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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第7章 神界と夏休み
210/492

消しちゃうぞ☆

ぱきゅ〜ん☆




「遅かったな。お前が来るまでに2回はウィンナー取れたな」


「ホントにね!エイム練習がどれだけ出来たことか......」


「僕はあやとりしてから別にそこまで〜」



FSにログインしたら3人に出待ちされてた。



「やぁ!まともな思考が出来ていないアルテミスちゃんの降臨☆だぞっ!」



「「「うわぁ......マジで狂ってる」」」



「酷いなぁ。そんな事言うなら、マジで女装してやろうか?吸血鬼スタイルから、戦場の天使スタイルに変えようか?」



「「「是非!!!」」」



「じゃあちょっと待ってな......あ、その間に招待して」


「おk」



FSのウィンドウを開き、アバターの容姿を変更する。

すると色々な項目が出てきた。


◇-----------------------------◇

『性別』▼

『髪』

『顔』

『身長』

『体重』

『声』

『その他』

◇-----------------------------◇



「んにゃ?俺の知らん内にUI変わった?」


「招待したぞ。それとUIの変更は一昨日のアプデで、だな。容姿変更の項目がバカみたいに増えたらしいぞ」


「受諾なのじゃ!!......まぁ確かに、声とか変えられるようになってるな」



今までは性別、髪、顔くらいだったからな。身長とか体重はリアルのまんまだったはずだ。多分。



「どんなのにしようかな。取り敢えず女、ロン毛、ロリ顔、120センチってところか?」


「いやいやアル。髪も短い方がロリ感増すよ?」


「だな」


「だね。僕もそう思う」



ピギーはまだ女だから分かるとして、アテナと翔は遊んでるだろ。

見てろ?完璧な天使になって、殺戮の限りを尽くしてやるからな。



「え、ちょっと待って。その他の項目にケモ耳があるんやが!?」


「へぇ〜、凄いね。可愛いんじゃない?」


「当たり判定どうなってんだろうな」


「ワイヤー引っかかりそうだよね」



おい男ども。何ガチ目線で会話してんだ。ここは『え〜マジで!?モフモフとか最高じゃん!!』じゃないのか?


モット.....モットタノシモウゼェ....!



「良し、ユアストに寄せて銀髪金眼、あとはロリボイスのランダム耳にした」


「っていうか変更料はあるの?」



そう、容姿の変更にはゲーム内クレジットが必要だ。

これは単純にこのゲームで試合をこなせば手に入る。

無課金でも容姿の変更が出来るの、優しくて好きよ。



「680万ある。使うのは10万ってとこか。安いな」


「「「は?」」」


「ん?」



決定ボタンを押そうとしたら、皆が凄い顔で見てきた。



「嘘だろお前......なんでそんなに金あんだよ」


「オシャレしたりとかしないの!?」


「射撃場借りてワイヤーの練習とかしないの?アル」


「え?しない。この服だって最初のガチャでたまたま手に入ったから着てるし、練習するより実戦で覚えた方が早いから、金は使わん」



チュートリアルをクリアする事でお洋服が貰えるのだ。

俺はずっと同じ衣装でプレイしているな。



「......俺でも見た目は変えるけどな」


「ゴリラがサルに変わるってか?」


「よし、殺すか」


「お?やるか?幼女化した俺と殺し合いするか?お?お?」


「......なんか嫌な予感がするな。やっぱ辞めとく」


「賢明な判断、ご苦労じゃった。じゃあ、決定ボタンぽちー!」



アテナをイジり、俺は容姿の変更を決定した。



◇-----------------------------------------◇

容姿の変更が完了しました。

◇-----------------------------------------◇



青い光に包まれ、再び目を開けると、以前の3分の2の高さからの視界が広がった。



「おぉ!ちゃんと低くなってる!ってか声高っ!小学生の時より高いんだけど!!あはは!!」



「「「............」」」



「どうしたお前ら?黙りこくって。なになに?俺、めっちゃ可愛くなった?」



天使になれたかな?気になるぞ。



「......アル。ちょっとこっち来て」


「ん〜?分かった。どこまで行くんだ?」


「いや、あそこの店まで。鏡あるからさ、見たいでしょ?」


「見たい!超見たい!!!」



テンションを上げて言うと、頭の上に違和感を感じた。


取り敢えずピギーの後を着いて行きながら、俺は、頭の上を触った。



「おっ、ケモ耳だ。ユアストとは違った感覚だろうけど、ソルもこんな感じなのかな」



フワフワのモフモフな感覚をキャッチした。


いや〜これ、かなり上手くキャラメイク出来たんじゃないか?自信あるぞ。



そしてピギーと一緒に、街にある服屋まで来た。



「いらっしゃいませ〜!あら、可愛いですね〜!」


「......どうも」


「ん?ピギー、褒められてんだからもっと喜べば?俺、陽菜のイメージ的に、女の子は褒められたら喜ぶと思うんだけど」



今はピギーしかいないからな。多少のリアルが持ち込める。



「......あの鏡を見て、本当に私が褒められたかどうか確認しな」


「ん?分かった」



指をさされた方を見ると、姿見が置いてあった。


俺は近付き、自分を鏡に映してみた。



「あれ?リル?なんでここに居るんだ?」



鏡にはリルが映っていた。おかしいなぁ?


ここはユアストじゃないからリルはいないはずだ。

なのにどうしてリルが映っているんだ?


髪、顔、身長やケモ耳、声までもがリルにそっくり......いや、リル本人だ。



「アルがね、思いっきりリルちゃんになってんのよ」


「いやいやまさか。そんな訳ないだろ?」


「鏡を見なよ。現実が分かるからさ」



現実?と思い、鏡の前で右手を上げてみた。

すると鏡のリルの右手が上がった。



「いや、たまたまここにリルがいて、たまたまリルが真似している可能性がある」



今度はジャンプ、ケモ耳いじり、くるっと一回転など、様々なアクションをしてみたが、完全に俺と動きが同期していた。



「嘘......だろ......」


「分かった?じゃあまたキャラメイクし直す?」



究極の選択だ。このままリルの姿でやるか、またキャラメイクをやり直すか。


普通に考えたら、キャラメイクをし直す方を取るだろう。



でもな、今回のキャラメイクの目的は『戦場の天使になる』事だ。



ここでキャラメイクをし直したら、ウチのリルは天使じゃないと認める事に繋がってしまう。


なら──



「このままやる。なんてったって、リルは天使と言える程可愛いからな。ほら、見てろ?」



モノマネタイムだ。




「う゛ぅん......ぱきゅ〜ん!消しちゃうぞ☆」




右手の人差し指と親指を伸ばし、銃のポーズを取って言ってみた。



「ほら、完全に天使だろうが」



流石リルだ。ウルトラスーパー可愛いな。帰ったら一緒に遊ぼう。



「アル......よくそんな事して耐えられるね......心、痛くない?」


「え?痛くない。単純に『あぁ、リル可愛いなぁ』って気持ちでやってるからな」


「勇者じゃん......いや、愚者かな......?」


「何言ってんだ?ほら、取り敢えず戻るぞ。殺戮の限りを尽くしたい」



いつもより下の視点での戦闘、楽しみだ。



「ちょっと待って!アル、その前にお洋服を買おう」


「え?何で?このままでも可愛いじゃん」


「それ......リルちゃんにも言える?リルちゃんの服、1着だけじゃないでしょ?」


「ッ!......なるほど。これは時間がかかりそうだ」


「でしょ?ほら、選ぶよ!」



それからピギー指導のもと、リルに似合う服を選ぶ事になった。



流石に時間がかかりそうなので、アテナ達に少し待つようにチャットを送っておいた。




そして30分後──




「以上、312万クレジットとなります」


「はい。ポン、と」


「では100万クレジット以上のお買い上げですので、3回分のアクセサリーガチャを回してください!」


「はい。イヤリング、髪留め、指輪でした」


「ありがとうございました!では、またのお越しをお待ちしております!」




会計が終わり、ガチャで出たアクセサリーも着けてから店を出た。



「水色のイヤリングにSR(スナイパーライフル)の形の髪留め、更には金のドクロの指輪か......いいな、似合ってる」


「その指輪、一応最高レアのアクセだよ」


「そマ?神引きじゃん。ラッキー」



ピギーの反応的に、今まで何回ガチャを回したのかは聞かないでおこう。

ガチャへの心というのは、とても繊細なものだ。

他人が土足でズカズカと入ってはいけない領域だ。



「おいっす、お待た。お前らに詫びドリンクあるからやるよ。抹茶チョココーヒーレモンとブラストメロンソーダだ。嫌でも飲めよ?詫びなんだから」



広場に戻ると2人が話していたので、詫びドリンクを投げ渡した。



「「......」」


「ちょっと。女の子がオシャレしたんだから、男は褒めるべきでしょ?ほら、何か言わないの?」


「いや、俺男なんだけど」


「あっ......いや、確認するまでは女の子だから」


「何を!?」


「ナニを!」


「下ネタかよ!?」



そうか。......いやでも俺、性別を女にしたぞ!?



「俺、女の子だった☆」


「......取り敢えず行くか。バトロワか?」


「あぁ。ぶっ殺しまくるぜ!」


「......その見た目でそれは、言っちゃいけない気がする......」


「リルだって怒ったら言うぞ?『ぶっ殺します!』ってな。ちなみにめちゃくちゃ可愛い」


「「......だろう な / ね」」



天使の怒りだぞ?可愛いに決まってんだろ。

......まぁ、ステータスは悪魔なんだけど。



「じゃ、レッツゴー!!!」


「「「お、お〜.....」」」




そうして試合のマッチングが完了し、エリアへ転送された。

俺っ娘リルちゃんの完成だッ!



次回もお楽しみに!



あ、『ウィンナー取れたな』と『おいっす、お待た』は脱字じゃないです。

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