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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第8章 夏の思い出
256/492

空間魔法の心得 前編

久しぶりのアルカナさんです。




アルカナさんに転移させられた場所は、どこかの森だった。


鳥のさえずりと川の流れる音が聞こえ、どこかリラックス出来る空間に飛ばされた。


それとミニマップが使えなくなっているので、特殊なエリアなんだろう、ここは。




「おい、今の内にソルに『暫く帰れない』と言っておけ」


「......何故です?」


「そりゃあ、お前の嫁なんだから、お前が数日帰ってこなかったら心配するだろう?ちゃんと配慮してやってるんだ、感謝しろ」


「図々しいですね。勝手に連れて来てお「死にたいのか?」......はいはい」



アルカナさんが俺の喉元に剣を突きつけ、首の後ろには糸が張られた。


凄いなこの人。どんなステータスしてんだよ。速すぎだ。



俺はアルカナさんに感心しながら、ソルにボイスチャットを繋げた。



『ソル。アルカナさんに拉致されたせいで暫く戻れない』


『えっ!?じゃあ遊ぶのは......』


『無理なようだ。すまない......帰ったら水着、みせてくれ』


『うん!じゃあ晩御飯作って待ってるね!』


『......それがな、暫く戻れないっていうのは『数日以上』という意味なんだ。例え逃げても転移で捕まるから、マジで家に帰れん』


『......あのクソババア......!』


『落ち着け。帰れるようになったら直ぐに帰るから、それまで待っていてくれ』


『......うん。ログアウトしたら、いっぱいギューってしてね?』


『あぁ、じゃあな。愛してるよ』


『うん!私も大好き!』



俺はボイスチャットを切り、アルカナさんと向き合った。



「伝えましたよ。で?俺は何をすればいいんです?」


「簡単だ。『空間魔法』を習得しろ」


「習得しろって......やり方知らないんですけど」



この人、無理難題を簡単に押し付けてくるよな。酷い。


それで、何かの魔法が進化して空間魔法となるなら、まずはその元となる魔法を習得しなきゃならないし、レベル上げもしないとならない。


って言うか──



「なんで俺に空間魔法を習得させるんです?」


「ん?それは単純明快、お前に空間魔法を教えるに値すると思ったからだな。ルナよ、お前の魔法はお前の技術に追いついていないの、分かっているのか?」


「いえ、全く。そもそも俺の技術ってなんですか?」


「アホだな......お前の技術は2つ、光るものがある。

1つは『手加減の技術』だ。つまりは威力の調整。敵に合わせた最適な威力で魔法を使い、敵を滅している」


「はぁ」



ちょっと何言ってるか分からないけど、無理矢理飲み込もう。



「2つ、『魔法作成技術』だ。お前の魔法の完成度は、私にも真似出来ないほどだぞ?特に、さっき使った魔法陣を破壊する魔法......あれは格別だな」


「ありがとうございます」



クロノスクラビスは自信作だからな。褒めてくれるのはとても嬉しい。



「では話を空間魔法に戻そう。空間魔法の習得条件、それは『火・水・風・土・雷・聖・闇属性魔法を、それぞれ超級魔法に進化させる』事だ」


「はぁ!?」



やりたくねぇ!そんな条件、面倒臭いにも程があるぞ!?

今の俺は海魔法が超級で、後は全部初級だ。それを2段階も上げる?......『最弱無敗』でも、流石に時間がかかるぞ。




「お前の成長速度なら簡単だろう?私は知っているぞ?お前の持つ称号を......」




何かバレてるんだけど、最弱無敗君。



「......へぇ。ソルにも教えてないのに、何知ってくれてるんですかねぇ?」


「いや、そこは別に問題ではないだろう」


「......まぁ。で、どうやってレベルを上げれば?いや、その前にスキルを進化させないとダメか......」


「あぁ。それと、この森の奥に居る、とあるモンスターでレベルを上げるから経験値については心配するな」


「はぁ......取り敢えず進化させますね」



いつかは進化させようと思っていたが、このタイミングとはな。




俺はウィンドウを開き、進化出来る魔法を全て進化させた。



◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

『火属性魔法』が『炎熱魔法』に進化しました。

『風属性魔法』が『気体魔法』に進化しました。

『土属性魔法』が『岩石魔法』に進化しました。

『雷属性魔法』が『雷電魔法』に進化しました。

『氷属性魔法』が『氷結魔法』に進化しました。

『聖属性魔法』が『神聖魔法』に進化しました。

◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆



あ、そうだ。ついでに戦闘系スキルも進化させておこう。



◆━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

『剣王』が『剣帝』に進化しました。

『王弓』が『弓帝』に進化しました。

『槍王』が『槍帝』に進化しました。

『武闘術』が『闘王』に進化しました。

『刀王』が『刀将』に進化しました。

『操王』が『操帝』に進化しました。

◆━━━━━━━━━━━━━━━━━◆



ほ〜ん、キングの次はエンペラーか。効果は......補正の倍率が上がっただけみたいだな。

そして、これはレベルが上がり(にく)いスキルとみた。


......直感だけど。



「し〜ん〜か、させましたっ♪」


「そうか。ここまで来て何だが......最後の確認だ。本当に空間魔法を習得するということでいいんだな?」



◆━━━━━━━━━━━━━━━━◆

『特殊クエスト:最強への弟子入り』

<概要>

現地人最強のエルフ『アルカナ』の

弟子になる。生半可な気持ちで挑む

と、強制終了となる。


<報酬>

・『空間魔法』の魔法陣

・称号の獲得

◆━━━━━━━━━━━━━━━━◆



こんなウィンドウが出てきたが、もう『やる』とソルに伝えているので、このクエストを受けるぞ。



「はい。ちゃんとあなたの技術、盗みますよ」


「言ったな?では、着いてこい。ヤツの元へ行く」


「はい」






そうしてクエストを受け、謎の森を歩くこと3時間。

マグマによって温められた、立っているだけでもHPが減っていく恐ろしい火山に出た。






「火口へ行くぞ。そこにヤツは居る」


「分かりました」



俺は短く返事をしてアルカナさんに着いて行く。

余計な話をしたら怒られそうだし、今の内に行動詠唱に『クロノスクラビス』をセットし、いつでもフーを呼び出せるように心の準備をしておいた。






◇◇







「着いたな。アレを見ろ。アレがお前の魔法の練習台だ」



火口へ着いてアルカナさんの指を指した方を見ると、そこには溶岩の海の中にポツンと立っている島があり、その島に何かが眠っていた。


オレンジに燃え盛る何かだ。



「アレは?」


「ふっ......『不死鳥:フェニックス』......御伽噺に出てくる幻獣の一体で、完全な不死の特性を持つ鳥だ」



そう言われて再度燃え盛る何かを見ると、確かに鳥のような姿をしていた。

翼を畳み、小さく丸まって寝ているようだ。



「お前、驚かないんだな」


「まぁ、神龍とか雷神と戦いましたし。それに俺も、一応不死鳥になれますからね」


「そうか。では今から、あの鳥と戦ってこい。1度殺せば経験値が入る。故にあの鳥でレベルを上げろ」


「アイツのレベルは?」


「お前のレベルによる。お前が強ければ強いほど、ヤツも強くなる」



クラーケンタイプか......もしかして、全部のボスがレベル相当とかになってないよな?


そうなったら俺、誰かとパーティ組んだら地獄を作るんだけど。




「ま、いいや。じゃあ、行ってきます」


「あぁ。逝ってこい」





俺はアルカナさんに背中を押され、溶岩の上を飛行してフェニックスに近付いた。




『......?ピィィィ!!!』



◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

『不死鳥:フェニックスLv595』との戦闘を開始します。

◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆





こうして、俺の地獄のレベル上げが始まった。





◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇

名前:ルナ

レベル:395

所持金:53,845,290L

種族:人間

職業:『ヴェルテクスギルドマスター』

称号:『スライムキラー』

所属ギルド:魔法士・Bランク冒険者(0/300)

Pギルド:『ヴェルテクス』

所持因子:『稲荷』他6柱

所持技術:『魔力打ち』他多数


HP:20,710<1,000>

MP:20,710<1,000>

STR:19,710

INT:19,710

VIT:19,710

DEX:19,710

AGI:19,710

LUC:9,850

CRT:100(上限値)


SP:1,540



『取得スキル』


戦闘系


『剣王』Lv100→『剣帝』Lv1

『魔剣術』Lv100

『王弓』Lv100→『弓帝』Lv1

『魔弓術』Lv100

『槍王』Lv100→『槍帝』Lv1

『魔槍術』Lv100

『武闘術』Lv100→『闘王』Lv1

『魔闘術』Lv100

『刀王』Lv100→『刀将』Lv1

『魔刀術』Lv100

『操王』Lv100→『操帝』Lv1

『魔糸術』Lv100

『走法』Lv0

『手加減』Lv0

『戦神』Lv100



魔法



『火属性魔法』Lv100→『炎熱魔法』Lv1

『海魔法』Lv30

『風属性魔法』Lv100→『気体魔法』Lv1

『土属性魔法』Lv100→『岩石魔法』Lv1

『雷属性魔法』Lv100→『雷電魔法』Lv1

『氷属性魔法』Lv100→『氷結魔法』Lv1

『聖属性魔法』Lv100→『神聖魔法』Lv1

『闇属性魔法』Lv58

『自然魔法』Lv100

『龍神魔法』Lv89

『古代魔法』Lv1

『音魔法』Lv100

『妖術』Lv1



生産系



『神匠:鍛冶』Lv100

『神匠:金細工』Lv100

『裁縫』Lv99

『調薬』Lv82

『神匠:付与』Lv100

『木工』Lv1

『料理』Lv83

『神匠:錬金術』Lv61



その他



『テイム』Lv4

『不死鳥化』Lv100

『マナ効率化』Lv0

『植物鑑定』Lv0

『毒物鑑定』Lv0

『動物鑑定』Lv0


<>内アクセサリーの固定増加値

◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇

サンドバッグファイアーバード、キタ━(゜∀゜)━!


次回はレベル上げをしつつ、陽菜とのお砂糖生活が出来たらな、と思います。


お楽しみに!

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