」




「まず1つ、めっちゃゴブリン狩ってたわ。過去最多の数だろうな、討伐数」


「良かったね!」


「おめでとうございます」



「ありがとう。次、2つ目。フェンリルを殺していないのにフェンリルの素材が手に入った」


「えっ? どうして?」


「それは私のせいですね。テイムされた時に、父様に全てを捧げると誓ったので、その時だと思います」



 えっ?全てを捧げる?



「どゆこと? 全てを捧げるって」


「はい、言葉の通りです。私の全ては父様のものです。私をどうするか、父様が決めてください」



 わぁお、地雷踏んだ気がする。



「ルナ君、リルちゃんをどうするの?」


「......しゃーない。俺とソルとの子という事にして、一緒に過ごすぞ」


「はい! 父様!」


「ありがとう! ルナ君!」




 はぁ......他のプレイヤー......はどうでもいいが、マサキはなんて反応するだろうな。





「じゃあ最後、変な称号貰った」


「どんな称号なの?」


「『運営の予想を覆す者』だな。効果は街に戻ったら確認しよう。それとソル、俺に『ヒール』かけてもらっていい?残りHPが300くらいしかない」



 自然回復で200程回復してくれたが、全快にしておきたい。



「分かった! 『ヒール』!」


「おぉ、『ヒール』って暖かいな」


「そうなの? 初めて人に使ったよ。どんな感じ?」


「......そうだな、なんと言うか、こう、幸せに包まれる感じ?」


「う~ん、分からない。今度、自分にもかけてみるね!」


「それがいい。回復ありがとうな。それじゃあ、街に戻りますか! 今日は宿で寝て、また明日......いや、ログアウトしないとな。あっちではもう24時だな。どうする?」


「宿でログアウトしよっか。ログアウトしてる時はリルちゃんはどうなるのかな?」



「『ろぐあうと』とは、確かに語り人の方が眠られる事を指す言葉でしたね? それなら、問題ありません。私は父様の中に入ることが出来ますから、父様の中に居ることにします」




 なんか凄い情報がポンポン出てきた気がするが、もうこの際気にしないことにした。




「そ、そうか。なら宿でログアウトするか」



 そうして俺達は、イニティに戻り、宿屋でログアウトした。



 ━━━━━━━━━━━━━━━

 名前:ルナ Lv43→60

 所持金: 255,050L

 種族:人間

 職業:『剣士』

 称号:『スライムキラー』

 所属ギルド:冒険者 (E)


 HP:520→690

 MP:520→690

 STR:2,440→2,610(200SP)

 INT: 440→510

 VIT: 950→1,120(50SP)

 DEX: 1,940→2,140(150SP)

 AGI: 640→810(20SP)

 LUC:220→305

 CRT:34→43


 残りSP:0→170

 取得スキル

 戦闘系


『剣王』Lv20→50

『王弓』Lv1→43

『走法』Lv0

『手加減』Lv0


 魔法


『木魔法』Lv11→82


 生産系


『鍛治』Lv1

『金細工』Lv1

『裁縫』Lv1

『調薬』Lv1

『付与』Lv6

『木工』Lv1

『料理』Lv6

『錬金術』Lv1


 その他


『テイム』Lv1→2

 ━━━━━━━━━━━━━━━

 名前:リル

 性別:メス

 レベル:150

 種族:幻獣狼人族 / 幻獣狼



 HP:8,200

 MP:3,000

 STR:7,231

 INT: 4,300

 VIT: 2,400

 DEX: 5,120

 AGI: 5,120

 LUC:760

 CRT:40


 取得スキル


 その他


『変身』Lv0

 ━━━━━━━━━━━━━━━

リルちゃんはスキルを取れます。大丈夫です。

それと、大分『木魔法』のスキルレベル上がってますね。第1段階かつ、最弱無敗君が頑張った上に幻獣との戦闘経験値のヤバさが...


次回、『困惑と混乱』...にしようと思いましたが、書いてから決めることにします。お楽しみに!

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