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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第8章 夏の思い出
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閑話 ルナの幸せ、ソルの幸せ

閑話です。番外編は季節物や設定集などてにする予定なので、ごく稀に閑話が本編に出てきます。


是非楽しんでください!




「ソル〜!モフらせて〜」




「いいよ〜。耳?尻尾?」



「全部」



「欲張りさんだね〜。いいよ、モフれるものなら全てモフってみなさいな」


「やったぁ。ほら、おいで」


「うん!......およ?膝枕?」


「あぁ。こっちの方がモフモフを感じやすいし、ブラッシングしやすいし、ソルも楽だろう?」




「ふふっ、ありがとう。そういう細かい気遣い、大好きだよ」




「......どうも」



「あ〜もう、最高。ルナ君と一緒に居れて最高だよ」



「それは俺もだよ。例え狐の耳が無くても、尻尾が無くても、ソルが居るだけで俺は幸せだよ」


「あぁ好き!大好き!......んふふ〜!」


「こらこら。お腹に激突するな。はい、まずはお耳を梳かしていくぞ」




「──嗚呼、気持ち良き(なり)




「良かったよ。サラサラになったし、触り心地がとても良くなった......それに、いい匂いがする」




「我、嗅がれてる也。嬉しさと恥ずかしさで潰される也」




「なりなり。ソルはいい匂いがするなりよ〜」



「おざなり」



「上手すぎるだろそれ。そのセンスは心から尊敬するよ」


「えへへ、ありがと」


「ん〜でも、本当にいい匂いがする。こう、なんて言いますか......嗅ぐと凄く落ち着く」


「それってどんな匂い?」



「ソルの匂い。永遠に包まれていたい......そう思えるよ」



「それはリアルでもする匂い?」


「残念ながらリアルではもっといい匂い。あっちでこんな触れ合い方をしたら、俺の意識は飛んでいくぞ?」


「えへへ、なら今度、意識飛ばしちゃお〜」


「寝てる間にイタズラされそうだ」


「イタズラして欲しい?」


「......ハロウィンである事を祈ろうかな」



「ざ〜んねん。イタズラっ子の私は、ハロウィンでなくてもイタズラしちゃうのです。ほれほれ〜」


「刺さるッ!ソルの頭が俺の腹に刺さるッ!!」



「シャキーン!耳ドリル!!」



「あら可愛い。驚いた時のリルみたいな耳だな」




「おやおや。私と2人っきりの時に他の女の話かい?」




「娘を女と言う人を初めて見たよ」


「ふふっ、冗談。でも今は、私だけを見て欲しいな」



「......分かった。ならばギューッと、抱きしめてあげよう」



「やった〜!」




「──ほら、これならソルしか見えてないぞ?」


「......そうだね」


「尻尾もサラサラだな。でも、しゅんって垂れ下がってる。どうしたんだ?」


「......どうして」


「ん〜?」



「どうして前で向き合って抱きしめてくれないの!?」


「そんな事したら恥ずかしすぎて死ぬだろ!!」


「私も一緒だよ!......ねぇルナ君。一緒に死の?」


「嫌だ。でも......しゃ〜ない。これは今回だけだぞ?」




「──あはは、何か......恥ずかしいね」


「......だな」



「うぅ、ルナ君の顔が見れないよぉ」


「ソル、顔が真っ赤だぞ?尻尾もとんでもなく逆立ってるし」



「ル、ルナ君こそ真っ赤だよ?」



「見えてないだろ?」




「んぅ......ほ、ほら!見えてるもん!真っ赤だもん!」




「はははっ、バレてしまったか。そうだ。今の俺は真っ赤だろう。ソルには特別に『ストロベリームーン』と呼ぶ事を許可しよう」




「私だけのストロベリームーンだね!大好きだよ。んっ」


「んむっ......イチゴのお口は食べられてしまった」



「頂きました!ごちそうさまでした......えへへ」



「可愛いなぁもう。モフモフがチュッチュに変わったら、もう一生モフれなくなっちゃうぞ?」


「ん......それは嫌だね。仕方ありません、今回はこれでチュッチュを終わりにしてあげましょう」


「.....俺から言い出した事だが、チュッチュって表現は何か変だな」


「そう?......アレじゃない?一回しかキスしてないからじゃない?」


「そういう問題か?でも、何だろうなこの違和感は......」



「答えは私の尻尾にあるのです。私はルナ君に抱きついておくので、尻尾を触って見つけてください」



「良かろう。では尻尾を......って、めちゃくちゃ胸当たってんですけど」


「当ててるのです。というか、私のお胸は嫌?」


「そんな訳ないだろ?ソルの胸はこの世に存在する胸の中で最高のお胸だよ」


「ありがと。ふっふっふ、理性との戦いに持ち込んでやるのです!」



「自慢じゃないが、俺は自制心が強い。理性が蹂躙して終わるのだ」



「な、何ぃ!?私のおっぱいパワーが足りないのか!?」



「逆だ。私が強すぎるのだ。残念だったな、少女よ。私は少々、鍛えすぎたようだ......」



「くぅ、こうなったら私が強くなればいいだけの事!絶対にお前を倒してやる!」




「ちょ、尻尾がとんでもない速度になってる。や、やめ」


「ふんっ!尻尾モフり付けアタック!どうだ魔王!」




「つ、強い!これが勇者の力か......!うわぁ!浄化されていく〜!」




「こうして魔王ストロベリームーンは、勇者ソルと結婚したのでした。めでたしめでたし」




「ははっ、それは良い終わり方だ。是非ともノンフィクションにして欲しい物語だな」



「えっ」


「あっ」



「......気にするな。ただの独り言だ」


「う、うん。これからも勇者活動、頑張るね」



「俺は魔王か?」



「魔王だよ。剣も強くて、弓も強くて、魔法も強くて......でも、ちょっと抜けてる所があったり、私を大切にしてくれる......そんな魔王だよ」



「......ありがとう。俺も魔王活動を頑張ろうかな。ソルの気持ちを乱す、時給1100円の仕事を」


「高いね。それ、結構ハードな仕事なんじゃない?」


「勿論ハードさ。1歩間違えれば死ぬからな。1歩引きすぎたらクライアントに嫌われてゲームオーバー、1歩進みすぎたら不純異性交友と見なされて人生ゲームオーバー......だから、ベストな付き合いをするという、とてもハードな仕事なんだ」



「えへへ......確かに定期的に撫で撫でしてくれなかったら、魔王様を嫌っちゃうかも」


「大丈夫。撫で撫でしなくても、ぎゅ〜っと抱きしめてから頭をぽんぽんするから」


「それは確かに大丈夫だね。寧ろ好かれるよ?」


「本当か?なら今すぐ試すとしよう」




「──んぅ......大好きです」




「俺もだよ。はぁ......この幸せな時間が惜しいが、尻尾の仕上げにかかろうか」


「え〜、今日はずっとこうしていたいよぉ......」


「よし、今日はずっとこうしていようか。ソルの為にオーク肉の生姜焼きを作ろうと思ったけど、ずっとこうしていようか」




「......ずるい。私の好物で釣るなんて」




「安心しろ。俺も大好きだ」


「私が?それとも生姜焼きが?」


「どっちも。俺は欲張りさんだからな」



「もう......じゃあ、お買い物行く?」


「いや、材料はあるからこのまま作る。ソルも一緒に作ろう。2人で作れば、美味しさは2倍にも3倍にもなるぞ」


「うん!じゃあ、作ろっか!」


「あぁ」







「......この時間は、俺の宝物だな」




ヴッ.....(尊死)



次回は帰省編です。お楽しミニミニミニ!

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