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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第10章 穏やかな日々
284/492

戦闘リズム

激唱のフルコン取れました。これで未フルコンが27、28、29が1曲ずつとなりました。


ゆずあめさんの音ゲー力が鍛えられるのが先か、ユアストが完結するのが先か。乞うご期待

 



 ◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇

『ラースドラゴン』を討伐しました。


 レベルが2上がりました。


『剣帝』スキルレベルが3上がりました。

『弓帝』スキルレベルが8上がりました。

『闘帝』スキルレベルが11上がりました。

『刀将』スキルレベルが5上がりました。

『盾術』スキルレベルが42上がりました。

 ◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇



「「はぁ......疲れた」」



 5時間にも及ぶ激闘の末、黒龍ことラースドラゴンの討伐に成功した。



「もう帰ろう」


「おい」


「俺は疲れたんだ。だから帰ってソルと遊ぶんだ......!」


「おい」


「じゃ、さらばだマサキ。お疲れ様。『テレポート』」



 俺は暖かいお家に帰るべく、空間魔法を発動させた。



 パリン!



 俺の出した魔法陣は、ガラスが砕けるが如く、綺麗にポリゴンとなって散った。



「ウ゜ァッ!!!!」

 

「帰れねぇって言ったろ?」


『おバカさんねぇ。そんなんじゃソルに笑われるわよ?』


「フッ、これでソルを笑顔に出来るのなら安いもんさ」


『......くっ、選ぶ言葉ミスったわね』



 はぁ。もう引き返せないしやるしかないじゃん。次に黒龍出てきたらどうしよう。不死鳥化使って暴れようかな。



「ほら、行くぞ。ゴールは近いだろ......多分」


「はいはい。神でも魔王でも、何でも倒してやりますよ〜だ」


『ヤケクソね。もっと単純に考えればいいのに』


「単純?」


『そう。貴方は今の状況を『楽しめていない』のよ。だから、楽しめばいいの。それでこの先、苦戦しても圧勝しても『帰りたい』なんて思わないわ。ね? 単純でしょ?』


「......」



 俺はバカだ。大バカだ。


 ゲームを楽しめていないなんて、ただのバカだ。



 俺はこれまで、『このゲームを楽しむ為に』全力を尽くしていて、肝心な『ゲームを楽しむ』ことが出来ていなかった。



 アホだ。アホすぎる。過去の自分に会えるなら、顔を合わせた瞬間にぶん殴りたい。





「はは......はははははっ!」




「お、どうした。遂に壊れたか?」



 マサキが心配そうな顔をしながらからかってきた。



「逆だ。壊れてたのは前までの俺さ。セレナの言葉で直されちゃったよ」


『ふふん。どうよ!』



 はいはいすごいすごい。セレナちゃんはすごいでちゅね〜。



『うわ......今、ルナにすっごいバカにされた気がする』


「してないしてない。セレナちゃんはすごいでちゅよ〜」


「う〜ん、死刑☆」


「ちょおま、何出てきてんだ! あ、待って! やめて!」


「さらばね。可愛いルナ」


「ルナ。今までありがとう」



「お前らぁぁ!!!」



 とまぁ、セレナに首を折られかけたりしたが、何とか俺の本質を見出せることが出来た。


 セレナには感謝だな。



「ありがとうセレナ」


「ま、まぁ......分かればいいのよ。それでこそ、私の知っている可愛いルナだから」


「さいですか」



 可愛いとセレナはよく言うが、どの辺が可愛いのだろうか。本人に聞くのは少し恥ずかしいし、今度ソルやフーに聞いてみようかな。

  




「よし。ここからは桜器頼りで行こう。全身全霊で遊ぼう」


「そうか。んじゃ行くぞ。この先はマジで未知だから、ルナも気を付けろよ?」


「あぁ。前は任せたぞ、相棒」


「任せろ相棒」



 俺はセレナを弓に戻し、新月の桜の花弁で矢を大量に錬成し、インベントリにぶち込んだ。


 この矢は魔力矢より強い上に、弾数がほぼ無限だ。何せ、新月の花弁はチェリがよく落としてくれるからだ。


 血をあげに行った時、お礼として数百枚を一気にくれるからな。これで矢には困らない。



『いいわね。さっきと面構えが違うわ』


「そうか?」


『えぇ。子供っぽくなったわね』


「......そうか」



 それが良いのか悪いのか分からないが、俺が本心から楽しめているなら良い事だと思う。




 そしてマサキを先頭に、真っ黒な城の中の様なダンジョンを進むと、大きな扉の前に来た。




「おいおい、接敵1回でボス部屋とかマジ?」


「マジっすよマサキさん。宝箱1つ無い、ひでぇダンジョンっすよ」


「本当にな。ウマウマな宝箱くらい、用意しておいて欲しいな」


「あぁ。でもクリア後の箱はウマウマなんじゃないか? 勝てるかは知らんけど」


「そう信じるしかないよな~。よし......行こう」




 珍しくマサキが盾を持って扉を開けると、巨大な空間の中心に、ポツリと1頭の黒馬が立っていた。



 筋肉が浮き出て、体から少量の水蒸気を発している。


 まるでレース後の競走馬の様な見た目だが、他の馬とは決定的に違う要素を持っていた。




「「ユニコーン......」」




 黒馬の額には、およそ1メートルにも及ぶ、真っ黒な螺旋状の『角』が生えていた。




『............』



 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

『魔神馬・ユニコーン』との戦闘を開始します。

 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆




「来た」



 マサキに向かって猛スピードで突進したユニコーン。


 それをマサキは、簡単に盾で防いでいた。



「上手いな」


「そりゃあ、あのガーディ大先生に教えてもらったからな。パリィ失敗率は5パーセントくらいだ」


「人間相手か?」


「いぇ〜す。因みに今のはパリィミスってる」


「ほぇ〜」


「......はよ攻撃してくんね?」


「今準備中。15秒待ちな」


「りょ」



 マサキがジリジリと押されているが、俺も何もしていない訳では無い。


 今は床の中に、蔦ちゃんと茨ちゃんを蜘蛛の巣状に張り巡らせ、天井付近でサンダーの魔法陣を出し、チャージしまくっている。



 限界まで溜めてから攻撃したいので、もう少しマサキには頑張ってもらう。




「マサキ、3秒後に突き飛ばせ。さ〜ん、に〜い、い〜ち、はい!」


「はいっ!」



『ブルルルッ!』




 マサキがユニコーンを1メートル程突き飛ばした瞬間、床からおぞましい量の蔦がユニコーンに絡み付き、床に埋めようと下に押し下げていった。


 今はユニコーンの4つの足が床に埋まり、完全に身動きが取れなくなっていた。



「『戦神』『マグナ』『サンダー』」



 お手軽3倍バフの戦神を使い、マグナで確実にサンダーを命中させた。




『ビヒィ!!!』



「う〜わ、えげつねぇ」


「アイツ生きてるじゃん。セレナ頼む」


『火2本。風3本』


「了解」



 セレナの指示通りに魔弓術を使うと、ユニコーンの背後から丸太の様な大きさの炎の矢が飛んできた。



「次は?」


『......水をばらまいて。それから雷』


「了解。『アクアスフィア』『パラライズボイス』」



 セレナの注文にサービスとして、麻痺の状態異常も付けておいた。


 それから雷属性の魔弓術を使うと、矢を6本使えと言われたので久しぶりのマルチショットを使った。



「おぉ、外しても感電するから水をばらまかせたのか」


「ウチのセレナは優秀だなぁ」


『ふふん♪』



 本当に有難い。マルチショットってどうしても外れる時があるからな。外したとき用の対策をしてくれてるのは本当に助かる。



『ブルルゥ......』



「ありゃりゃ。やり切れんか。マサキ君、ワンモアファイト!」


「えぇ......しょうがねぇ。ガーディ程上手くねぇから、文句は受け付けない......ぞ!」






 そうして1時間ほど、マサキがユニコーンを受け止めては俺が魔法で攻撃し、魔弓術を使う。この攻撃工程を繰り返した。






「ほい、イッチニーサンハイッ!」


「ポンポンポンポーン!」


『3、2、3はい!』


「ポポポン、ポポン、ポンポポーン!」



 今ではもう、完全なリズムゲーとなってしまった。



 マサキが3秒耐え、その間にサンダーを弱チャージし、サンダーと蔦ちゃんをテンポよく撃てばセレナが魔弓術の指示を出す。



 そうだな......今の俺達を一言で表すなら、『三位一体』と言った感じか。


 ユニコーンが可哀想に思えるくらい、作業となってしまった。




 そしてユニコーンとの戦闘が始まって2時間後。




『ブルル......』




 遂にユニコーンのHPが0になり、ポリゴンとなって散った。




 ◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇

魔神馬(まじんめ)・ユニコーン』を討伐しました。


神馬(しんめ)の肉』×15入手しました。

『神馬の尻尾』×1入手しました。

『魔神馬の神角』×1入手しました。


 称号『神馬の蹄鉄』を獲得しました。

 ◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇




『「「お疲れ〜!」」』



 俺はマサキと拳をぶつけ、勝利を喜んだ。




「いやぁ、お疲れ様です。中々に良い余興でしたよ?」




 謎の声が聞こえた瞬間、俺とマサキは一瞬で距離を取った。



「おぉ、怖い怖い。お2人......いや、3人の勇姿、(しか)と目に焼き付けましたよ。フフフ」



 そう言って笑う男は、黒い貴族服に身を包み、金色の眼をしていた。



「誰だお前」


「おやおや、確か貴方はマサキさん......でしたね?」


「......そうだ」


「あぁ、良かったです。私、人の名前を覚えるのが苦手でして......それで、私が誰かですが......」




 男は右手に黒い魔法陣を出現させると、自身の身長ほどの杖を取り出した。




「私の名は『サタン』この憤怒の調べを奏でる、1人の奏者です」





 そう言った瞬間、杖から出た真っ黒な雷がマサキに直撃し、マサキはポリゴンとなって散った。



 ◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇

 パーティメンバー『マサキ』が死亡しました。

 ◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇




「フフフ......では、踊りましょうか。ルナ」



「フフフ......宜しいですわよ?」






 俺はサタンの提案に乗り、刀を持って向き合った。



次回『悪魔と踊る狂想曲』お楽しみに

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