最強への帰り道
祝☆200話!
これからもYour story 〜最弱最強のプレイヤー〜を、よろしくお願いします。(^・ェ・^)
あと、ようやく番外編が出ました!
よければ作者ページから飛んでみてください!
あれから何日か風邪が続き、治ったのは今日、金曜日だった。
まぁ特に変わることなく、普通に学校へ行き、帰ってきた。
「ただいま〜」
「「おかえり〜」」
ん?女の人の声もするぞ?母さんか?
「うぃ〜、母さんか?......って陽菜!?」
「どうも。母さんです!遊びに来ました!」
女の人の声の正体は、まさかの陽菜だった。
学校で『ちょっと先に帰る!』って言って帰ってたけど、俺ん家に来てたのか。
「いらっしゃい。っていうか何して遊ぶんだ?」
「そりゃあゲームしかないでしょ!」
「父さんもユアストやるぞ〜」
「ラキハピで?」
「ラキハピで。ついでに仕事という名の配信もな」
風邪引いてる時にも思ったが、結構色んな企画を練っている事を知った。
ユアストをやるにも、『今日は〇属性の攻撃だけで〇〇を倒す!』とか、『鍛冶でレア度8出るまで耐久配信!』とかな。
その他の企画もあったが、どれもSTRとINTで解決出来ることで笑ったけどな。
「ん?じゃあ陽菜はどこで寝るんだ?隣の部屋は父さんだし、ソファで?」
「いいや?ユーのベッドがあるじゃない!」
ふむ......まぁいいか。
「どうぞ。5割使うも10割使うも任せるよ」
「5割で!」
「あいよ〜」
「月斗よ。そこは普通、めちゃくちゃドキドキしてアタフタする場面じゃないか?」
「そう?ユアストだとしょっちゅう同じベッドで寝てるからな。あんま変わんないかな」
「私はすっごく緊張してるけどね!」
確かに。顔が赤いではないか。可愛い。
「ってか父さん、一緒にやるの?」
「え?いいのか?こっちとしてはめちゃくちゃ美味い話なんだが」
「陽菜がいいなら別にいいぞ」
「私も大丈夫ですよ!」
「おぉ、ありがとう。じゃあ月斗の城に向かえばいいか?」
「あぁ。レベリングもしたいし、丁度いいからな」
「分かった。企画を多少前後させることをマネージャーに伝えてから、ちょっと時間かかる」
「うぃ〜。じゃあ陽菜、行こうか」
「う、うん!」
陽菜の手を繋ぎ、俺の部屋までやってきた。
「奥がいいか?手前がいいか?」
「お、奥でお願いします!」
緊張しすぎだろう。ゲームじゃ自分から俺のベッドに潜り込んでくるのに、リアルじゃ全然だな。可愛い。
「ほい。じゃあ始め......ん?」
一緒に寝転がると、陽菜が手を繋いできた。
「き、緊張するから、手を......いい?」
「当たり前だ。ほら......これでいいか?」
しっかりと手を繋いだ。
「うん!ありがとう。大好き!」
「俺もだよ」
そうして仲良くユアストにログインした。
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お父さんside
『はい、構いません。にしても良くコンタクト取れましたね!』
「えぇ、ルナさんの方からフレンドになってくれましたからね。それに今回はあっちからの申し出です」
『それはまた......感謝しかないですね』
「ははっ、そうですね。ではそろそろ」
『はい!放送事故には気を付けて、頑張ってください!』
マネージャーとの簡易会議が終了した。
「いや〜月斗がルナで良かった〜」
我が息子よ、お父さんはお前を誇りに思うぞ。
例えゲームであっても、それを極められる人は限られている。
遊びとして考えられやすいゲームだが、それは昔の話だ。
今じゃゲーマーも立派な職業だ。
月斗が嫌でなければ、是非ともそういう道を歩み、様々な経験を積んでもらいたい。
「ふっふっふ......2人とも、おっぱじめてないだろうな?」
思春期の男女だ。なんかいい感じになってたりしないか?
そう思い、月斗の部屋のドアを開けてみた。
「......仲良く手を繋いでゲーム......こいつら、恋人とか言うより夫婦か?いや、それ以上?」
手を繋ぐならまだしも、これは恋人繋ぎってやつだろう?
それに、ここまで指を絡ませて寝るか?普通。
全く.....我が息子よ、お前は恋愛上手なのか?父さん、知らなかったぞ。
「月斗。陽菜ちゃんを幸せにしてやれよ」
お父さんからのお願いだ。惚れた女を幸せにしてやれ。
それがお父さんの息子の、いや、男の義務だ。
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ルナside
「おはようリル。メル」
「おはようございます、父様」
「ふわぁあ......おはようパパ。ひさしぶりだね」
「すまんな。ちょっと色々あった」
「フーさんが『まだかな〜まだかな〜』って心配してましたよ?」
「そかそか。なら今日のお出かけはフー達も連れてくか」
「「お出かけ?」」
そうだ我が娘(仮)達よ。今日はレベリングなのだ。
「あぁ。ラキハピさんと遊ぶんだ」
「「......誰ですか? / .....だれ?」」
マイファーザーよ。知名度が足りんぞ。もっと有名になってくれ。
「俺の友人だ。明るい人だぞ」
リルの記憶から完全に消えてるみたいだし、ごめんラキハピさん。完全に初めましてで行くわ。
「ほれ、取り敢えず朝ごはんにしよう」
「「は〜い」」
それからソルと一緒に朝ごはんを作り、皆で食べた。
そして会議室にて、ちょっとした感じにラキハピさんを迎えよう。
「ルナさん。お客様です」
「ですです!」
「通せ」
「「はっ!」」
ガチャ......
「将軍様。こちら、『ラッキーハッピー』様でございます」
「ど、どど、どうも」
偉くキョドった様子のラキハピさんが入ってきた。
「やぁ、ラキハピ君。我が城へようこそ」
「は、ははぁ!閣下におられましては、ご健勝そうで......」
「つまらん御託はいい。さっさと要件を述べよ」
「こ、此度は私とコラボ配信をしていただきたく......」
「ふむ。続けたまえ」
そう、今回は俺とフーとシリカで、謎の将軍とそのお付きのメイド、というロールプレイをしている。
「父様、これはなんですか?」
「パパ、なにしてるの?」
「「あっ」」
乱入者だ。それも2人!小さくて可愛い、それでいてアホほど強い乱入者が来たぞ!!
「おいで、リル。メル」
「「は〜い」」
2人を膝の上に座らしてから、会議室の上座からラキハピさんを見る。
「......遊びましょうか」
「......はい」
「何してたんですか?あんまり使わない会議室なんか使って」
「わたし、ここに来たの2かいめだよ?」
「ん?ロールプレイだ。フーとシリカをメイドにして、俺が将軍閣下になるっていう」
「「へ〜」」
「あ、なるほど!皆さん演技だったんですね!私、てっきり素かと......」
するとフーとシリカが前に立って言った。
「私は本当にメイドですけどね。一応」
「私もだよ!一応」
本業は武器だもんな。『一応』メイドだけど、メインは武器だ。
「えぇ!?そうなんですか!?」
あれ?ラキハピさんと出会った時って、フーと歩いて無かったか?
もしかしてあの時のフー、巫女服だった?
やべぇ、俺も記憶がねぇ。
「取り敢えず、リビングで話しますか?それとも外へ?」
「では外で!」
「分かりました。じゃあ皆、行くぞ」
フーにも目を合わせて言った。
「え?私達もですか?」
「残りたいなら残ってもいいぞ?鍵はかけるし、防犯用の魔法はメルが張るから、家の心配はしなくていいぞ?」
「え〜わたしがやるの〜?パパがやってよ〜」
おいおい。お忘れですか?第2王女よ。
「今の俺が魔法を使えない事を忘れたか?それにな。メルを信じてるから言ったんだぞ?......メルの魔法が良いんだよ。お願い」
「う、うん!メルがやる!」
ちょろい。
「え?魔法が使えない?」
「あぁ、それは追って話します。取り敢えず行きましょうか」
そうしてリビングに待機していたソルと合流し、ペリクロ草原まで皆で歩いて来た。
「や、やばい......後ろのメンバーが凄すぎて足が震える......」
「豪華かな?」
「豪華なんじゃないか?雑魚1と最強3、メイドが2だからな。情報量的には豪華だろ」
「パパ、早くつよくなってね?」
「任せろ。こういうのは最弱スタートって捉えるんじゃなく、『最強への帰り道』って思えば直ぐだからな」
「考え方の違いですね。父様の考え方はいつも予想できません」
「そりゃあ、予想されたら負けだろ?リル、自分すら騙すような作戦じゃないと、相手は騙せないぞ?」
「勉強になります」
うんうん。着々とリルが強く、上手くなっていって、俺は嬉しいぞ。
「じゃ、じゃあ今回の企画を発表します!」
お、ようやくか。
「今回の企画は......『ガッツリ攻略』です!!」
邪推したパッパ、無事浄化される。
そして次回からは帰り道です。白線の上を歩きながら、石ころを蹴る感覚で読んでくれると嬉しいです!
201話から2ページ目となりますが、これからもよろしくお願いいたします!