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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第7章 神界と夏休み
209/492

テストの結果と大きな進展




夏休みに入った初日、テストの結果がメールで通達された。



---◇重要◇--------------------------

月見里 月斗の2年中間テストの結果


数学:96/100

現代文:98/100

古典:78/100

世界史:92/100

英語:96/100


以上、合計点460点です。

頑張りましたね!素晴らしいです!

-------------------------------------



「なぁ陽菜〜、テスト何点だった〜?」


「462点だよ〜」


「マジか。2点負けたわ」



俺達は昨日、晩御飯を食べた後に膝枕をさせてもらっていたら、そのまま2人して寝落ちしてしまったのだ。


そしてつい20分程前に起き、陽菜が朝ごはんを作ってくれている。



「満点の自信のある月斗君、どこでやらかしたの?」


「古典。多分漢字のミスだろうな......」


「あ〜......私も古典は80点で、結構やらかしてたね」


「80点でやらかすってのも変だけどな。俺達、普通に上位に入ってるぞ?」


「そういえばそうだったね!......はい、朝ごはん出来たよ〜」


「ありがとう陽菜」


「いいえ〜」



陽菜が作ってくれた朝ごはんは、完璧なまでの和食だった。


白米にお味噌汁、鮭の塩焼きにきんぴらごぼう、そしてだし巻き玉子だ。



「「いただきます」」



まずはお味噌汁から頂いた。




「あ〜美味しい。これは毎日飲みたくなる......」




「ぶふぉ!!!げほっ、ごほっ!」



「だ、大丈夫か陽菜!?」



陽菜が盛大に味噌汁を吹いた。大丈夫かな。



「げほっ!......ふぅ、ふぅ......月斗君、今の言葉......」


「ん?」



机を布巾で拭いていたら、陽菜がさっきの言葉と言った。

さっきの......言葉?なんだろ、古典の点数か?



「古典の話?」


「じゃ、じゃなくて!お味噌汁の方!」


「お味噌汁?......まぁ、美味しいぞ」



ワカメと麸の入った、鰹出汁の効いた美味しい味噌汁だ。

これは結構お気に入りの味だ。それこそ、毎日飲みたいくらいに。



「そうじゃなくて!プ、ププ......」


「ププ?」






「プ、プロポーズなの!?」






なんかとんでもない事言い出したぞ陽菜。

一体、どこをどう捉えたらプロポーズになるんだ?






「えぇ?俺、プロポーズするならストレートに言うぞ?」






「えっ......え?」


「あっ......な、なんでもない......」



月斗、盛大に自爆!!!



これは何とも愚かな事でしょう!!!

自分で気付かぬ内に地雷をばら撒き、そしてそのまま地雷原に腹から飛び込んだではありませんか!!!


彼は勇者だ!愚者であり、勇者でもある!!!



「あ、あははー。だし巻きもオイシイナー」


「か、顔......真っ赤だよ?」


「そそそそ、そう言う陽菜こそ、顔がルビーより赤いぞ?」



これは......2人して死体を蹴り合っているのではないだろうか。

もう既に『恥ずか死』している2人の死体を、俺達はお互いに蹴っているのではないだろうか。



そして時は流れ、気付いたら完食していた。



「「ご、ごちそうさまでした」」



やばいぞ。緊張が全然解(ほぐ)れない。寧ろ、陽菜を見る度に緊張が増していく。


あぁ、心臓がうるさい。体が熱い。今ならファイブレスが吐けそうだ。



「あは、あはは......呼吸が苦しいね」


「......だな。恋人とは、かなり体にダメージが入る物なんだな......」


「恋人以上になれば、解消されそうだけどね......あっ」



陽菜、盛大に自爆!!!



自分で気付かn(ry




「と、とりあえずソファでゆっくりしててくれ。俺は洗い物をして精神統一を図る」


「わ、私もやる!!!」


「なら2人でやろう。そうすれば完璧だ」



2人で洗い物をする事で、俺の精神統一と陽菜の精神統一も出来る、正に一石二鳥だ。




そして2人で洗い物をして気付いた。




これ、明らかなに恋人のライン越えてるわ、と。


よくよく考えてみたんだ。テレビやマンガとかで見る恋人って、朝ごはんはそれぞれの家で摂るし、昼ごはんを一緒に食べるにしても、外食じゃないか?と。


それに夜はレストランでディナーってイメージだし、そう考えると俺達は恋人ってより、家族の様な気がしてきた。




そして俺は気付いたのだ。いや、気付いてしまったのだ。



「そうか......陽菜は家族だったんだ」と。



家族と思えば一緒に朝ごはんを食べてもおかしくないし、一緒に洗い物をしても何ら変ではない。


昼も同じご飯を食べても、な〜んにもおかしくない。


夜ごはんなんて、その最たる物だ。同じ家にいるのなら、一緒に食べない方がおかしいだろう。



「そうだ。陽菜は家族だったんだ」



俺、もしや天才なのでは?

これはかの、アインシュタインやトーマス・エジソンにも勝るとも劣らない、天才的な(ひらめ)きだと思う。


いや、トーマス・エジソンは努力する天才のタイプだったな。ならこの場合、ニコラ・テスラが正しいかな。




そうして洗い物が終わり、俺は完全な精神統一が完了した。




「じゃあ陽菜、帰......どうした?」



陽菜がじっと俺を見つめてきた。



いやん、照れちゃう....../// なんつってな。



「月斗君」


「はい」



なんだこれ。めちゃくちゃ真剣な声で言ってきたぞ。

思わず「はい」って、師匠に言うように答えてしまった。



「私は月斗君の事が大好きです」


「は、はい。存じ上げております」


「いや、足りないよ。月斗君の想像の10倍は好きって気持ちが大きいからね」


「お、おぉ......嬉しい限りでございます」



これはキッチンで話す事なのか?......まぁ、嬉しいからいいんだけどさ。



「寧ろ、愛してると言っても過言ではないでしょう」


「あ、ありがとう存じます」



きゅ、急に告白っすかパイセン。俺、心の準備が......あっ



「そんな月斗君にはこれをあげます」


「な、なんで御座いましょう?」


「こっちに来て......?」



そう言って陽菜は手を招いたので、俺は陽菜に近寄った。



「受け取ってね?」




そう言って陽菜は、キスをしてきた。




「ん?......ん!?」



気付いた。これ、唇と唇がごっつんこしている。

今までの頬っぺにちゅ〜ではなく、完全なキスというやつだ。



「ふふ......どう?私の気持ち、伝わった?」


「そ、それはもう......バッチリ」


「じゃ、じゃあ私は帰るね!これ以上ここにいたら、月斗君を襲っちゃうかもしれないから!!」


「あ、はい」


「じゃあね!バイバイ!また来るね!!」


「お、おう。また来てくれ。気を付けて」


「うん!」



そう言って、陽菜は物凄いスピードで帰って行った。



「......」



まだ、状況が掴めない。


俺は何故、キスをされたのだろうか。



陽菜が俺の事が好きだから?......それは知ってる。



何故、頬っぺではなく完全に唇だったのだろうか。



「うん。今の俺、まともな思考回路をしていないな」



ちょっと、おかしい。いや、かなりおかしい。

それが自覚出来るくらいには、今の俺は緊張しているのだろう。



「緊張?なんで緊張してんだ?俺は洗い物で緊張を(ほぐ)し、精神統一をしたはずだ」



陽菜にキスをされてから緊張したのか?



「いや違う。プロポーズのくだりから緊張していた」



では洗い物での精神統一は何処へ?



「精神統一は出来ていた......のでは無く、根元が歪んでる上で、俺は精神統一をしていた?」



本来は心の根っこから先までを統一するのに対し、俺は歪んだ根元の、数メートルから上を精神統一したんじゃないか?



「なるほど。そう考えると納得がいく。でも何故、今もこんなに心臓がうるさいんだ?陽菜はもう帰ったぞ?」



これも違うな。


今『キスをされたと理解した』んだろう。多分。

だから、その分が今になってやって来たのかな?



「は、ははは......ダメだ。思考が纏まらん」




こういう時は、一旦ゲームをして落ち着こう。



「ユアストは......ダメだ。ソルに会ったらドギマギしてまともに話せないだろう」




なら、こういう時はアレだ。アレをやろう。




『アルテミス』

━━━━━━━━━━━━━━━

『ニヒルのメンバーへ

ちょっと4人で暴れない?主に俺の気持ちの発散で。

バトロワがつまらなかったら適当な配信者の試合に参加するか、タイマン若しくは1v3をやろう』



これだけで皆には伝わるだろう。



『Piggy』

━━━━━━━━━━━━━━━

『秒で行く』



『翔タイム』

━━━━━━━━━━━━━━━

『もはやing』



『4thenA』

━━━━━━━━━━━━━━━

『お前待ちって話する?』



「......ははっ、いいねぇ」



『アルテミス』

━━━━━━━━━━━━━━━

『すまん。今行く。リーダーアテナで』



「無言は肯定、と。......さぁ、ちょっと気持ちの整理するか」




まぁ、気持ちの整理という名の、ただの殺戮だけどな。




そしてヘッドセット内のソフトを入れ替え、ベットに寝転がり、装着した。





「ゲームスタート」

月斗君、思考に呑まれすぎて、思いっきり口に出ちゃってますね.....


そして『大きな進展』.....小さいようで、本当に大きかった.....!!



では次回、『消しちゃうぞ☆』です!お楽しみに!




(^・ェ・^)誤字報告、いつも助かってます!!

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