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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第2章 アップデートと仲間
28/492

その銀狼、満月に笑う 1

2章クライマックスです。

 



 闇の曜日(現実時間21時から)の朝―



「よしソル、森林に行こうか」



 一昨日の狩りで分かった。森林は『剣王』も『王弓』も上げるのに適していると。



「うん! 朝から戦闘は初めてだね!」


「そうだな。俺も初めてだな。あっ、そうか、長丁場になるんだから、フェルさんのとこで武器のメンテナンスをしていこう」



 っと危ない危ない。いくらスキルレベルが高くて耐久値の減りが遅いからって、メンテナンスは必要だ。これを怠ると大事な場面で武器が壊れて、負ける可能性も出てくるからな。





「フェルさん、武器のメンテナンスをお願いします」


「おう! 任せろ!」



 俺はとソルはアイアンソードと弓を出した。



「そうだフェルさん。もう一本アイアンソード下さい」



 前に買った2本目はソルにプレゼントしたからな。



 俺の二刀流ロマンの為に追加せねば!!




「いいぜ。俺の自信作をやろう」



 そう言ってフェルさんは店の奥に行き、1本のアイアンソードを持ってきた。



「こいつの作り方は俺の弟子になったら教えるよ。待ってるぜ?」



 歯をキラっと見せて言ってきた。



「はい! 大きな問題があって、その為にお金稼ぎをしなきゃいけなくなったので、それが終わったら来ますね!」



 大きな問題だ。ソルに巫女服を着せるのはとても大きな問題だ!



「そ、そうなのか? 無理はするなよ。お前の剣は、あの時から『生きているんだ』。折れるまで......死ぬまで使うなんて事はしちゃダメだぞ?」



 それは分かっている。あのアイアンソードは俺の愛剣だ。そろそろ愛着度も300の大台に突入する所だ。



「はい。肝に命じます。俺の命を守る剣を、命をかけて俺が守ります」


「あぁ、それぐらいの気持ちでいてくれると、鍛冶屋冥利に尽きるよ。それと、これが新しい剣だ。どうだ?」



 性能を見せてくれた。

 ━━━━━━━━━━━━━━━

 アイアンソード Rare:5


 攻撃力70

 耐久値700/700

 付与効果『斬撃補正:小』『刺突補正:小』


 ??武器職人フェルの渾身の出来のアイアンソード

 ━━━━━━━━━━━━━━━



「フェ、フェルさん!? 何ですかこの性能のアイアンソード!」


「どうだ?面白いだろう?さっきも言ったが、こいつの様な武器の作り方は弟子になったら教えてやる。こいつも使って、金を稼いでこい。」



 あぁ......この人は。優しすぎるだろう!



「はい。大切に使わせていただきます」


「おう! あ、それは金は要らねぇぞ? 弟子になる契約書みたいなもんだな」



 えっ、それはさすがに......いや、ここはありがたく受け取ろう。弟子になると決めたんだ。



「はい! ありがたく受け取ります!」


「おうよ! それと、ほい。メンテナンスは終わったぞ。他になにか買ってくか?」



 う〜んこれと言って無い、かな?



 俺がそう思っていたらソルが――




「矢を貰っていいですか? 700本程」


「え? そんなに買うのか? ソル」


「うん! 弓術のレベル上げにマルチショットを使おうかなって」



 なるほどな。それなら俺も買おう。真似したいぞ。



「フェルさん、俺も700本ください」


「おう、 待ってろ! 今持ってくる!」



 今のうちに代金を出しとくか。

 ......矢が1本5Lって結構安いと思う。倍はとっても誰も文句は言わないだろう。



「待たせたな、ほら、1,400本だ。2人合わせて7,000Lだな」



 そうだ、ここはアレをやろう。



「ソル、俺が出すよ。今日の狩りを提案したのは俺だしな」


「えっ! いいよ? 本来なら手持ちの矢で足りる分にプラスで買うだけだから、出すよ」



 折れるな俺!



「出させてくれ、頼む」


「はは! 嬢ちゃん、ルナに気に入られてんなぁ!」



 それを聞いたソルの顔が真っ赤になった。



「わ、分かった。ありがとう、ね?」



 グハッ! 可愛すぎる! 『ね?』のタイミングで首と尻尾を傾けるのは卑怯だろ!!!



「あぁ。どういたしまして?」



 むしろ俺がありがとうございます。



「ほいよ、7,000L確かに受け取った。じゃあ、気をつけていけよ? 金稼ぎってんならゴブリン狩りだろ?今日は満月だからな。アルトム森林のモンスターは活発になるぞ」



 えっ! そんなことがあるのか!



「そうだったんですね! 分かりました、気をつけて行きます。ありがとうございました!」


「ありがとうございました!」


「おう! じゃあな!」



 そうしてフェルさんの店を出た。





「よし、メンテナンスもお試し武器も......かなり高性能なのも貰ったし、今度こそ行くか!」


「うん! 頑張ろう!」





 そうして俺達はアルトム森林に向けて歩いていった。




















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 ―これは記憶......我の大切な人の、記憶。


「......運がいいな。あの日の夢を見た日は、決まって良い一日になる。楽しみだ」


 遊びたい、あの時のように―


 そう思い、――は笑った。

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小さくちょこちょこ出す感じになります。

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