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Your story 〜最弱最強のプレイヤー〜  作者: ゆずあめ
第7章 神界と夏休み
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神なる龍は、龍を嫌う 14

天城さんを狙って大型建造をしたら、土佐さんが来てくれました。

可愛いです。(^・ェ・^)

 



「う〜ん、本来は言う機会は無いんだけど......ようこそ。『神界』へ」



 街のある島に上陸すると、オケアノスがニコッと笑いながら言った。



「......ん? ソルはお稲荷さんの所に飛ばされたんだよな?」


「そうだよ〜」


「なら俺とリルは、どこに飛ばされたんだ?」



 あのカラフルな草原はどこだ? 何故あそこに飛ばされた?......疑問が増えるばかりだ。



「確かカラフルな草原だったよね? なら......心当たりはあるね」


「マジかオケアノス。誰の仕業だ?」



 神龍と戦う前に、それだけは知っておきたい。



「多分『ハトホル』さ。繁殖と愛、そして運命の女神だよ。君の付喪神である、『イシス』の妹さ」


「え?......フーさん、何かお話はありますか?」


『いや〜忘れてました! 最後にハトホルちゃんと会ったのって、それこそ数千年前なんですよ。姉妹喧嘩をして、そのまま離れちゃって......てへ』



 妹を忘れてやるな。大切な家族だろう?



「ハトホルちゃんがルナ君の中にある、イシスの......フーちゃんの気配を感じてルナ君を呼んだけど、肝心のイシスが見つからなかったんだろうね〜」


「そんな事あるのか?」


「「「割とある」」」



 えぇ....? まぁ、今度会えたら何かアクションがあるだろう。その時のハトホル次第と言った感じかな? 知らんけど。



「さぁ、あとも少しで着くよ!」



 急にオケアノスがそんな事を言った。どうした? 壊れたか?



「これ、どこに向かって歩いてんだ?」



 街の風景は、住民がお店で買い物をしたり、出会った人と話していたり、酒場で酒を飲んでいたりと、至って普通の光景だ。



「ん? 皆にはあの闘技場が見えないのかい?」



 そう言われ、オケアノスが向いている方向を見ると──



「「「わぁお......闘技場」」」



 どうやら、壊れていたのは俺達だったらしい。目の前に、刀術部門の予選会場と思われる闘技場があった。


 広さというか、壁の質感?......が、あの時見た壁と同じだ。



「神龍はあの中にいるよ。ニュクスちゃんも、結構面白い事するよね〜!」



 もしかして神龍......あの鎖で縛られながらここに運ばれたのか?

 ......可哀想っすね。神龍さん。


 いや、王城をぶち壊してくれたんだし当然なのか? 死者こそはいなかったが、衛兵さんが大怪我をしたってマサキが言ってたような、言ってなかったような......


 まぁいい。死んでなければそれで。




 そうして俺達は、闘技場の目の前まで歩いてきた。




「ほら、入るよ!」



 俺達は黙って着いて行った。ちょっぴり緊張気味?



 そして闘技場の中に入ると、まずは受付があった。

 普通に受付嬢さんが立っている、ギルドと同じようなカウンターだ。



「こんにちは。今回は対戦ですか? 観戦ですか?」


「こっちの3人は対戦だよ! 僕は観戦」


「ではお名前を記入してください。観戦の場合は必要ありません」


「3人とも! 名前書いて!」


「ほいほ〜い」



 まだ何と対戦するか言ってないけどいいのだろうか。


 俺達は受付嬢さんの出した紙に名前を書き、間違いが無いかをよく確認してから提出した。



「それでは、今回戦う相手を選んでください」


「はい......ん?」


「どしたの? ルナ君」


「父様?」


「いや、これ見てみ?」



 そう言って俺は、2人に紙が見えるように、隣に移動させた。


 ━━━━━━━━━━━━━━━

 対戦候補リスト

 ・『神龍』new!

 ・『マルス』

 ・『タケミナカタ』

 ・『タケミカヅチ』

 ━━━━━━━━━━━━━━━



「下の3つは神様?」


「そうだな。マルスは火星の語源にもなっている戦神だし、タケミナカタも、龍神とか水神、風神でもある戦神だ」


「では父様、タケミカヅチさんは?」



 これは......言ってもいいのだろうか。



「フー、いいか?」


『別に構いませんよ? この刀も私も、ルナさんだけの物ですから』


「さんきゅ。それで「ちょちょちょ! ちょっと待って!」......どうした?」



 急に、ソルが焦った顔で遮ってきた。



「今のフーちゃんの発言! アウトです!!」


『ソルさん、大丈夫です。他意はありませんから』


「ほ、本当に?......まぁ、例えフーちゃんがその気でも、ルナ君はあげないからね!」



 あ、そういう事か。今理解した。俺的には『刀に宿ったし、刀の持ち主はルナなんだから貴方の自由にしなさい』って言われてるもんだと思ってた。



「安心しろ。俺はソルだけが好きだ。それはこの先、変わる事がない」


「本当に? ホントのホントの本当に? 嘘偽り無く?」


「悲しいなぁ......そこまで俺は信用されてないのか......」



 前から言ってる事なんだし、そろそろ信じて欲しいぞ?



「うぅ......信じる」


「で、父様。タケミカヅチさんは?」



 忘れてた。ごめんオケアノス、受付嬢さん。それとシリカも。



「タケミカヅチは剣の神であり、雷神でもある戦神だ。それと......」


「それと?」





「布都御魂剣......この刀のオリジナルの持ち主だ」





「「えっ」」


「よく知ってるね〜、ルナ君。タケミカヅチ君と会ったことあるの?」


「単なる知識だ。それに、多分あっちの布都御魂剣は、この刀とは違う見た目だろ?」


「まぁね。どこまで知ってるの?」


「刃の方に湾曲している、片刃の鉄刀ってくらいか?」


「材質は知ってる?」


「知らん」



 そこまでは知らない。ただ、ちょっと普通とは違う刀ってくらいしか、俺の知識には無い。



「そっか。で、対戦相手は書いた?」


「あ、まだだ。お姉さん、『神龍』でお願いします」


「承知しました。では、右側の通路を進んでください。控え室がありますので、そこで待機をお願いします。時間になったら係員に呼ばれますので、その時に入場してください」


「「「分かりました」」」



 多分、武術大会の控え室と同じ気がする。



「じゃあね、5人とも! 僕は他の皆を呼んでくるから!」


「はいよ。負けても文句だけは言うなよ?」


「そりゃそうさ。文句は全部、僕に来るよ! 賭けの対価を決めたのは僕だからね!」


「なら良し。ここまで連れてきてくれてありがとうな」


「ううん! いいよ! 海魔法の力、見せてね! じゃ!」



 そう言ってオケアノスは水飛沫となって消えた。



「何あれ」


「消えたね」


「お水になりましたね」


「まだ見ぬ魔法か......オケアノスの権能か......まぁいい。控え室に行こう」


「うん! そうしよう! お料理のバフも掛けようよ!」



 そうして俺達は、手を繋いで通路を歩く。



「今日はなんだか、たくさん食べている気がします」


「気がする、じゃなくて、沢山食べているんだよ」


「稲荷ちゃんの所と、フレイヤちゃんのとこ。それにここだもんね」



 しかも結構短期間に食べている。空腹ゲージは未だに1ミリも減っていない。



「ま、ソルの美味しい料理が食べられるならいいや」


「そうですね! 母様の料理はとても美味しいです!」


「えへへ、そう言って貰えるのは凄く嬉しいよ!」




 そんな話をしていると、控え室に着いてしまった。




「やっぱり......武術大会は神界でやってたんだな」


「驚愕の事実だね。後で掲示板に流す?」


「いや、ここに来たプレイヤーだけが分かるようにしておこう。自分で見て、感じて貰わないと」


「了解であります!」



 ソルが敬礼すると、尻尾もビシッとして、凄く可愛い。


 そうして、控え室で待つこと30分。ソルの料理を食べ、3時間のSTR、INT1.2倍のバフを付けて待っていた。



「皆様、お時間です。入場してください」



「「「は〜い」」」



 遂に再戦だ。ワクワクしてきた。



「よし、ハエたたきのお時間といこうか」



「「お〜!!」」




 そして通路を出て、大きな闘技場に出ると──




「よぉ、神龍。やっぱりその姿の方がカッコイイじゃん」


『ルナ!?......ありがとう。それと、あの時はすまなかった』


「偉くしおらしくなったなぁ、お前。全力で戦ってくれよ?」


『勿論だ。それは約束しよう。私も死にたくないのでな』



 すると神龍は、ぐっと立ち上がり、俺達を見下ろした。


 あぁ、この威圧感。体が痺れるねぇ!




『これより、対神龍戦を開始します!』



 ━━━━━━━━━━━━━━━

『神龍:ノビリスドラゴン』との戦闘が開始します。

 ━━━━━━━━━━━━━━━






「名前あったんか〜い!!!」


お待たせしました!次回からバチバチの戦闘です!!


今までの戦闘とはかなり異なるので、楽しんで頂けたら嬉しいです!


(^・ェ・^)では!

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