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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第8章 夏の思い出
233/492

1人対530人

集団行動とは、一人一人の動きを阻害することもある。



ルナside



「では父様。頑張ってくださいね!」


「がんばれ〜」


「あいよ。一対多のちょうどいい訓練だからな。楽しんでくるよ」



しかもトッププレイヤーが沢山紛れているんだ。武術大会より、もっと楽しくなるだろう。



『ルナ、準備はいいか?』


「いつでもどうぞ。死ぬ気でかかって来な」


『あぁ。じゃあ、戦闘開始!!!!』



そうアテナからチャットが飛んでくると、150人程度の塊がやって来た。



「セレナ、『戦神』......よっ!」



ドパァァァン!!!ドパァァァン!!!ドパァァァン!!!



俺は100人との距離がまだ500メートルといったところで、後ろに向けて矢を18本放った。



「んで、前にも......そいっ!」



ドパァァァン!!!ドパァァァン!!!ドパァァァン!!!



これで計算上、36人のプレイヤーが死ぬはずだ。



「セレナ。戦績は?」


『34。2人守られたね』


「そかそか。ステラ、『鼓舞の光』んでもって俺は着替えて、と」



俺は『天使シリーズ』から『花鳥風月』に着替え、男の浴衣に変更して、更に矢を放った。



『52』


「う〜ん。ちとペース悪いか」


『神器持ちが31人ね。盾の神器もいるから、それででしょうね』


「ほぇ〜、盾ねぇ?まぁいいわ。『魔力矢せい......は縛ってるんだった。そのまんまの矢をどう......ぞっ!」



矢を番え、300メートル先のプレイヤーを射抜いていく。



『61。神器6人落ちたわ』


「了解。魔法が飛んでくる前に先遣隊を潰すぞ」


『えぇ。頑張って、私の可愛いルナ』


「俺はソルのだからな。セレナのではない」



ドパン!!!



『えぇ〜?ケチね。きっとソルも、撫で撫でくらいなら許してくれるわよ?』



ドパァァァン!!!



「それは有り得るな。俺もこの前、フーに膝枕されたけど許されたし」



ドパン!!!



『あら、それはアウトじゃないの?フーってば、ソルに殺されてない?』


『殺されてないですよ!!!』



ドパァァァン!!!



『93』


「ん。神器」


『7』


「残り全員か。ならフー、シリカ。出番だ」



『『よし来た!!』』



『あらあら、はしゃいじゃってまぁ......子供ね!』


『いや私、セレナさんと同い年ですよ?』


『シリカはみんなより年上だよ!』


「どうでもいい事を延々と話すのやめようぜ。仮にもアイツら神器持ちだぞ?」



『『『それが何か???』』』



え?......もっとこう、『引き締めないと!』ってならないのか?



『大体、見てくださいよ?弓の神器も無く、剣と盾と槍と斧の神器ですよ?雑魚中の雑魚です』


「それは舐めすぎだろ......まぁいいや。全力ダッシュの抜刀で2人落とすぞ」



『『了解』』



俺は左足を前に出し、左側に布都御魂剣を()いてクトネシリカを右側に装備した。



「行くぞ......『戦神』」



戦神でAGIを3倍にし、全力ダッシュを開始した。



バァァァン!!


と、凄まじい音を立てながら7人に接近し、勢いを付けてクトネシリカを抜刀し、続く二の太刀で1人を、そしてその後に布都御魂剣を抜刀し、同じように2人目を斬った。



この間、僅か4秒である。



「「「「「うわぁぁぁ!!!」」」」」



あまりの速度で近付いてしまったので、風圧で残りの5人が吹き飛ばされていった。


......いつかの俺のように。



「よし、まずアテナから。『斬』」


「ちょ、ちょ待っ」



ザンッ!!!



「次、近いやつ。シリカ、飛んで来い」


『あいあいさ〜!』



クトネシリカを真っ直ぐに投げ、起き上がりかけていたプレイヤーの喉に刺さり、プレイヤーはポリゴンとなって散った。



「顕現。次」



ズバンッ!!



続く2人目もクトネシリカが刺さり、ポリゴンとなって散る。



『力技ですねぇ、ルナさん』


「馬鹿言え。この後300人以上いるんだぞ」


『そういえばそうでした。てへぺ「行ってこい!!」ろぉぉぉぉぉぉぉ!!!』



バシュッ!!!



そうしてクトネシリカと布都御魂剣の投擲により、先遣隊は全てポリゴンとなって散った。



「さ、あと350人ちょっと。どうやって倒そうか」


『私を使えば?』


「そうだな」


『私の霊剣はどうですか?』


「それも面白そうだな」


『シリカは......お兄さんが使ってくれるなら別にいいや』


「助かる。じゃあまず、【霊剣】」



俺はMPを1万5000消費し、霊剣を作成した。


左手に現れた霊剣は、布都御魂剣の『透明化』を使った時と同じような感覚だった。



「斬れるのか?これ」


『バッチリ、バッサリ、ズバッ!ですよ!耐久値は1万5000ですが、その他の能力は私の複製体ですからね!』


「全部の能力を複製してるのか?」


『えぇ、モチのロンです』


「......ふへへ」



今の俺、相当悪い顔をしているだろうな。


何せ、最っ高に楽しい事を思い付いたんだから。



「じゃあこいつを削除。そして【霊剣】を15本」


『え?ちょっと、何する気ですか!?』


「それ、本陣が来たぞ。霊剣達、行ってこい!『戦神』『斬』......オラァ!!」



俺は霊剣に『斬』を発動させてからぶん投げると、霊剣の通った道にいたプレイヤーは皆、ポリゴンとなって散った。




「ふぉぉ!!無双ゲーが始まっちまったぜぇ!!!!」


『やめてぇぇ!!!私の複製体がぁぁぁ!!!!!』


「『斬』オラァ!!ぶっ飛べぇ!!!」



それから15本投げると、本陣のプレイヤーが一気に近付いて来た。


残り200人、殺るしかねぇぜ。



「はぁぁぁ!!」


「そいっ」



ザンッ!!



「オラァ!!」


「そいっ」



スパッ!



「死ねぇ!!」


「大豆っ」



ズバンッ!



「やぁぁぁ!!」


「醤油っ」



バスッ!!



「皆退いて!今か......ら......」


「お味噌......」



何か大きな物を持ってきていたプレイヤーがいたが、新しく作り直したオリハルコンの糸により、首と体をさようならさせられた。



「よし。『戦神』......は〜い、今から縄跳び大会始めま〜すっ!跳べないプレイヤーは足が無くなるので、頑張って跳んでくださ〜い!はいセーノッ!い〜ち!」



「「「うわぁぁ!!!」」」



操王スキルと戦神による強化を施した糸で縄跳び大会を始め、十数人ものプレイヤーの足が斬られていった。



「に〜いっ!」



「「「ぎゃぁぁぁ!!!」」」



「さ〜んっ「おらぁぁぁ!!」てんごっ!」



スパッ!



途中で男が近付いてきたが、いつの間にかポリゴンとなって散っていた。


アレレーオカシイナー。ボクハナニモシテナイノニナー。



『ちょ、ルナさん!地獄です!地獄が広がっています!』


『これは......リルちゃん達にも刺激が強すぎるんじゃなかな?』


『メルなんて泣くわよ?これは』



そう、プレイヤーの殆どが大変な事になっていて、とても子供が見られるような状況ではなくなっていた。



「それ不味いな......仕方ない。『癒しの光』」



ステラを取り出し、太陽の光で回復させて足を治してあげた。



「じゃあな。『戦神』」



足が治って起き上がろうとしたプレイヤー全員の首がさようならして、残りの敵は2人となった。



「翔と......コキュートス君か」


「せいか〜い」


「お久しぶりです」


「どもども。俺が言うのも何だが、今のをよく耐えたな」


「僕は糸で相殺したからね」


「俺は全部弾きました」



「『『『やるぅ!』』』」



あの縄跳び大会を技術で耐えるとは、本当に凄いぞ。



『ルナさん、下から糸が来てます』


「翔、見えてるぞ」


「......マジ?」


「マジ」


「何で見えてんの?心眼?」


「いや?相棒の目があるからな。生憎、俺の刀は生きていてな。しかも俺より目がいいんだ」


『いや〜、魔法を使ったルナさんには負けますけどね〜』



肉眼の話なんだけどな。

俺、リルやフー見たいに魔力反応を目で見てみたいけど、それはそれで辛い気がする。


見たくもない物を見せられそうだからな。



そして俺はクトネシリカを抜刀して構え、2人と向き合った。




「じゃあどうする?2人共、やるか?」



「「降参は??」」



「なし」



「「デスヨネー」」



「『斬』」



ガンッ!!!



コキュートス君の左腕を狙って突きを放ったが、コキュートス君の盾に防がれた。



「強いね」


「それほどでも......ないですよっ!『カウンター』」


「ぐふぅっ!」



コキュートス君が唱えると、俺の左腕が吹き飛んでいった。


今のは衝撃の反転と......糸か。



「翔、やるな」


「2人だからね。『魔糸術:雷糸』」


「ふむ......」



バチバチと音を立てて糸が俺に刺さったが、全て受け入れた。



「「えっ」」



「へぇ......見ろよこれ。翔の雷、貰ったぞ?」



俺は右手に雷を纏わせて見せた。



咄嗟の思い付きでやってみたが、上手くいった。



これは翔『雷の』魔糸術を体で受け、取り込むことで『雷神』の称号効果で操れるかを試してみたのだ。


すると、上手いこと思い通りにいき、翔から雷をいただくことに成功した。



「ふぅ......左手も生えたし、再戦といこうか」



ブリーシンガメン、ありがとう!




「「嫌だぁぁ!!助けてママー!!!!」」



「仲良いな。そこに痺れる憧れるゥゥ!!!」



そう言って俺は雷を飛ばし、2人を感電させた。



「ぐっ......物理的に痺れる......」


「痛いですね......これ......」


「ほら、辞世の句を詠め」


「儚くも、散った私を、誇らせて」



ザンッ!!!!



「次、コキュートス君」


「......ありがとう、戦えた事、誇りです」



ザンッ!!!!




「ルナ君、大勝利〜!」




上で見ていたソルが降りてきて、俺に抱きついてきた。



「ありがとうソル。530人、全員殺ったよ」


「実は532人殺ってるけどね!」


「え?」


「2人の観戦者も巻き込んだの!」


「......俺、ガッツリPK?」



やばい、多分セレナの時だよな?やっちまった。やってしまった。俺は人をぶっ殺してしまった!!



「大丈夫だよ。ちゃんと『ファールボールには気を付けてください』って言ったから」


「ならいいや!......よし、アテナから金もらって帰るか」


「うん!」


「帰りましょう!」


「おつかれさま。パパ」


「ありがとう。じゃあこれから、浴衣を着て遊びに行こうか」



「はい!」


「「うん!!」」





そうして王都の噴水でアテナと合流し、5300万L(リテ)をもらって帰った。





◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇

名前:ルナ

レベル:343

所持金:811,850L→53,811,850L

種族:人間

職業:『ヴェルテクスギルドマスター』

称号:『スライムキラー』

所属ギルド:魔法士・Cランク冒険者(94/200)

Pギルド:『ヴェルテクス』

所持因子:『稲荷』他6柱


HP:17,110

MP:17,110

STR:17,110

INT:17,110

VIT:17,110

DEX:17,110

AGI:17,110

LUC:8,550

CRT:100(上限値)


SP:1,540



『取得スキル』:省略

◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇

瞬間VIT5万越えの人間の腕を斬った翔、凄いですね。


次回は閑話を挟みまして、実家に帰るお話となっております。


楽しんで頂けると、とても嬉しいです(´;ω;`)

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